![今回は、楽曲制作に欠かせない『MIXING(ミキシング)』についてお話していこうと思います。 ===modoru=== *目次 -[#2a:title=ミキシング(Mixing)とは?] -[#2b:title=ミキシングを行うために必要な機材とは?] [#a:title=ヘッドフォン] [#b:t […]](https://www.shimamura.co.jp/shop/umeda/wp-content/uploads/sites/155/2020/09/20200924-radio-4245029_1280.jpg)
今回は、楽曲制作に欠かせない『MIXING(ミキシング)』についてお話していこうと思います。
目次
ミキシングとは?
ミキシングと一言で言えば簡単に思うかもしれませんが、音楽制作の最終工程です。これが失敗すると全てが台無しになってしまうほど重要な作業です。
絵で例えると色を付ける作業、料理で言うと味付けや盛り付けといった感じでしょうか。ミックスは音楽の出来栄えを左右します。
ポイントは『耳を鍛える』ところから!
ミックスはそれを行うあなた自身が良い音、悪い音を判断する明確な基準を持っていなければ永遠に完成することはありません。
重要なのは『良い音とは何か』、『理想的な音のバランスとは何か』、即ち「相対音感、音全体を立体的な空間で捉える能力」を上げる事がミックスの近道となります。
この能力は「絶対音感」のように幼少期でないと身につかないというものではありません。意識して聴くようにすれば誰でも鍛える事ができるものです。
正確なミックスの判断を下せるようになるコツ。耳を鍛えるってどうすればいいの?
その1:いいヘッドフォン、モニタースピーカーを購入する
まずはしっかり全体の音をバランス良く聴くことが出来るモニターヘッドフォンを手に入れましょう。価格は20,000円前後が最低条件となります。低価格帯は音のバランスが偏っている事が多い為、長期的にはミックスに不向きだと言えます。モニタースピーカーの推奨条件はYAMAHA MSP3(ペア価格30000円ちょっと)からですが、スピーカーからのサウンドを聴くという意味では最初に安いものを購入しても構いません。ただしゆくゆくは良いスピーカーを買うために貯金をしておきましょう。 |
その2:どの楽器がどのように鳴っているか。左右の音のバランス含めてしっかりと聴き込む
ただ音を流しているだけでは意味がありません。プロの楽曲のドラム、ベース、ギター、キーボード、ボーカル、コーラスと、楽曲全体を通してどの音がどの位置で鳴っているかをしっかりと聴き込むことが大事です。余裕があればサビだけでも耳コピしてみるのがオススメです。(例えばギターやコーラス、良く聴いてみると左右で鳴っていたりします。特にJ-POPは驚くほど沢山の楽器が入っていますので聴いてみるとオススメですよ) |
その3:慣れてきたら参考曲を用意して比較してみる。
プロの楽曲は勉強をするにはうってつけです。まずはDAWに曲を張り付けてみて波形を見てみましょう。(アナライザー)を使うと楽曲全体の波形を見ることができます。最近のDAWでは標準装備していることも多く、昔と比べて比較しやすくなっています。 |
ミックスで必要なもの
ヘッドフォンの選び方についてはコチラをご参考ください。
ヘッドフォンは密閉型、開放型の2種類がありますので、価格を抑える、スマホで音楽も聴きたいなら「密閉型」のモニタースピーカーを購入するのがオススメですが、理想的なのは密閉型、開放型の2種類を持っておくと非常に便利です。
オススメヘッドフォン
YAMAHA HPH-MT8
ジャンル | 評価 |
---|---|
ロック、ジャズ | ☆☆☆☆ |
ポップス | ☆☆☆☆ |
EDM(エレクトロダンスミュージック) | ☆☆☆☆ |
Hip-Hop、R&B | ☆☆☆☆ |
YAMAHA MSP5をそのままヘッドフォンにしたかのようなサウンド。それがHPH-MT8です。完全にモニター用ヘッドフォンなため、普通に音楽を楽しむという点では少々物足りなさを感じるかもしれませんが、重低音~高音まで非常にバランス良く、どんなジャンルでも偏りが少ないオールラウンド型。このヘッドフォンでミックスができれば上出来、大抵の環境でバランスのいい楽曲が作れます。
メーカー | 型番 | 販売価格(税込) | デジマート |
---|---|---|---|
YAMAHA | HPH-MT8 | 27,500円 | ご注文はコチラ |
Focal Listen Pro
ジャンル | 評価 |
---|---|
ロック、ジャズ | ☆☆☆☆☆ |
ポップス | ☆☆☆☆☆ |
EDM(エレクトロダンスミュージック) | ☆☆☆ |
Hip-Hop、R&B | ☆☆☆☆ |
赤いイヤーパッドが特徴的なヘッドフォン。密閉度が非常に高く、細かい楽器のサウンドまで綺麗に聴き取れます。また、空間の表現度は非常に高く、楽曲のリバーブがどのくらいかかっているか等が手に取るように分かります。
メーカー | 型番 | 販売価格(税込) | デジマート |
---|---|---|---|
Focal | Listen Pro | 38,704円 | ご注文はコチラ |
TAGO Studio T3-01
ジャンル | 評価 |
---|---|
ロック、ジャズ | ☆☆☆☆☆☆ |
ポップス | ☆☆☆☆☆☆ |
EDM(エレクトロダンスミュージック) | ☆☆☆ |
Hip-Hop、R&B | ☆☆☆ |
生楽器のリアルな音像を捉えることができるヘッドフォン。イヤーパッドの付け心地も良く、長時間つけていても疲れにくいです。
また、各帯域が出過ぎず、出なさすぎない絶妙なサウンドのため、非常にミックスがしやすくなっています。このヘッドフォンで楽曲を聴いて足りないなと思った帯域は素直に足し、逆に出過ぎるなと思ったらその帯域をカットすればいい。音のジャッジがしやすいのがオススメポイント!
