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12弦ギターのすゝめ
あなたは12弦ギターを弾いたことはありますか???
それなりに古くから12弦ギターと言う楽器は存在しますが、なかなか手に取る機会のない12弦ギター。
今回はそんな12弦ギターの世界のお話です。
そもそも12弦ギターって何?
12弦ギターを全く知らないという方もいらっしゃると思いますのでまずは軽く12弦ギターの説明から!
今最もオーソドックスなギターは基本的に6本の弦が張られています。
12弦ギターはその名の通り弦が12本張られているのですが、6本弦のギターに低音弦が足されていく7弦ギターや8弦ギターとは様子が違います。
まずはナットを見てみましょう!!!

これが12弦ギターのナットです。
2本の弦が対になっており6弦ギターで言う1,2弦が同じ弦、3,4,5,6弦がオクターブ違いの弦というように並んでいます。
オクターブ違いの弦は細い弦が上側に来るのが一般的です。
12本の弦を支える為にナット幅は6弦ギターよりも幅広くなり、張力に耐えるためにネックも6弦ギターよりも太くなる傾向にあります。
ピッキングは対になっている主弦と復弦の2本を同時に弾いて弾くので運指は通常の6弦ギターと変わりません。
通常のギターと変わらない演奏方法でオクターブ高い音を同時に出したり、ダブルトラックのような厚みのある音を物理的に行うのが12弦ギターです。
マンドリンや大正琴など複数の弦を同時にピッキングする楽器をイメージして頂くと出音が想像しやすいかも知れません。
12弦アコースティックギターの各部
12弦ギターの基本的な構造が分かったところでもう少し詳しく見てみましょう。
実は名古屋ギター&リペア店の玄関を通ると最初にお客様と対面するギターも12弦ギターなのです。

今回はコチラの12弦アコースティックギターと当店リペアマン宮地の私物の12弦アコースティックギターを見比べていきましょう。
ヘッドストック


工房のギターは通常の6弦ギターを延長したような形状、スタッフ私物ギターはスロッテッドヘッド(見やすいように弦を外して撮影)になっています。
前者は12弦ギターに置いてとても面倒な弦交換がしやすいメリットがあります。後者は12弦ギターで重くなりがちなヘッドの重量を軽くしてボディとの重量バランスを取れるメリットがあります。
ブリッジ


一見同じように見えますが、主弦と複弦のブリッジピン穴の配置の仕方が違います。
前者は主弦のブリッジピン穴がサドルに近い位置にあり、後者は復弦のブリッジピン穴がサドルに近い位置にあります。
細かい差ですが、これによって主弦と複弦のテンション感に若干の差が出るようです。
ちなみにこのブリッジですが、12弦ギターの場合6弦ギターよりも強い力が掛かるのでブリッジが剥がれてしまう可能性が高まります。
前者はブリッジをビスで固定して強度を稼いでいるようです。
12弦に限らず高い張力の弦を張る楽器は、保存の際は弦を緩めたり湿度調整をする等工夫が必要な場合があります。
ボディ形状


ボディ形状の差はカッタウェイの有無でこれは通常の6弦ギター同様にハイポジションへのアクセスのし易さに差が出ます。
まとめ
12弦ギターの世界いかがでしたでしょうか?エフェクターに頼らずに物理で音を厚くする。それに伴う構造的不具合を解決しようとする工夫が各所に見られるのも変わり種12弦ギターの魅力ではないでしょうか?
店頭で12弦ギターを見かけた際には実際に手に取ってその面白さを体験して頂ければと思います。
※記事中に販売価格、在庫状況が掲載されている場合、その情報は記事更新時点のものとなります。店頭での価格表記・税表記・在庫状況と異なる場合がございますので、ご注意下さい。












