ウクレレのLow-G(ロウジー)とは?【楽器店担当者が初心者にもわかりやすく解説】

イオンモール松本店

イオンモール松本店店舗記事一覧

2018年01月06日

このところコロナウイルスの影響で家にいる時間が増えたことで、ウクレレを始める方が急増しています。充実した「おうち時間」を過ごそうと、ウクレレと楽譜を買って、さて練習!と思ったら楽譜に「Low-G」という謎の表記が。楽譜どおり弾いてみてもなんか音が違う??そのお悩み、バッチリ解決いたします! *Low […]

このところコロナウイルスの影響で家にいる時間が増えたことで、ウクレレを始める方が急増しています。充実した「おうち時間」を過ごそうと、ウクレレと楽譜を買って、さて練習!と思ったら楽譜に「Low-G」という謎の表記が。楽譜どおり弾いてみてもなんか音が違う??そのお悩み、バッチリ解決いたします!

Low-Gについて

ウクレレの4番弦(通称4弦、構えた時に一番上にくる弦)の「G」の音を通常より1オクターブ低くチューニングすることを「Low-G」(写真右の音階)と言います。Low-Gに対して、通常のチューニングのことを「High-G」(写真左の音階)と言います。ウクレレを買ったときに最初に張ってある弦は一般的にHigh-Gなので、Low-Gにしたい場合はLow-G用の弦に交換する必要があります。4弦だけ交換すれば大丈夫ですが、1~3弦とLow-G弦のバランスが悪い場合は1~3弦も換えてしまった方がいいかもしれません。

Low-G弦の種類

Low-G弦には大きく分けて2種類あります。ひとつは金属(主に銀色)の線を巻いてある「ワウンド弦」と、巻いていない「プレーン弦」です。

ワウンド弦(巻弦)

Famous、Aquila、SAVAREZなどからLow-G弦単品で発売されています。KAMAKAのセット弦に入ってるLow-G弦もワウンドです。弦が細め(といってもHigh-G弦よりちょっと太いくらい)なのでナットやブリッジの溝を調整しなくてもそのまま張れることが多いです。ナットやブリッジの溝が弦ごとにピッタリ合わせて削ってあるウクレレの場合、弦溝の太さの調整が必要になることもあります。

ワウンド弦は表面がザラザラしていて、弾き方によっては金属的な摩擦音がします。ただ、この金属を巻いてあるおかげで弦を細くできるので、不快な金属音がしないように弾き方でうまくカバーする必要がありそうです。かのウクレレ・レジェンド、ハーブオオタ氏も巻き弦を使っていますし、最初は気軽に使えるワウンド弦で試してみるのが良いと思います。

プレーン弦(フロロカーボン)

フロロカーボン製のプレーン弦はWORTH STRINGS、ORCAS、ダダリオなどから発売されています(ORCAS、ダダリオはセット弦のみ)。プレーン弦は1~3弦と同じ材質なので4弦の音だけ浮いてしまわないというメリットがある一方、4弦がとても太くなるので、多くのウクレレの場合ナットやブリッジの調整が必要になってきます。WORTHとORCASのプレーン弦は、太さがKAMAKAのワウンド弦と同じくらいの太さなので、KAMAKAならそのまま張れそうです。KOALOHA OPIOのテナーウクレレKTO-10のように最初からLOW-Gのプレーン弦が張ってあるモデルもありますので、Low-G専用機としてこういうウクレレを新たに購入するのもアリですね。

KOALOHA OPIO KTO-10 試奏動画

実際にLow-Gのウクレレの音色をご確認ください!

松本店ウクレレ担当西野の場合

私はソプラノウクレレばかり3台所有しているのですが、そのうちの1台をLow-G専用機にしています。1~3弦はダダリオのEJ99SC、LOW-G弦はAquilaのワウンド弦6Uの組み合わせで張っています。Famous、SAVAREZのLow-G弦、クラシックギター用の4弦などいろいろ試してみましたが、一番しっくりきたのが今の組み合わせです。(WORTHのプレーン弦はナット溝にはまらなくて使えませんでした・・・)好みによってどの組み合わせが良いというのは違うかもしれませんが、ナイロン弦よりはサスティーンのあるフロロカーボン弦の方が相性はいいと思います。ソプラノにプレーン弦は太すぎて弾きにくいのと、テンションが弱くなりすぎる感じがするので、ワウンド弦がいいと思いました。先ほど紹介したKTO-10もそうですが、テナーにはワウンド弦よりプレーン弦の方が自然な音色になる気がしました。

Low-Gソプラノでハーブ・オオタ氏(オータサン)のコピーに挑戦!

