![こんにちは!デジタル担当の杉山(すぎやま)です。 先日開催された形式自由の音楽ライブ「HOTLINE」にて、店内のスタジオでバンド用のPAシステムを組んでみました! 「PAに興味がある!」「学園祭でPAを組んでみる」「練習環境をアップグレードしたい」なんて方の参考になればとおもい、ご紹介します。 C […]](https://www.shimamura.co.jp/shop/urawa/wp-content/uploads/sites/115/2025/11/20251120-588513589204615767.jpg)
バンド用PAシステムを組んでみた!(2025/11/16 開催「HOTLINE」浦和店第1弾)
こんにちは!デジタル担当の杉山(すぎやま)です。
先日開催された形式自由の音楽ライブ「HOTLINE」にて、店内のスタジオでバンド用のPAシステムを組んでみました!
「PAに興味がある!」「学園祭でPAを組んでみる」「練習環境をアップグレードしたい」なんて方の参考になればとおもい、ご紹介します。
PAの役割
そもそもPAとは、楽器や声などの音を聞き手にバランスよく聞こえるように調整するシステムの事を言います。
今回のイベントに於いては、楽器や声を①会場内のお客さん ②ステージ上の演奏者 ③配信先のギターコーナーのお客様 にバランスよく音を届ける事が使命になります!



システムの設計図「回線表」

こちらが、PAシステムを組むにあたっての回線の設計図となる「回線表」です。
PAは「ミキサー」という機材を中心に構成されています。
ミキサーとは、複数の入力を「任意の音量バランス」「音響特性に調整」にして出力させる機械です。
今回はInput欄の入力をミックスして
1.会場内客席側
2.ステージ下手
3.ステージセンター
4.ステージ上手
5.ドラマー横
6.配信用のステレオ音声
計6種類の出力先に向けたミックスを同時に作ります。
回線表には、ミキサーを軸にして、
どの楽器に、どんなマイクを立てて、どんなスタンドにつけて、ミキサーのどのチャンネルに入力するか?
ミキサーのアウトプットはそれぞれどこの何につなぐか?
このような回線の信号の流れの情報が一枚にまとまっています。
その日使う楽器や要望、都合によってプランを考えます。
今回のInput回線のポイントは以下3点です。
○「伴奏音源+エレキギター+ボーカル」のソロ に対応すること。
○「ドラム、ベース、ギター、キーボード、ボーカル」のバンドに対応すること。
○配信用ミックスを作ること。
配信用ミックスがある場合、その場の空気(歓声や拍手)も伝えないと盛り上がりに欠ける寂しいミックスになってしまい、本来のライブとは違う雰囲気の音声が配信されてしまいます。
それだと本末転倒なので、観客用マイクも立てます。
会場では鳴らさないですが、配信音声にのみ出力します。
そうなると、限りある入力(16Ch)のうち2Chは観客用に使われてしまうので、他のチャンネルを節約する必要が出てきます。
今回は
①ギターのマイクとライン音声
②キーボードと伴奏音源
これら2つは、転換で繋ぎ変えることで同一の回線にしてチャンネル数を節約しています。
そしてOutput回線のポイントは、それぞれの出力先にとっての「バランスのいい音」を作る事です。
そもそもなぜ6系統もミックスを作るのかというと、下記のように、立ち位置によって「バランスのいい音」の定義が変わるからです。
1.会場内のメインスピーカー → 客席でダイレクトに聞こえる「楽器の生音」も含めた状態で心地よい音量バランス
2.下手のモニタースピーカー → ベースプレイに必要な情報(自分の音やキックドラムの音)が認知しやすい音量バランス
3.センターのモニタースピーカー → 歌いやすい音量バランス・ハウリングしにくい音響特性
4.上手のモニタースピーカー → ギタープレイに必要な情報が認知しやすい音量バランス
5.ドラマー横のモニタースピーカー → ドラムプレイに必要な情報(自分の音やキックドラムの音)が認知しやすい音量バランス
6.配信用のステレオ音声 → すべての楽器と、会場内のお客さんの声や雰囲気も合わさった音量バランス
PAコーナー

・会場BGM用タブレット
・16Chパラ録音用PC(ProTools)
・ミキサー
・配信用PC(OBS)
・配信PC用インターフェース
・パワーアンプ
ワンオペなので、機材がひしめき合っています
ステージセッティング






PA都合の機材は、なるべくステージパフォーマンスの邪魔にならないように設置します。
エフェクター用の電源タップを足元に用意するのも忘れずに!
リアルタイム配信

今回はOBSを使ってギターコーナーにライブの様子を配信しました。
別々の機器から映像と音声が来ているので、タイムラグも確認して補正しましょう!
いよいよ本番...
準備の甲斐あって、本番は大成功でした!
さいごに
かなり専門性の高い記事になってしまいましたが、PAに悩める皆さんの何かしらのヒントになれたら幸いです。
今回題材にした「HOTLINE」というイベントは12月・1月・2月にも開催されます。
PAシステムや音作りに興味がある方も楽しめる内容になっておりますので、
ご興味ある方はぜひお気軽にお越しください!
また1月・2月のHOTLINE開催後には、「PA相談会」を実施いたします。
イベントで使用したPAシステムをそのまま使って解説やお悩み相談をさせていただいます。
PAに関することならどんなリクエストもOKです!
ぜひご参加ください。
担当:杉山(すぎやま)
※記事中に販売価格、在庫状況が掲載されている場合、その情報は記事更新時点のものとなります。店頭での価格表記・税表記・在庫状況と異なる場合がございますので、ご注意下さい。











