【音楽教室コラム】「音楽と、暮らす。」第四回:氏川巳央

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2020年03月28日

*第四回 氏川巳央 [!!――先生が音楽を始められたきっかけを教えてください。!!] 小さい頃から父がギターをやっていたので、音楽を聴く事も多くて、ギターに合わせて歌を歌ったり。いろんなジャンルのCDが家で流れていて、自然と音楽が好きになって、4歳ぐらいからピアノを始めました。 [!!――ピアノが初 […]



第四回 氏川巳央



――先生が音楽を始められたきっかけを教えてください。

小さい頃から父がギターをやっていたので、音楽を聴く事も多くて、ギターに合わせて歌を歌ったり。いろんなジャンルのCDが家で流れていて、自然と音楽が好きになって、4歳ぐらいからピアノを始めました。

――ピアノが初めだったんですね。

そうなんです!

――ではそこから、フルートを始めようと思ったきっかけは?

(初めてフルートを見たとき)楽器がキラキラしているので、綺麗だな、やってみたいなって思ったのがきっかけです。

――確かに、フルートは見た目にもとても美しいです。素敵なきっかけですね。

――では実際にフルートを吹いたのはおいくつくらいの頃でしょうか。

11歳の時です。楽器店に父と見に行きました。小学校の間は個人レッスンに通っていて、中学校から部活にも入りました。

――中学、高校と吹奏楽部に?

吹奏楽は中学だけです。音楽高校だったのと、個人レッスンでもソロやアンサンブルの勉強をしていたので、部活に入る時間が無かったんです。

――他のパートにご興味はありましたか?

他の楽器も吹いてみたいと思って色々やらせてもらったこともありますけど、フルートが一番いいですね(笑)

――フルートを吹いていてよかったことはありますか?

ずっと吹いてるので想像できないですけど、悪かったと思うことはないです!

――先生はソロだけでなく、様々な形でフルートを吹いていらっしゃいますよね。

大学では、オーケストラに吹奏楽、アンサンブルも勉強しました。

――思い出のエピソードはありますか?

先生が怖かったので、毎週のレッスンが必死だった(笑)

――(笑)

高校、大学とそれぞれ違った先生だったんですけど、高校の先生が厳しくて、大学の時は課題が多くて(笑)。レッスンやオーケストラ、吹奏楽、アンサンブルと毎週のように新しい曲をやっていて、譜読み、試験、譜読み、試験・・・とにかく大変でした。

――その頃、将来のビジョンのようなものはありましたか?

演奏はしていきたいと思っていたけど、具体的な事が見え始めたのは大学の頃です。レッスンをさせていただくことがあって、それがきっかけで教えることに興味を持ちました。

――なるほど。ちなみにどんな生徒さんでしたか?

大人の方ですね。

――その時はどこかの教室に所属されたんですか?

いえいえ、大学の掲示板に『フルートを教えてくれる先生募集してます!』のチラシが貼ってあるのを見て。

――では先生から?

そこのお家に自分で電話しました(笑)

――1番最初の生徒さんですから、思い入れもあられるのではないでしょうか。

そうなんです。今でも連絡を取り合っていて、教えてもらって楽しいとか嬉しいとか言ってもらえて、自分のやってきたことが役に立って良かったと思いました。

――お店では先生はお子さまへのレッスンも行っていただいていますが、先生がお子さまにレッスンをされるようになったのは?

大学を卒業して、自宅でレッスンを始めたのが最初ですね。


「あの人」の、「あの人」。


――先生が影響を受けた演奏家について教えてください。

ジェームズ・ゴールウェイさんが好きなんです。


サー・ジェームズ・ゴールウェイ(Sir James Galway, OBE 1939年12月8日 - )は、ベルファスト出身のアイルランド系イギリス人のフルート奏者・指揮者。「黄金のフルートをもつ男」(Man with the Golden Flute)の通称で知られる。ソリストとして数々の名声を獲得し、現在最高のフルート奏者の一人。エリザベス2世より1979年に大英帝国勲章を、2001年にはナイトの称号を授かっている。(Wikipediaより)

――どのような方でしょう?