スタッフ西野が愛機SUMI 5KにLow-Gを張って、ハーブ・オオタ氏のアレンジした「ハワイの結婚の歌(Hawaiian Wedding Song)」という曲を弾いてみました。こちらはワウンド弦が張ってありますので、上のKTO-10との違いを聴き比べてみて下さい。
つたない演奏ですが、High-Gウクレレとは違った音色なのがおわかりいただけると思います。美しいメロディー、素晴らしいアレンジで、弾いているとハワイに旅行したような気分になる曲です。ハワイに行ったことはないのですが。(ちなみに「Hawaiian Wedding Song Herb Ohta」と検索するとオータサンのお手本動画が見れますよ!)

【まとめ】Low-G 5つのメリット

  • Low-Gの良い所①
    • Low-G用にアレンジされた楽譜も多いので、弾ける曲が格段に増えます!
      最近のヒット曲をソロウクレレアレンジした楽譜はLow-Gで書かれているものが結構あります。ハーブオオタ氏のアレンジしたハワイの結婚の歌(Hawaiian Wedding Song)やスターダスト(Stardust)なんかはLow-Gでないと弾けません。
  • Low-Gの良い所②
    • 低音域の厚みが増して、より柔らかく暖かい音色になる!
      Low-Gアレンジのソロウクレレとかを弾くと、甘くロマンティックな音色にウットリしてしまいます。コード弾きだとちょっとこもった感じになってしまう気がします。
  • Low-Gの良い所③
    • 1弦を弾いているときにHigh-Gの4弦よりも共鳴して楽器がよく響く!
      Hih-Gでも1弦の5フレット、7フレットを弾くと4弦が共鳴していい感じに響くのですが、Low-Gだとさらによく響きます。ベース音とメロディーがくっきりするのでソロウクレレ向きなんですね。
  • Low-Gの良い所④
    • 弾き語りのときにベース音が聞き取りやすく歌いやすくなる!
      これはウクレレ奏者のJazzoomCafe氏に当店でウクレレセミナーをしていただいたときに教えて頂いたのですが、ベース音が聞こえた方が歌いやすいんだそうです。ウクレレで弾き語りされている方はLow-Gも試してみる価値ありです!
  • Low-Gの良い所⑤
    • High-Gウクレレの音色にマンネリを感じてきたとき非常に新鮮な気持ちになる!
      モチベーションを維持するのって、大事なんですけど難しいんですよね。ちょっと弾けるようになってきて、なんか最近ウクレレにときめかなくなってきたという方、Low-Gにすると世界がグッと広がりますよ!

弦交換などリペアのご相談もお任せください!

お持ちのウクレレをLow-Gにしてみたいなと思った方は、お気軽に店頭でご相談ください♪
ご自身で交換するのが不安な方は、店頭にて弦交換も承っております(弦代+工賃165円税込)

この記事を書いた人

島村楽器松本パルコ店 ウクレレ担当:西野

西野は2020年8月よりモレラ岐阜店に異動しました

ウクレレの累計販売額が島村楽器全店でダントツの1位。国内の多くのウクレレ製作家ともコネクションを持ち、豊富なウクレレの知識と経験を活かし、ウクレレをはじめたい人、すでに楽しんでいる人の役に立つことをモットーに松本店で活動中。

松本店西野のウクレレコラム「ウクレレ与太話」

  • スタッフ西野の愛器「SUMI 5K」のご紹介はこちら

お問い合わせ

電話をかける

店舗名 イオンモール松本店
電話番号 0263-38-5280
営業時間 10:00~21:00
ウクレレ担当 西野(にしの)

ウクレレを選ぶなら、島村楽器松本パルコ店で!専門店にもひけをとらない品揃え!

初心者も安心なリーズナブルな入門ウクレレから、マニアも唸るスペシャルなウクレレまで常時50本以上ご用意して皆様のご来店をお待ちしております!試奏スペースでじっくりお選びいただけます♪

当店ではとくに地元信州・長野県内の工房のウクレレを豊富に取り揃えております!(都内の専門店にもないような珍しいウクレレも結構あります!)1万円以下で買えるリーズナブルなウクレレもちゃんとあります!店頭の商品はすべてお試しいただけます!これだけあれば、あなたにとって最良の1本がきっとみつかります!ご希望の方にはウクレレ担当西野が選定のお手伝いをさせていただきます♪

店頭にない商品の試奏や、オーダーメイドウクレレのご相談も承っております!

まずはウクレレ担当西野までお電話ください♪

松本店ウクレレ新着情報 デジマート掲載商品一覧へ

※記事中に販売価格、在庫状況が掲載されている場合、その情報は記事更新時点のものとなります。店頭での価格表記・税表記・在庫状況と異なる場合がございますので、ご注意下さい。