![こんにちは。島村楽器羽生店の宮地です。 今回は、あまり教えてもらえない「クラシックギターの塗装と材質」を説明していきます♪ CONTENTS使用されている木材で音が変わる選ぶ際に要注意!塗装の違い実物を見てみたい!イベントのお知らせ来店のご予約・お問い合わせクラシックギター関連記事使用されている木材 […]](https://www.shimamura.co.jp/shop/hanyu/wp-content/uploads/sites/205/2024/04/20240415-8ff8d181fceb0f5b091652876c2fba3e.jpg)
こんにちは。島村楽器羽生店の宮地です。
今回は、あまり教えてもらえない「クラシックギターの塗装と材質」を説明していきます♪
使用されている木材で音が変わる
クラシックギターは木材の違いで音自体が大きく変わります。同じモデルが木材違いで販売されていることもあるくらいです。
材質の違い〔表板〕
表板は主に2種類が一般的です。

スプルース(松)
~弾き込むほどに味が出るクラギ表面材の王道~
クラシックギターで王道の表材といえば松(Spluce)です。ヤニ成分を持つ松材独特の「粘り」が大変良い響きを発揮できるポテンシャルを備えています。ですが、製材したてのものは水分やヤニを必要以上に多く含まれているため、除去する手間隙と経年乾燥が必要になります。それゆえ、松は最初あまり鳴りが良くないと一般的にはいわれており、長年弾き込んでいくごとに徐々に音量と音質が向上していき、最終的には非常に良好な鳴りと上質な音色へと成長していくのです。中でもドイツ松は高級手工クラシックギターなどで使われている王道中の王道の高級材として、大昔から今もなおギター職人達の製作意欲をかき立て続けています。

シダー(杉)
~甘い音色&とっつきやすい鳴りの良さで松を凌駕する人気材~
王道木材の松を凌ぐ勢いで人気の表面材が杉(Cedar)です。とりわけカナダは良質の杉が取れることでギター職人達に重宝されています。比較的柔らかい材質のため、音質は甘めのトーンだと一般的にいわれていますが、側裏材に硬い木材を組み合わせることである程度は鳴りと音質を向上できるようです。ヤニ成分が少なく松材ほどには粘りがないですが、比較的早く木材として使えて加工もし易く、完成直後から即戦力になる大きな音の鳴りを発揮できるという利点を備えています。
その他の表面板
松や杉以外では、例えばフラメンコギターなどでは『シープレス』などが表板でよく使われていますし、他には『マホガニー』『メイプル』『コア』などが見られます。
材質の違い〔横・裏板〕
側板や裏板には割と多種多様な木材が使われていますが、多いのは『ローズウッド』や『マホガニー』などです。他には希少材の『ハカランダ』や『ココボロ』、一般材では『シープレス』『シカモア』『メイプル』『ナトー』『ブビンガ』『コア』『ワイルドチェリー』『ウォルナット』『バーチ』など多岐に渡ります。

ローズウッド
切ったばかりの新鮮な材は、バラの様な香りがすることから名付けられた、マメ科ツルサイカチ属の樹です。
他と比べて気乾比重も強度も高いのが特徴です。音の立ち上がりが速く、クリアに響く材として重宝します。
日本では「紫檀」と呼ばれる事もあります。

マホガニー
その耐久性や乾燥による狂いがあまり生じないという特性から、多数のギター・ベースに使用されてきました。サウンドは硬質過ぎず、それでいてしっかりとした低音域を生み出します。「キューバン・マホガニー」、「ジェニュイン・マホガニー」、「メキシカン・マホガニー」の3つが正真正銘のマホガニーです。
選ぶ際に要注意!塗装の違い
クラシックギターは主な塗装が4種類あります。塗装によって、その後の管理の仕方が大きく変わります。
知らずに良くない扱いをしてしまい、状態が…のようなことを防ぐためにも知っておいて損はありません!
ウレタン塗装

例)ARANJUEZ 710S 640mmウレタン塗装
ウレタン結合により形成される樹脂塗装です。塗膜が厚く、硬度が高いのが特徴です。

例)黒澤 哲郎 Granvia 松セラック塗装
ラックカイガラムシ(!)の分泌物を精製し、アルコールに溶かして作られます。スペインの伝統的な塗装方法です。
乾燥は早いのですが、何層にも塗り重ねる必要があるため、塗装に時間がかかります。塗装面は非常に柔らかく、熱にも弱い為、取り扱いに注意が必要です。薄く柔らかい膜なので音もより響きが増し、人気のある塗装です。

例)西野春平 NR3Cラッカー塗装
セラック塗装の特徴を目指して作られた塗装です。
乾燥が早く、塗膜は硬質です。耐水性・耐薬性にも優れています。
エレキギターなどの塗装に使われることも多く、バランスの良さが特徴です。

例)横尾俊佑 PRELUDE/S/R/640mmカシュー塗装
カシューナッツの殻から絞り出した油が原料となっています。
塗膜は弾性に富み、耐候性、耐水性も高いです。ただ、乾燥が遅いため塗装に時間がかかります。
塗装の柔らかさでいくと
セラック>カシュー>ラッカー>ウレタン
の順になりますね。塗装の柔らかさは音の響きの良さと関連があるので、音色とのバランスで楽器を選ぶのがポイントです。
実物を見てみたい!

店頭にもクラシックギターは展示しております。実物を見て、音を聴いてみてもらうとよりよくわかります。
気になる方は是非、島村楽器羽生店でお待ちしております。
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