メーカー | 型番 | 販売価格(税込) | デジマート |
---|---|---|---|
TAGO Studio | T3-01 | 59,400円 | ご注文はコチラ |
SONY MDR-M1ST
ジャンル | 評価 |
---|---|
ロック、ジャズ | ☆☆☆☆☆ |
ポップス | ☆☆☆☆☆ |
EDM(エレクトロダンスミュージック) | ☆☆☆☆ |
Hip-Hop、R&B | ☆☆☆☆☆ |
YAMAHAと同じく大抵のジャンルで使用できるオールマイティーなヘッドフォン。YAMAHAに比べて少し角の取れたようなサウンドが特徴的です。
定番のMDR-CD900STと比べると結構下の音まで聴こえるようになり、最近の洋楽にも対応した仕様となっています。
特定の周波数(ボーカルやギター等)が聴き取りやすく、立体感もあるためオススメです。
メーカー | 型番 | 販売価格(税込) | デジマート |
---|---|---|---|
Sony | MDR-M1ST | 34,650円 | ご注文はコチラ |
NEUMANN NDH20
ジャンル | 評価 |
---|---|
ロック、ジャズ | ☆☆☆☆☆ |
ポップス | ☆☆☆☆☆ |
EDM(エレクトロダンスミュージック) | ☆☆☆☆ |
Hip-Hop、R&B | ☆☆☆☆ |
海外版SONY MDR-M1STと言ってもいいくらいバランスの取れたサウンド、それがNEUMANN NDH20です。全体的に柔らかめなサウンドが特徴。
こちらも低域~高域のバランスが整っているのでジャンルを気にせずミックスできます。密閉度も非常に高く、イヤーパッドもフィット感がすごいです。
メーカー | 型番 | 販売価格(税込) | デジマート |
---|---|---|---|
NEUMANN | NDH20 | 66,000円 | ご注文はコチラ |
モニタースピーカー
モニタースピーカーをオススメする理由
ヘッドフォンは長時間つけられない(聴き疲れ) |
作品のクオリティを一定に保つ事ができる |
スピーカーで鳴る音が聴感上リアルなサウンドだから |
モニタースピーカーはミックスをする上では必ず揃えておきたい機材です。
これはミックスをしている方にとってはあるあるな話ですが、ヘッドフォンって長時間つけてると非常に疲れてしまいます。
所謂「聴き疲れ」というものなのですが、人間の集中力ってそんなに長時間続くものではないのでどうしても音に関するジャッジが甘くなりがちです。休憩後にそれまでミックスをしていた音源を聴いていると「あれ?こんなミックスだったっけ?」となる事がしばしば。という訳で、モニタースピーカーは自分の耳を守る上で非常に大切なのです。
また、これが本当の理由ですが、やっぱりスピーカーで再生された音はヘッドフォンから直接聴く音と違い、「再生している部屋」の影響も受けます。リアルに「立体感」のあるサウンドを聴く事で音の距離感が掴めるようになります。
「でもたまにヘッドフォンだけで作業してる人もいますよね?」
と思った方!ちょっと待ってください。
その方はすでに「相対音感」、「音の空間を立体的に捉える力」が鍛えられているから出来る事だと思っておきましょう。また、そう言った方は、「この環境で鳴らしたらこんな音で再生されるだろう」というイメージ、予測が立てられる人が多いのです。
これから何の予備知識もない方がいきなりヘッドフォンのみでミックスを始めてもきっとその人みたいに上手く出来ないと思います。それはやはり何年もかけてその境地まで辿り着いたエリートだけが出来る事なので、そこと張り合っても意味はありません。
結論:「初心者はまず良い音を聴き分ける耳を鍛え、相対音感の力を上げる事が最重要!」
何度も言いますがこれが本当に大事です。
ぶっちゃけこれが出来れば正直ソフトなんて買い足さなくても最低限の機材でミックスをする事も可能です。(暴論)
実際にスピーカーなしでやってのけちゃう人を何人も見てきました。正直ブッとんでますのでいきなり真似をしないようにしましょう。
ヘッドフォンとモニタースピーカーの使い分け方
- 全体の大まかなサウンドのボリュームや音の配置(パン振り)、補正はモニタースピーカーで行う
- 細かい音の微調整はヘッドフォンで行う
と言った使い分けをすると良いと思います。
モニタースピーカーの選び方その1(ヘッドフォンと似た周波数のスピーカーを選ぼう!)
