フクシマの『推しプラグイン布教させてください』第2弾: Arturia CS-80 V

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2022年05月13日

Arturia CS-80 V こんにちは。三宮オーパ店DTM担当のフクシマです。 この連載では僕が普段の制作で「ガチで使っている」プラグインに絞って、その好きなポイントを解説していきます!みんなが使うベタな製品を紹介することもあれば、妙にマニアックな部分を推すこともあると思います。面白がっていただ […]

Arturia CS-80 V

こんにちは。三宮オーパ店DTM担当のフクシマです。

この連載では僕が普段の制作で「ガチで使っている」プラグインに絞って、その好きなポイントを解説していきます!
みんなが使うベタな製品を紹介することもあれば、妙にマニアックな部分を推すこともあると思います。面白がっていただければ幸いです!

今回紹介するのはキーボード音源バンドルの定番「V Collection」にも入っている、「Arturia CS-80 V」です。

ここすきポイント

顔が良い

CS-80 V外観。美しい…

本家YAMAHA CS-80のフロントパネルにしっかり寄せた、いかにも「古き良きアナログシンセ」といったいでたち。まずこのルックスでワクワクしてしまいます。

アフタータッチを標準でサポート

CS-80といえば、アフタータッチ (鍵盤を叩いた後、ギュッと押し込むことによる音色変化) をサポートした最も初期のポリシンセのひとつです。ヴァンゲリスTOTOがCS-80を愛用していたのは有名ですね。そして、CS-80は特にブラスサウンドに採用されることの多い機種でした。ブラス特有のクレッシェンドの表情付けに「アフタータッチでLPFを開く」というレシピがハマったのは、想像に難くありません。偉大な80sシンセプレイヤーの面々も、きっと活用していたことでしょう。

CS-80 Vではオリジナルと同様に、フロントパネル右奥に「TOUCH RESPONSE」というブロックを備えています。このうち右側2本のフェーダーが「AFTER」とある通りアフタータッチを指しています。他のシンセサイザーでもモジュレーションマトリックスを組めばアフタータッチを使うことはできますが、これほど手の届きやすいところにある (しかも内部結線済み!) のはなかなか珍しいですね。

オリジナル同様、最大 (最小?) 0Hzにまで低くできるピッチベンド

CS-80とCS-80 Vは、中央にリボンコントローラーを備えています。MIDIキーボードのピッチベンドを使ったり、画面上のリボンコントローラーをドラッグしたりすると、(当たり前ですが) ピッチの上下が起こります。

CS-80 Vのリボンコントローラーの右隣には、ベンド幅を選ぶためのノブが付いています。一般的なシンセサイザーと同じ「プラスマイナス同量の半音単位」という設定にもできますが、これを絞り切ると「CS Linear Mode」になります。CS Linear Modeでは「上方向に振り切ると12半音、下方向に振り切ると0Hz」という極端な振る舞いになります。

CS Linear Modeでのピッチベンドは派手なインストプレイにも当然使えますが、ここはやはり効果音づくりでの活用がアツいのではないかと思います。いわゆるUplifter / Downlifter系の音が代表的なところですね。いろいろと夢が広がるシンセです。

まとめ

繊細ながら存在感もある音で、とても扱いやすいです。生憎オリジナルのYAMAHA CS-80実機を触ったことはないのですが、「ああ、こういう音よく聴くなぁ」が作りやすく、非常に重宝しています。特に「Synthwave」「Retrowave」サウンドを作るには極上! 一瞬でサイバーパンクの世界に連れて行ってくれます。

ソフトウェア音源V Collection 9

ソフトウェア音源V Collection 9

アナログシンセもさることながら、ビンテージデジタルやエレピ類の充実ぶりも凄い!
フクシマ的にはKeyscapeと双璧をなす、キーボーディスト/シンセシスト必携バンドルです。

2022年5月25日まで+数量限定で発売記念セール!
¥49,800(税込)にてご案内できます。

¥59,800税込

この記事を書いた人

フクシマ a.k.a. motif:ok
三宮オーパ店 デジタル楽器アドバイザー

スマブラDXで90年代デジタルシンセの洗礼を受け、東方Projectやbeatmania IIDXの影響でDTMの世界に飛び込む。専門学校では音響効果を専攻。入学以前からぼちぼち始めていた作曲業と併せ、野良サウンドデザイナーとしてぬるっと開業。お店では現役作家だからこそ知る「ぶっちゃけどうなん?」をユーモラスにわかりやすく伝えられるよう、日々骨を砕いています。Soundmondoでは愛機MONTAGE7 WHで作成した音色を公開中MIDI検定1級ライセンシー

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