クラシックがメインの方で、ソロで活躍されることが多い方です。初めて演奏を聴いたとき、「自分が今まで演奏してたり聴いてきた音とは比べものにならないぐらい分厚い!」「こんな音がフルートで出せるんだ!」って思って・・・たくさんCDを聴いたり、コンサートに行ったりもしました。



――それはどんな音色かぜひ聴いてみたいです。今でも現役の方なんですね。

はい、だいぶお爺ちゃんですが(笑)。

――クラシックの他にも音楽は聴かれますか?

ポップスも聴くし、カラオケも好きです!

――わ~!カラオケ行かれるんですね、びっくり!ちなみにどんなアーティストさんを?

ノリノリで、けっこう何でも歌います(笑)。ディズニーソングとか、尾崎豊とか。

――フルートについてはクラシックがメインなのでしょうか。

そんなことないですよ、ポップスもコンサートで演奏しますし、ディズニーやジブリ、ジャズも。

――ジャズ!そうそう、意外とフルートって、ジャズの楽譜がたくさん出版されていますよね。

そうですね、ジャズのレッスンを受けられている方もいらっしゃいます。


今の楽器との仲良し度はまだ10%くらい。



――先生が考える、自分にあった楽器の選び方は?

気に入った音色。自分で吹いてみて、気に入った音色ですね。

――ご自身の楽器について教えてください。

アルタスのPSです。銀の純度が高いので、吹くときの抵抗感が高い分、吹き込むとよく鳴ってきます。

――なるほど、吹けば吹くほどいい音になっていくんですね。

そうですね!

――こちらのフルートに出会ったのは?

大学4年生のとき、卒業する前に購入しました!

――それからずっと吹いている楽器なんですね。

ずっとこのフルートを使ってますね。

――ギターの先生だと、メイン以外にも曲に合わせて何本もお持ちだったりしますが、フルートはどうでしょう?

メインを修理に出すときに使えるように、あと二本ぐらいはありますが、使い分けて演奏したりということはあまり無いですね。

――あくまで困ったときの為の準備なんですね。

「こういう吹き方をするとこんな音が鳴るんだ」とか、そういうところを見つけて楽器と仲良くなるのに時間がかかるんです。他の楽器で演奏するとやっぱり感覚が違うんですよ。

――楽器と仲良くなる、いい言葉ですね。今の楽器との仲良し度をパーセンテージで表すとどれくらいでしょう?

えーっと、まだ50%ぐらいかな(笑)

――まだ半分!まだまだこれから仲良くなるのが楽しみですね。

そうですね!

――フルートというとシルバーやゴールドが一般的でしょうか。

そうですね、プラチナや木製なんかもありますね。

――フルートを演奏している中で、大変なことはありますか?

あります!沢山あります。

――それは例えばどのような?

フルートって、直接口に当てないんです。息の当たり方が見えない。その日のコンディションに左右されます。例えば、唇の厚さが変わるだけで違うし、「今日はこういう音だ」と思って良いときもあれば悪いときもあって、「もっとこうしないといい音が出ない」とかを見つけるのが大変。レッスンの時も、今日の生徒さんはいい音が出ない、今日はダメだなってなることが結構あるんです。

――先生がハッピーだといい音になるということですね。

それもあるかもしれないけど・・・どうでしょう?!(笑)逆に、良い音が出ればハッピーですね!

――先生のフルートへの愛が感じられます。

もちろん!フルート愛してますよ~!

――少し視点は変わりますが、フルートの方は他のパートの方に比べるとコンパクトで、荷物が少なくていいと思いますが、意外と大変なことってあったりしますか?

横に持つので姿勢が大変ですかね。正しい姿勢じゃないと肩凝っちゃったり。

――確かに習い始めの生徒さんが「肩が凝る~!」と言っているのを見かけますね。

なかなか横向きの姿勢ってしないですからね・・・。どんな楽器でもあるとは思います。

――姿勢といえば、フルートは立ち姿がすごく綺麗な楽器ですよね。女性の方の憧れの楽器として、必ず名前が出るそうです。

うん、そうですね。でも昔は男性の方が多かったんですよ!

――息をとても使うので、海外のオーケストラでは男性の方が多いというのを聞いたことがあります!