例えばバスドラムやベースの音が飛び切り良く聴こえるヘッドフォンを持っていたとします。
そんなあなたが低音スカスカのモニタースピーカーを買った場合どうなるのか。。
結論:お互いの得意分野が違うため、ミックスが非常にやりづらくなる
モニタースピーカーでは低音があまり聞こえなかったのでキックやベースのボリュームを上げ気味になるでしょう。
そんなサウンドで低音が鳴るモニターヘッドフォンを使えばどうなるかは分かりますよね?
もちろん音がモコモコしてしまいます。
モニタースピーカー選びの基本
モニタースピーカーは大小様々な大きさのスピーカーがあります。
一般的にミックスに適しているものは大きいものほど再生帯域が広いため良いのですが、
部屋の環境、大きさを考慮するとそんなものはこの日本の住宅環境ではとても導入できません。
昔から良く言われているのは「5インチ以上のモニタースピーカーを推奨」
と言われています。これは
- 小さいスピーカーだとそもそも再生し切れない音がある(特に低音を重視するジャンル)
- 音量が出し切れない
- 至近距離で聴かないといけない
と言った弊害があるからです。
ですが最近では小型でもパワフルで低音もそこそこ出せる良質なスピーカーも出てきましたのでそこまで気にする必要もなくなって来ています。
ですが仕事で納品する場合は、やはり最低限の大きさと再生帯域が確保できるモニタースピーカーを購入しないとお話にならないので気をつけましょう。
(特にオーケストラのような大規模編成のものは臨場感も大切なため、小さいスピーカーでは聴き取りが難しい)
モニタースピーカーと一緒に買っておきたいもの(超重要!)
モニタースピーカーは本体とケーブルだけ買えば良いと言うものではありません。
なぜならそのまま置いても本来のサウンドとは掛け離れたものになってしまうからです。
スピーカーの問題点:共振
共振という言葉を聞いたことがありますか?
これは、スピーカーの低音が発する振動が、設置している机や台を振動させてしまう現象です。
机や台の振動は、更にスピーカーに反動で戻って来てしまうのでどんどん音が篭ってしまったり正確な定位(音の配置、バランス)が掴めなくなってしまいます。
これを改善するには「極力台にベタ付けしない」事が重要です。
改善するにはインシュレーターを使おう!
インシュレーターとは絶縁材の事で、2つの物質を遮断するものを指します。
(スピーカー用のインシュレーターとは、台とスピーカーの間に挟む小さいもののことを言います。)
素材は数種類にも及び、それぞれが音に対して影響を及ぼします。
代表的な素材
- ソルボセイン(ゴム)
- コルク
- ハネナイト(ゴム)
- 木
- 大理石
特徴としては、金属製のものはクリアなサウンドに、木材は柔らかめ、ゴム製は音が締まったようなサウンドになります。
DTMは基本的にクリアなサウンドを求められるため、金属製、またはゴム製(ソルボセインやハネナイト)を使うのが良いでしょう。
オススメインシュレーター
Audio-Technica AT6098
ハイブリッドインシュレーターという名目で販売されているインシュレーター。真鍮とハネナイトを組み合わせたものとなります。
真鍮は重量のある金属、ハネナイトは防振製のゴムで振動を効果的に抑制します。
Audio-Technica AT6089CK
真鍮&コルクの2層構造。小さいスピーカーにオススメなインシュレーターです。(私は実際にこれを使っています)
低音のモヤモヤが取れ、高音の伸びが良くなるだけでなく、音色もハッキリと聞こえるようになります。
メーカー | 型番 | 販売価格(税込) |
---|---|---|
Audio-Technica | AT6098 | 3850円 |
Audio-Technica | AT6089CK | 2,750円 |
モニタースピーカーの種類
モニタースピーカーには大きく2種類のタイプがあります。
- 密閉型
- バスレフ型(空気穴が空いている)
更にそこから
- セパレート型
- 同軸型
と派生していきます。
密閉型、セパレートタイプ
バスレフ型、同軸タイプ
一般的にニアフィールドモニターと呼ばれる小型のスピーカーのほとんどはバスレフ、セパレート型です。空気穴を作る事で擬似的な低音を作り出す事で小さなスピーカーでもバランスの取れたサウンドを再生する事が可能となりました。
セパレート型とは、ツイーター、ウーファーが別々の位置に設置されているものの事を指します。同軸型とはウーファーの真ん中にツイーターを組み込んだタイプです。
長所、短所
長所 | 短所 | |
