弦楽器ヨーロッパ買付紀行2024年春②　ミュンヘン（ドイツ）編

ミ・ナーラ奈良店店舗記事一覧

2024年04月19日

カテゴリ商品情報

こんにちは、弦楽器上級アドバイザーの山崎です！

14時間半のフライトの末、最初に買い付けに訪れた国はドイツのミュンヘンです！
買付初日から3軒のアトリエを立て続けに回るいという、最も過酷なスケジュールの日！
初日にして山場！気を引きしめてアトリエに向かいます！

弦楽器買付ヨーロッパ紀行2024春①
弦楽器買付ヨーロッパ紀行2024春②　ミュンヘン（ドイツ）編
 弦楽器買付ヨーロッパ紀行2024春③　ウィーン（オーストリア）編
 弦楽器買付ヨーロッパ紀行2024春④　リヨン（フランス）編
 弦楽器絵フェスタ＠GF大阪店　5月17日(金)～19日(日)の詳細はコチラ

CONTENTS

1軒目のアトリエ
2軒目のアトリエ
3軒目のアトリエ

1軒目のアトリエ

最初のアポイントメントは10時からです。
たどり着いた最初のアトリエはこちら！所狭しと棚に陳列されている楽器たち！
日本からアポイントを取る際に、価格帯やどんなコンディション、音色のものを探しているか要望を出しているので、ある程度絞ってくださっています！

茂木が早速、状態の検品を開始！
島村楽器の買付は楽器の健康状態チェックから始まります！
今回はドイツ、フランスの100年ほど前かそれ以上前の古い楽器にフォーカスを当てて買付をします。
古い楽器はワインのように音が熟成されており、独特の奥深い音が楽しめる反面、
健康状態は新作に比べると経年変化を受けているものが多いです。

せっかく良い音だと思って買った楽器が、健康状態が良くないばっかりに頻繁に調整に預けることになってしまうと・・・悲しいですよね。
そんなことが起こらないように、割れや剥がれの有無、修理痕のチェック、駒やネックをはじめとした弦高チェック、ボディサイズ、楽器の歪みなど様々なことを総合的に判断します！

茂木が検品した楽器を山﨑も次々に試していきます。
2人でこれはどう、あれはどうとか言ってるとあっという間に時間が溶けていきます！
これが初めての買い付け業務となる山﨑は、要領がつかめてなくて、
後から、あの写真撮っておけばよかった！とかメモ取り忘れていた！とパニックになっていました・・・

がそんな中、「ハッ！これはッ・・・！！」

HOPFの刻印が入ったクリゲンタールのバイオリンが、ひときわ輝きを放っていました！
まるで耳で味わうバターのような濃厚な音色！是非こんな音が出るバイオリンがあるということを知ってほしい！
1軒目にしてこの日の目玉ともいえる楽器を買い付ることが出来ました！
苦労の末、1軒目ではこのバイオリンも含めて5本の楽器を選ぶことが出来ました！

予定よりも少し時間をオーバーしたので、昼食も簡単に済ませて2軒目に向かいます！

2軒目のアトリエ

島村楽器としては初めてお邪魔する工房ですが、オシャレ！
そして非常に並んでいる楽器の数が多かったです！
さらに興味深いものが展示されているんですが、
楽器選びしてたらゆっくり見てる時間がないんですぅ～～～～泣

1軒目よりも用意してくださった楽器の数が多く、マイスターも弾きまくります！

怒涛とはこのことだなぁと思いながら、これはアリ、これはナシと2人で相談しながら、どんどん絞っていきます！
2軒目のアトリエでは6本のバイオリンに出会うことが出来ました！
そのうちの1本がコチラ！

見てください！この黄金に輝くような美しいニス、そしてそれによって引き立てられた美しい裏板の杢を！
全体的にバランス良く力強い音色ですが、G線がうっとりするような甘い音色なんです！
ザクセン地方で100年前に製作された、もう作者不詳ですが音楽って楽しい！を弾き手に伝えてくれる素晴らしいバイオリンです！

この時点で17時を過ぎています！
小雨が降ってきた中、ここからさらに3件目の選定に向かいます！

3軒目にたどり着いたのは18時半ごろ！