【バイオリンインストラクター西尾のブログ】『LET’S TRY ゲームミュージック!vol.13 ノエルのテーマ/FF13-2』

2024年05月10日

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LET'S TRY ゲームミュージック!vol.13 アンサンブル編

皆様こんにちは!
大宮店バイオリンインストラクターの西尾です。

「LET'S TRY ゲームミュージック!」では、人気のあるゲームをメインに個人的に好きなゲーム音楽を、バイオリン演奏と文章でご紹介をしていきます。
※ちなみに解説は西尾の独断と偏見と知識と経験に基づいています。

LET’S TRY ゲームミュージック!vol.11
アンサンブル編

『FF13-2』より
「ノエルのテーマ~最後の旅~」

今回は虚無的な美しさが切ない、FF13-2の「ノエルのテーマ~最後の旅~」をご紹介します。

私にとってこの曲は、13をプレイするきっかけになった曲です。『シアトリズム‐FINAL FANTASY』に入っていたこの曲に心底惚れて、13をやるに至りました。美しいだけではなく、寂しさや哀しさを感じる綺麗な曲ですよね。実際プレイしてみて、場面とのマッチングに「見事…!」と突っ伏しました。

ボーカルものの演奏をするときに心がけているのは「原曲の歌い方に近づける」と「バイオリンならではの奏法をしたほうが綺麗なところは改変する」の2点です。
この曲では、KOKIAさんのかすれたウィスパーボイス(※1)のような歌い方に近づけたかったので、できるだけ圧軽めのスル・タスト(※2)で演奏しました。響き方もできるだけ広がるように、伴奏から浮き立つように、使用したミキサーにおけるマックス気味で調整しています。で、リバーブ多めにしたときの器楽演奏では発音をよく(アタック強めに)演奏しなければ音が埋もれてしまいます。でもあの色彩のない世界観を表現するのに、あのささやくような音色と非現実を感じるほどのリバーブはどうしても必要ですよね。
なので、すべての音源を別撮りにして、かなりボリューム調整を頑張りました。何回かアップして、ボーカルの音量を上げすぎてビビる動画を量産してしまったり。とほほ。
もう1点の、「バイオリンならではの演奏」としては、音の伸びを意識しています。バイオリンはブレス不要の、半無限に音を続けられる楽器。ボーカルでは伸ばさずにスッと消すところでも、バイオリンでは伸ばした方がメロディの流れが綺麗に聴こえる場合があるので、今回も少しフレーズ終わりを長めに処理しています。

バックバイオリンやビオラは、耳コピで聴こえなかったところは「コード的にこうだろう」と理詰めで独断したので、実際の音とは違う部分もあるかもしれません。
はじめはボーカル+ピアノだけの動画をチョロっと作成するつもりだったのですが、間奏でチェロが主題を演奏するのを聴いて、カルテットも演奏しなければ! ということになりました。伴奏がメロディを奏でる展開、大好物です。

※1)ウィスパーボイス(Whisper voice/英語):ささやき声、またはささやき声で歌うテクニック。実音よりもブレスが大きく聴こえるのでとても雰囲気的な、あるいはエロティックなエフェクトになりやすいです。この曲では前者ですね。はかなげ。
※2)スル・タスト(Sul tasto/イタリア語):指板のほうで演奏すること。バイオリン属は駒に近ければ弦の張りが強く、指板に近ければ張りが弱くなるので、強いはっきりした表現をしたいときは駒の方で、優しい柔らかい表現をしたいときは指板の方で演奏します。



西尾のブログでは、普段の演奏活動にお役立ちの情報から、ちょっと面白いだけのネタまで、様々な情報を発信しています。
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