息、大変です!めちゃくちゃ大変!ぜんぜん優雅じゃないんです。

――聴いている方には伝わらない大変さですよね。

そうそう。

――肺活量によって体の使い方もかわるんですか?

たとえば体の大きい男性の方は、息の量があるのでいいなあ、とは思います。

――女性には、女性ならではの吹きかたもあるのでしょうか。

息が沢山出るから長く吹けるというわけでもなくて、自分の息を効率よく音にできれば、少ない息でも上手に吹けるんです。息の使い方が大事ですね。

――なるほど、効率。自分のことをしっかり分かっていないと、難しいですね。

客観視していかないとですね!

――では、フルートを上手に吹くために、練習以外で心掛けていることはありますか?

私の場合は特に筋トレしたりする訳ではなくて、演奏しながら、鍛える。お腹をどうするかとか、息を吸ったときに骨をどうするかとか。

――やはり、身体の使い方なんですね。

考えないと、全然息が持たなかったりとかするんです。音をもっと強く出したいとか、もっと息を長くしたいとか、ずっと課題でやってきて。その中でこうするとちょっといい音になるとか、息が長くなるとか、考えながらやってきたことで見つかった部分も沢山あるかな。


楽器を持ってるから、前に出れるのかもしれないですね。



――音楽を長く続けるコツは?

音楽高校に入って、流れに沿って音大に行ったけれど、結構「フルートなんてもうできないよー!」って思う事もありました!(笑)

――あったんですね(笑)。

一生懸命やっても、上手くいかないことってあるじゃないですか?「なんでこんなことやってるんだろう」みたいな時期があって、高校の時が一番嫌だって思ってました。あれが辞めたいピークだったかも。

――辞めたいピーク?

楽器を外に投げてやろうかと思いました。

――(一同爆笑)

――ちなみにそれは、課題が大変だったとか?

そうですね、先生に言われたことが出来ないとか。

――最初のほうで高校の先生が厳しかったっと仰ってましたよね。

高校の時は、学校を辞めるか転校するかしかなかったので、とにかく頑張って続けました。でも続けて良かったなって思える。

――同じ環境のお知り合いはいましたか?

周りはみんな音楽をやっていて、高校の友達も大学の友達も頑張ってる方ばかりで。

――それはライバルというか、友達というか。

ライバルでもあり、友達でもありますね。なんだろう?そういう周りの子は大事で、影響を受けたと思います。良い所を盗んだりもしました。

――ご自身が経験したステージで、心に残っている演奏は?

もちろんどれも残っていますが、結婚式やお葬式で演奏のお仕事をするとき、一度きりの大事な節目で、例えばお葬式で思い入れのあった曲を演奏して涙を流されたり、結婚式でお2人の思い出の曲を演奏して喜んでもらったりしたことは、自分の胸にも残ります。

――音楽をやっていたからこそ、プラスになった良かったことはありますか?

音楽を一緒にやる仲間や生徒さんとの出会いは大きいですね。ステージに立って目立つことをしてますが、音楽をやってなかったら・・・内気なので自分がステージに立つなんてと思います。

――演奏されている姿からは想像できません。

楽器を持ってるから、前に出れるのかもしれないですね。

――最後にこれから音楽を始められる方へ、勇気の出るお言葉をお願いします。

迷っているなら、何ごともやってみましょう!体験レッスンお待ちしております!


氏川巳央(うじかわ みお)

3歳よりピアノを、12歳よりフルートを始める。水戸第三高等学校音楽科を経て、国立音楽大学演奏学科卒業。第6回及び第8回ソロコンテストいばらき金賞受賞。現在は演奏活動や、結婚式場での奏者を務めている。島村楽器イオンモール大高店フルート科講師。

※現在こちらの講師の入会募集は終了しております。

音楽教室コラム「音楽と、暮らす。」
全5回好評公開中です。

「今の暮らしに、ほんのちょこっと音楽を。」をテーマにイオンモール大高店のスタッフが音楽と暮らすあの人を紹介するコラムです。音楽と生きる、というとちょっと大げさ。けれど、もしも今の暮らしに、お仕事や子育ての合間に、音楽があったら?天気のいい日に楽器を持って出かけられたら?音楽が暮らしにある喜びを、あこがれのあの人を通じてお伝えします。

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