バスレフ | 小さいスピーカーでもバランス良く再生される | 設置の仕方で音像が崩れやすい(篭ったりする) |
密閉型 | 自然なサウンドに近い | 小さいと低音が弱い |
セパレートタイプはツイーターとウーファーが離れて設置されているので当然別々の場所から音が再生されます。その音が壁を反射して音の奥行きや、高さを認識しているのですが
聴く位置によって定位が変わってしまったり音の解像度にバラツキが起きやすくなります。
反対に同軸型はウーファーとツイーターの再生を同軸上に配置する事で再生時の定位が崩れにくいという特徴があります。
聴く位置によって定位が変わってしまうセパレートに対して同軸型は聴く位置を少し変えても同じように再生されるため常にバランスの良いサウンドを聴くことが可能となっています。
しかし同軸型は開発するのが難しい機種のため、種類が少なく、また価格も高額になりがちです。そのためほとんどのモニタースピーカーはセパレート型、バスレフの2WAYタイプを採用しています。
スピーカーは高さも重要!
モニタースピーカーは一般的にツイーターと耳の高さが合っていないと定位が崩れてしまいます。
もし机に置いたときに高さが合わないなら、スピーカースタンドに立てて高さを調節してあげましょう。
おすすめスピーカースタンド
ISO Acoustics ISO-155
2段階の高さ調節が可能なスピーカースタンド。スピーカーとの接触部分はくぼみのあるゴム製のため、インシュレーターをしく必要がありません。
スピーカーの大きさに合わせてタイプを選べるので、お使いのスピーカーの口径を確認して慎重に選びましょう。
メーカー | 型番 | 販売価格(税込) | コメント |
---|---|---|---|
ISO Acoustics | ISO-130 | 10,175円 | 寸法: 130W x 152D x 71H(mm),ロングパイプ使用時 210H(mm)最大重量9kg、4インチ口径のモニタースピーカーにおススメ。 |
ISO Acoustics | ISO-155 | 12,100円 | 寸法: 155W x 190D x 76H(mm),ロングパイプ使用時 210H(mm)最大重量18kg、5~7インチのスピーカーにおススメ |
ISO Acoustics | ISO-200 | 18,150円 | 寸法: 200W x 255D x 95H(mm),最大重量34kg、7インチ以上のモニタースピーカー、もしくは5インチ以上のスピーカーを横置きする場合におススメ |
オススメモニタースピーカー(相性が良いヘッドフォンもご紹介)
YAMAHA MSP5 Studio |
ジャンル | 評価 |
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ロック、ジャズ | ☆☆☆☆ |
ポップス | ☆☆☆☆ |
EDM(エレクトロダンスミュージック) | ☆☆☆☆ |
Hip-Hop、R&B | ☆☆☆☆ |
相性が良いヘッドフォン | YAMAHA HPH-MT8 |
---|
YAMAHAにはYAMAHAを、それが一番理想だと私は思います。特にHPH-MT8のサウンド傾向はMSP5と非常に似通っています。
MSP5とHPH-MT8の共通点としては
- どんなジャンルでもOKなオールジャンルタイプ(各音のバランスが良い)
- 音楽鑑賞っぽさを感じさせない色付けのないサウンド
が挙げられます。
ただMSP5は空間の処理(立体感)の再現には少々物足りなさを感じてしまうのでリバーブの処理等はヘッドフォンを使って微調整をするのが良いでしょう。
重量は1本7.9kgと最近のスピーカーの中では非常に重いです。
メーカー | 型番 | 販売価格(税込) | デジマート |
---|---|---|---|
YAMAHA | MSP5 Studio(ペア) | 58,960円 | ご注文はコチラ |
YAMAHA HS5 |
ジャンル | 評価 |
---|---|
ロック、ジャズ | ☆☆☆☆ |
ポップス | ☆☆☆☆ |
EDM(エレクトロダンスミュージック) | ☆☆ |
Hip-Hop、R&B | ☆☆☆ |
相性が良いヘッドフォン | AKG K271MK2/Shure SRH840 |
YAMAHA HS5はMSP5と違い、オーディオスピーカーっぽいサウンドとなっています。ローエンド(100Hz以下)の音はあまり出ませんが、くっきりとしたボーカルやキックやスネアのアタック音、ハイハットのような高域がしっかりと出てくれます。
