TEタイプをカスタマイズ

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2022年12月28日

名古屋ギター&リペア店 山崎です。 今回はお客様のTEタイプのギターにご自身で新しくネックを付けた状態でのご相談でした。 最初はブリッジをTEタイプの別の物への交換、電装系と全体チェックのご依頼でした。 この状態からスタート! オリジナルのネックからお客様ご自身で新しいネックを取り付けた様ですが、な […]

名古屋ギター&リペア店 山崎です。

今回はお客様のTEタイプのギターにご自身で新しくネックを付けた状態でのご相談でした。

最初はブリッジをTEタイプの別の物への交換、電装系と全体チェックのご依頼でした。

この状態からスタート!

オリジナルのネックからお客様ご自身で新しいネックを取り付けた様ですが、なんとなく違和感が。

ネックの仕込み角度が怪しいのと、ブリッジ交換もご希望だったのでスケール確認もしてみると

こちらも少し怪しいな~と。

取り合えず、ネックを外してボディ、ネックと確認してみます。

ネックポケットを見てみると、何やらポケットの奥が削られていて、ガタガタでした。これではネックが正しい角度で止まりませんね。

新しいネックエンドの形と、元々のボディのネックポケットの形も合っていないので、ネックが少し前に出る形で止まっていたようです。

本来、削られた深さまで全体を綺麗に落とし込みその分新しい材を貼り足すようにするのですが、そうするとジョイント部を

横から見た時に貼り足した部分が見えてしまい、塗装しても割と目立ってしまいそう。

そこで今回はガタガタに削られていたポケット奥部分を滑らかに成型して薄く加工した木材を貼り足しながらポケット底面の

面出しをして、最後は薄い突板で仕上げました。

ネックエンドはポケット形に合わせて少し削り、ネックエンドがボディにぴったり合うようにします。

削った様子がこんな感じ

塗装して仕上げます!

元々空いていたビス穴を埋木して、正しいネック位置に合わせてビス穴を開け直します。

これでボディに対して正しい位置にネックが付くようになりました。

ここからブリッジ交換に入ります。

最初はTEタイプの別のブリッジに交換というご相談でしたが、トレモロアームを付けたいというご要望も出てきて

今回はSuper-VeeのBladeRunnerを取り付ける事になりました。

新しくブリッジを取り付けるには、ブリッジをギターの中心、スケールライン等に合わせて正しい位置につけなければなりません。

で、今回は普通のTEタイプにトレモロブリッジを付けるという事なので、ボディをザグらないといけません。

ということで、取り付けたネックからボディ中心、スケールラインを割り出し、ボディに罫書き。

ボディの表と裏にザグリが来るのでこれがずれない様に、中心、スケールラインを裏にも写し、ザグるための治具位置も罫書き。

治具を貼り、ルーターという機械でザグるのです。

が、

集中して作業している内に写真撮るの忘れました。すみません。

透明の板が治具です。その上の機会がルーターです。

治具の形に添わせてルーターで削っていくとその形に綺麗に削れるんですね。

既にブリッジが取りついた状態ですが、このようにブリッジが入る堀込と、スプリングを取り付ける堀込

をするんですね。掘り込んだところは塗装もしておきます。

表から見ると。

こんな感じにブリッジが取りつきました。

電装パーツも全取り換えで再配線。

電池スナップが見切れちゃってますがここに電池も入ります。

このタイプいつも思うんですが、電池ギリギリ過ぎですよね。

後は弦張り、調整となりますが。

今回のネックについていたナット柔らかい樹脂製でグニグニ、あまりいい感じじゃないので。

お客様にご相談し、牛骨に交換させて頂きました。

全体の弦のテンションに合わせてテンションピンの位置を決めて取付。

各部チェックしながら全体を調整して完成です。

当工房では木工加工、塗装まで自社工房内に設備完備しておりますので

お手持ちの楽器のカスタマイズお考えの方は、是非お近くの店舗にご相談下さい。

今回の修理

・ネックポケット部修正・ブリッジ交換・電装パーツ交換/再配線・ナット交換・全体調整

パーツ代金含めて

合計金額:¥127,748(税込)

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