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クラシックギターにピックアップを取り付けたい!
ご依頼の頻度としてはそこまで多くないですが、だからこそ注意が必要なのが今回のテーマであるクラシックギターのピックアップ取付です。
フォークギターやウクレレのピックアップ取付と比較するとクラシックギターのピックアップ取付のご依頼はかなり少ないです。
そもそもクラシックギターにピックアップって取付られるの?どんなピックアップがあるの?という方もいるかも知れません。
今回はそんなクラシックギターのピッカップ取付についてご紹介いたします。
クラシックギターのピックアップの選び方
クラシックギターのピックアップってどんなのがあるの?フォークギターに使われるようなピックアップは使えるの?
店頭ではまとめてアコギピックアップとして販売されていることが多いフォークギター用ピックアップやクラシックギター用ピックアップ。
それらに違いはあるのでしょうか?共通して使えるのでしょうか?
答えは使えるものと使えないものがある。です。
なんと!!!アコギピックアップの中でもクラシックギターに使えないピックアップがあるのです!
これは購入の際は注意が必要ですね。どんなピックアップなら使えるのでしょうか?
マグネットピックアップは使えない!
アコギピックアップの中では価格もお求めやすく、ハウリングにも強くて扱いやすいマグネットピックアップですが、、、
これはクラシックギターには使えません!!!
それはなぜか。マグネットピックアップは金属弦の振動による磁界の変化を拾うピックアップだからです!!!!!
基本的にクラシックギターの弦はナイロンです。ナイロンがいくら振動しても磁界の変化は起こりません。
その為マグネットピックアップは使えません!!!
同様の理由でナイロン弦のウクレレにも使う事が出来ません。
コンデンサマイクは使える。
空気の振動を拾うコンデンサマイクタイプのピックアップ。
ハウリングに注意する必要はありますが、こちらの場合はフォークギター/クラシックギター問わず使えます。
空気の振動を拾うのでよりナチュラルなサウンドが特徴です。
アンダーサドルピエゾは使える。
サドルの下に挟みこんで弦振動を拾うアンダーサドルピエゾは弦の振動がサドルに伝わっていれば基本的にどの弦楽器でも使えるのでウクレレの定番ピックアップもアンダーサドルピエゾであることが多いです。
最初からピックアップが付いているエレガットも多くはアンダーサドルピックアップが搭載されており、取付方法もフォークギター/クラシックギターで共通な部分が多い為迷ったらこれ!と言ったピックアップです。
貼りピエゾピックアップは使える。
ボディのトップ材に張り付けて使う貼りピエゾピックアップはトップ板の振動を拾うピックアップなのでこちらも使用できます。
アンダーサドルピックアップよりも加工が簡単なのでブリッジに穴を開けるなどの加工をしたくない場合はこちらの方が良いかと思います。
共通で使えるものもあるけど思わぬ落とし穴が!!!
ここまでいろいろ紹介してきましたが、マグネットピックアップじゃないアコギピックアップならどれでも使えるのか?と言われればそうでもないのです。
まずはこの写真を見てください。

こちらはL.R.Baggs社のiBeamと言う貼りピエゾタイプのピックアップが2個並んでいますが、右側はクラシックギターに使えて左側は使えません(例外的に使える場合もあります)。
同じiBeamなのにどうして…
これは取り付けをする楽器本体に秘密があります。
まずはフォークギターの取付位置を確認しましょう。

鏡にブリッジ裏の茶色のプレートが写っていると思います。
フォークギター用のiBeamはこの平面に取り付けますが、クラシックギターですとどうでしょう?

なんとブリッジ裏プレートは無く、代わりにセンターにブレーシングが通っています。
これでは平面ではない為、ブレーシングを避ける必要があります。
そこで先程の写真を確認すると右側のiBeamはブレーシングを避けるために取付部分に切れ込みが入っていることが分かります。
この切れ込みが無いと取り付けられないのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?なんだかクラシックギターのピックアップ選びって難しそうだなと感じられるかも知れません。
でも大丈夫です。なぜなら、ここまでいろいろ説明してきましたがたいていの場合はクラシックギターのピックアップにはクラシックギター用と書いてあります。
ですので、とりあえずクラシックギターにはクラシックギター用のピックアップを選択するのがベストです。
その中でもギター本体とピックアップの相性次第では取り付け可能な物とそうでない物がありますので、困ったらリペアマンに相談!!!
名古屋ギター&リペア店では楽器の状態を確認しながらベストなピックアップをご提案させて頂きます!!!!!
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