「出す音は前に出す。引っ込める音はとことん引っ込める」
と非常にメリハリの効いたサウンドが特徴です。私の中では生楽器主体の音楽(ロックやJazz,R&B)と言ったジャンルには非常に効果が高い一方、EDMやテクノ、最近のヒップホップ主体の洋楽には不向きだと考えます。
AKGやShureと言ったメーカーのヘッドフォンは、どちらかと言うと生楽器の方が聴きやすい部類のヘッドフォンメーカーのため、HS5を購入した方は選択の余地ありです。
メーカー | 型番 | 販売価格(税込) | デジマート |
---|---|---|---|
YAMAHA | HS5(ペア) | 31,240円 | ご注文はコチラ |
ADAM AUDIO T5V |
ジャンル | 評価 |
---|---|
ロック、ジャズ | ☆☆☆ |
ポップス | ☆☆☆ |
EDM(エレクトロダンスミュージック) | ☆☆☆☆☆ |
Hip-Hop、R&B | ☆☆☆☆ |
相性がいいヘッドフォン | Audio-Technica ATH-M50x/ATH-M70x |
リボンツイーターで有名なモニタースピーカーで、非常に伸びのある高音と低域が特徴です。オススメヘッドフォンは世界中のDJも使用しているAudio-Technica製のヘッドフォンが相性抜群です。
アダムオーディオが他のモニタースピーカーと違う点は、サブウーファー近くの帯域(ローエンド)まで再生されるところです。正直ツイーターよりこちらの方に意識が向きます。。なので重厚なキックやベースのサウンドが特徴なEDMとは非常に相性が良いです。現在は非常に人気が高く、こぞって雑誌に取り上げられるくらいです。
大きさは5インチのT5の他に7インチのT7V、8インチのT8Vがあります。
メーカー | 型番 | 販売価格(税込) | デジマート |
---|---|---|---|
ADAM AUDIO | T5V(ペア) | 39,600円 | ご注文はコチラ |
Focal Shape50
ジャンル | 評価 |
---|---|
ロック、ジャズ | ☆☆☆☆☆☆ |
ポップス | ☆☆☆☆☆☆ |
EDM(エレクトロダンスミュージック) | ☆☆☆ |
Hip-Hop、R&B | ☆☆☆☆ |
相性がいいヘッドフォン | Focal Listen Pro |
こちらは密閉型のスピーカーです。4インチ、5インチくらいの大きさのスピーカーは密閉にしても十分な低音が得られにくいのですが、このスピーカーはその問題をパッシブラジエーターというもので解決させました。
スピーカーの左右にウーファーコーンのようなものを取り付ける事で、低域のパワーを強化し、バスレフタイプに比べて自然な低音を再生することが可能となっています。
また、通常のバスレフタイプのスピーカーと違い、定位が崩れにくいという特徴があります。リスニングポイントが多少ずれても問題なく再生してくれるところは高評価です。
メーカー | 型番 | 販売価格(税込) | デジマート |
---|---|---|---|
Focal | SHAPE50(ペア) | 121,816円 | ご注文はコチラ |
NEUMANN KH120
ジャンル | 評価 |
---|---|
ロック、ジャズ | ☆☆☆☆☆ |
ポップス | ☆☆☆☆☆ |
EDM(エレクトロダンスミュージック) | ☆☆☆☆☆ |
Hip-Hop、R&B | ☆☆☆☆☆ |
相性がいいヘッドフォン | Sony MDR-M1ST/NEUMANN NDH20 |
最近評価が非常に上がっているのがこのNEUMANNスピーカーです。あのGENELECスピーカーの元開発者が手がけているスピーカーだけあって性能はピカイチです。
YAMAHA MSP5の上位互換とも言うべきモニタースピーカーだと思います。各帯域がバランス良く再生され、どんなジャンルでもそつなくこなす万能タイプ。自然なサウンドにまとまっています。
価格はそれなりにしますが、あなたのモニター環境を劇的にアップさせるならこのKH120はとてもオススメです。
メーカー | 型番 | 販売価格(税込) | デジマート |
---|---|---|---|
NEUMANN | KH120(ペア) | 198,000円 | お取り寄せ品(ご連絡ください) |
プラグインソフトについて
さて、音を聴く環境が整ったらいよいよプラグインソフトの出番です。
プラグインソフトは元々DAWソフトにも付属していますが、手取り早く理想のサウンドを手に入れるにはやはり有料のソフトは欠かせません。
有料ソフトの方が編集のクオリティが非常に高い?
全部が全部そうではありませんが、やはり元々ついているプラグインと違い有料ソフトは特化した存在です。
特にイコライザーやコンプレッサー、空間系エフェクター(リバーブやディレイ等)は驚くほどのクオリティを持っています。
ここではそんな有料プラグインの中で、定番のメーカーを紹介して行きます。
初心者が抑えるべき有料プラグインメーカー
少なくともこの3社は抑えておきましょう。
まず手に入れたいプラグインエフェクト
EQ(イコライザー)
音の微調整をするエフェクターがイコライザー(EQ)です。人間が聞こえる範囲20Hz~20kHzまでの周波数の中を、狙って小さくしたり大きくしたりします。
EQにはパラメトリックイコライザー、グラフィックイコライザーの2種類があります。
きめ細かい編集をしたい場合はパラメトリック、調整する帯域が決められていて、見ただけでどういった調整をしたのかが分かるものがグラフィックになります。
(個人的なおススメはパラメトリックイコライザー)
パラメトリックイコライザー |
グラフィックイコライザー |
コンプレッサー/リミッター
音量バランスを均一に整えるためのエフェクターです。リミッターはある一定のdB(スレッショルド)を超えると反応するシンプルなものです。
コンプレッサーはリミッターの進化版で圧縮する値やかかり始め(アタック)やかける時間(リリース)を選ぶことができます。
(更にコンプレッサーの派生としてディエッサーやマルチバンドコンプレッサー等があります。)
リミッター |
コンプレッサー |
ディレイ
音を繰り返し再生する『やまびこ効果』を作り出すプラグインです。
そのほかにも
- 【楽曲に音をなじませる】
- 【立体感を出す】
- 【音を広げる】
等、ミックスをする上では非常に重要となります。
モノラルディレイ、ステレオディレイ、ピンポンディレイの他、デジタルディレイやアナログディレイといったタイプがあります。
ディレイ |
リバーブ
リバーブは音の残響、空間を表現するエフェクトです。ディレイ、リバーブを上手く扱えることが、ミックス上達には欠かせません。
Hall、Plate、Roon等、幅広い種類があり、それぞれが効果が違います。
リバーブ |
必要最低限のものはこれで揃う!【WAVES(ウェーブス)】
長年愛され続けているプラグインの代表的メーカー。最近ではとんでもない大セールを毎月のように行っていますが当時は90万円以上もするバンドル(Marcury)を販売していたりしました。
当時購入した人からすると「ちょっと待て!!」と言う声が聞こえる気がしますが(笑)
このメーカーの特徴はミックスするのに必要なものが一通り揃ってしまうのが魅力的です。それも使いきれないほどたくさんのソフトが存在します。
初めてプラグインを購入するならバンドル版がオススメ!
WAVESには使い切れないほど多くのプラグインが存在しますが、一つ一つ買っていったのではお金がいくらあっても足りません。
初心者の方はまず「バンドル」を購入するのがオススメです!
バンドルとは詰め合わせパックのようなもので、用途毎に特別なセットを用意しています。
最近では非常に手の届きやすい価格になったため、最初の一歩としてはオススメです。(かなりお得に買えちゃいます)
「え?こんなにいっぱいあっても使い切れない」
と考えた方に、プラグインをたくさん持っておいた方がいい理由を説明します。
スタッフが考える!プラグインはたくさん持っておいた方がいい理由
ミックスは非常に自分の感性が問われる作業です。いかに素晴らしいミックスであっても100人中100人がいいと言えるものは正直作れません。
なぜなら必ずその人の個人的な好みが反映されて行くからです。
例えばイコライザーというエフェクト一つとっても、掛かり方はそれぞれ違います。コンプレッサーやリバーブなんかも顕著ですね。
いわば人によってプラグインの好みが違ってくる!という事なんです。
結論:結局のところ使ってみないと好みはわからない
いずれ自分でミックスして、自分の感覚とマッチしたエフェクトを使用するようになります。
その為、たくさんプラグインがあった方が選ぶ選択肢が多い為お得という事になります。
スタッフオススメWAVESバンドル
WAVES Horizon
Horizonは最上位グレード、Marcuryの一つ下のモデル。すなわち上位グレードのバンドルとなります。
元々は500000円以上した破格のグレードですが、現在は60000円程度で購入できます。(さらにキャンペーン期間中は34000円程度と価格破壊がすごい!!)
このグレードのオススメプラグインはボーカルのボリューム調整を行う「Vocal Rider」や左右の音量だけをあげられる「center」。
更にはアメリカの超有名プロデューサーやエンジニアの持っている実機をエミュレートした「CLA」「JJP」といったプラグインが入っている事です。
これらのソフトは、1ランク上の独自性あるミックスを行うために必ず役に立つものなので持っていて損はありません。
メーカー | 型番 | 販売価格(税込) | デジマート |
---|---|---|---|
WAVES | Horizon | 33,407円 | ご注文はコチラ |
究極の時短ツール【izotope】
ミックス初心者にとって一番の難関、それは「どうやってミックスしていけばいいか分からない」「使い方がわからない」だと思います。
そんな初心者でも気軽に最高級のミックスができるソフト。それがizotopeのプラグインです。
このメーカーのイメージはとにかく「AIに任せればなんとかなる!」です。
なんと勝手にAIがミックスしてくれます!
現在では「究極の時短ツール」となったizotope。徹夜して必死こいてミックスしたものがほんの数分でAIが処理したものに負けてしまうのです。(褒め言葉)
ミックス、マスタリング、ボーカル処理、ノイズ除去に至るまで、AIに聴かせる事で気持ちのいい処理をしてしまいます。
レストランで例えるならアシスタントが皮剥きやらの下処理を終えた状態。あとは盛り付け頑張るだけの状態
あの頑張りはなんだったんだ・・と思えるほど高性能なAIを搭載しています。
izotopeの四天王「Ozone、NEUTRON、NECTAR、RX」
- Ozone:マスタリングソフト
- Neutron:ミックス用ソフト
- NECTOR:ボーカル処理
- RX:ノイズ除去
今やizotopeの4大ソフトと言われるこれらのソフトは、ミックスをする上で非常に有益な効果をもたらします。
昔は何時間も必死こいて音圧アップ!とかやってたのに。。と愚痴をこぼしそうになります。
今や趣味も多様化し、時間の使い方がシビアになった現代。このソフトなしではもういられません。
おそらくミックスを1年以上やっている人の大半はこのソフトを持っているのではないでしょうか?
初心者にオススメするのはいかがなものか。という声も多数聞きますが、そんな事言ってられません。みんな使っているのですから。。
スタッフオススメ!izotopeバンドル
基本的にオススメするのは四天王(ozone,Neutron,Nector,RX)のうち、RX以外のソフトが入っているものをオススメします。
こちらもWAVES同様バンドル購入がオススメ!大量にプラグインが入っているMusic Production SuiteかOzone、Neutron、Nectorが入っているTonal Balance Bundleの2択しかあり得ません。
- 「ノイズ除去やボーカルエフェクターはいらないかな。」→Tonal Balance Bundle
- 「とりあえずいっぱい入っててお得!」→Music Production Suite
あくまで一例ですが、このどちらかのバンドルを購入すれば最低でもOzoneとNeutronは最上位グレードまで手に入ります。
メーカー | 型番 | 販売価格(税込) | デジマート |
---|---|---|---|
izotope | Music Production Suite | 53,790円 | ご注文はコチラ |
izotope | Tonal Balance Bundle | 52,800円 | ご注文はコチラ |
無料でお試し!izotopeは20日間試用版もあります。
近年話題沸騰のプラグイン。Fabfilter
最近自分でも使用して最も驚いたプラグイン、Fabfilter。今このメーカーは抑えるべきメーカーの一つです。
なぜ人気なのか?
- 動作が非常に軽い
- クオリティ、エフェクトの掛かり方のクオリティが非常に高い
- 非常に見やすい大画面
とユーザーにもPCにも優しい仕様担っています。
特に人気のプラグインはイコライザー「PRO-Q3」です。
大きな画面、非常に滑らかなアナライザー、更には狙った所をピンポイントでカット、ブースともできます。
そして何と言っても驚きなのが最大24バンドのイコライザーだという点!
普通DAWにあるものでも4バンド、有料ではWAVESのQ10のように10バンドなんかもありますが、PRO-Q3はその倍以上のバンド数を誇ります。
「そんな掛けへんわ!!」と思われた方もいらっしゃるでしょう。。
ですが、プロにとってはこれくらいないと困る!!という方もいらっしゃるでしょう。
Fabfilterは今や細かいミックスをする上では非常に役に立つプラグインです。持っておいて損はないでしょう。
Fabfilterは無料トライアル版もありますので興味のある方はコチラからダウンロード可能です。
オススメバンドル
■バンドル製品一覧
Mixing Bundle
■バンドル製品一覧
Pro-R:ナチュラルなサウンドのリバーブ・プラグイン(単体価格:23,500円)
Pro-Q3:アナログモデリングのEQプラグイン(単体価格:23,500円)
Pro-C2:コンプレッサー・プラグイン<(単体価格:23,500円)
Pro-G :ゲート/エキスパンダー・プラグイン(単体価格:23,500円)
Pro-DS:ディエッサー・プラグイン(単体価格:23,500円)
Timeless 2:テープディレイ・プラグイン(単体価格:16,500円)
Saturn 2:アンプモデリング・プラグイン(単体価格:20,500円)
Pro Bundle
■バンドル製品一覧
Pro-R:ナチュラルなサウンドのリバーブ・プラグイン(単体価格:23,500円)
Pro-Q3:アナログモデリングのEQプラグイン(単体価格:23,500円)
Pro-L2:プロクオリティのリミッター・プラグインがリニューアル(単体価格:26,000円)
Pro-C2:プロフェッショナル向けのコンプレッサー・プラグイン<(単体価格:23,500円)
Pro-MB:強力なマルチバンド・コンプレッサー/エキスパンダー・プラグイン(単体価格:26,000円)
Pro-G:フレキシブルなゲート/エキスパンダー・プラグイン(単体価格:23,500円)
Pro-DS:インテリジェントかつわかりやすい操作のディエッサー(単体価格:23,500円)
FX bundle
■バンドル製品一覧
Pro-R:ナチュラルなサウンドのリバーブ・プラグイン(単体価格:23,500円)
Pro-Q3:アナログモデリングのEQプラグイン(単体価格:23,500円)
Pro-L2:プロクオリティのリミッター・プラグインがリニューアル(単体価格:26,000円)
Pro-C2:コンプレッサー・プラグイン(単体価格:23,500円)
Pro-MB:マルチバンド・コンプレッサー/エキスパンダー(単体価格:26,000円)
Pro-G :フレキシブルなゲート/エキスパンダー・プラグイン(単体価格:23,500円)
Pro-DS:インテリジェントかつわかりやすい操作のディエッサー(単体価格:23,500円)
Saturn 2:アンプモデリング・プラグイン(単体価格:20,500円)
Timeless 2:テープディレイ・プラグイン(単体価格:16,500円)
Volcano 2 :フィルターエフェクト・プラグイン(単体価格:16,500円)
Total Bundle
■バンドル製品一覧
Pro-R:ナチュラルなサウンドのリバーブ・プラグイン(単体価格:23,500円)
Pro-Q3:アナログモデリングのEQプラグイン(単体価格:23,500円)
Pro-L2:プロクオリティのリミッター・プラグインがリニューアル(単体価格:26,000円)
Pro-C2:プロフェッショナル向けのコンプレッサー・プラグイン(単体価格:23,500円)
Pro-MB:強力なマルチバンド・コンプレッサー/エキスパンダー・プラグイン(単体価格:26,000円)
Pro-G:フレキシブルなゲート/エキスパンダー・プラグイン(単体価格:23,500円)
Pro-DS:インテリジェントかつわかりやすい操作のディエッサー(単体価格:23,500円)
Saturn 2:アンプモデリング・プラグイン(単体価格:20,500円)
Twin 2:シンセサイザー・プラグイン(単体価格:20,500円)
Timeless 2:テープディレイ・プラグイン(単体価格:16,500円)
Volcano 2:多機能なフィルター・プラグイン(単体価格:16,500円)
One:ベーシックなソフトシンセ・プラグイン(単体価格:7,800円)
Simplon:シンプルかつユニークなフィルター・プラグイン(単体価格:7,800円)
Micro:フィルター・プラグイン(単体価格:4,500円)
メーカー | 型番 | 販売価格(税込) |
---|---|---|
Fabfilter | Mixing Bundle | 96,250円 |
Fabfilter | FX Bundle | 127,050円 |
Fabfilter | Total Bundle | 141,350円 |
Fabfilter | Pro Bundle | 103,400円 |
スタッフおススメ!ミックス初心者におススメの本!
著者 | 書名 | 販売価格(税込) |
---|---|---|
石田ごうき著 | 音圧アップのためのDTMミキシング入門講座 | 1,980円 |
この本は文章が非常に簡潔で読みやすく、ミキシングの基礎を学べます。基本的なボリュームバランスの調整やEQ、コンプレッサーが主なお話になります。音楽の構成、各楽器の周波数帯のイメージが分かりやすく図で表してくれているのでイメージがしやすく、初心者に対してこれでもか!というくらい分かりやすい内容になっています。 |
ミキシングはとても奥が深く、作曲とはまた違った楽しみ方があります。興味がある!という方は是非お問合せください。
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店舗名 | 島村楽器 梅田ロフト店 |
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