オーケストラと和の心を大切にしたアプローチの作品を中心に楽曲を作り続けております。昨年の応募作品では店舗賞を頂きまして、最終審査まで進んだと伺っております。今年は昨年よりもさらに腕を磨き賞を狙わせていただきたいと思います。
学生故、お金が無く必要最低限のものしか買えないですが、今はシーケンサー一つでほとんど完結出来る時代になったので、前(QY100のみで作曲(笑))よりも様々なスタイルの曲の制作に挑戦いたしております。
曲は物語的なストーリーの流れを持ちます。無駄な争いごとがなくなった一つの村が最初の場面です。一つの火を取り囲んでわいわいやる感じです。そしてその集落から発せられるオーラは様々な人間模様の中、友愛と英知に満ち溢れ、結果的には人類の壁を超えて世界をつなぐというモチーフです。曲は三部形式で、村の平和→人間模様→世界平和という様に構成されています。曲中に様々な民族的な楽器や、アジア的な旋律が顔を出します。
楽器を多く登場させるとサウンドアプローチが難しくなるので、苦労しました。どのようにして数多い楽器をまとめ、定位はどのようにするのか、とても大変でした。オーケストラの壮大さを取り入れることを考えると、1部の村の場面で盛り上げすぎないようにしなければならないので、どこで線引きをするか、というところに悩みました。メロデロィはキャッチ-な感じにしたので、曲全体が単調に過ぎ去ってしまわないよう、中間部の冒頭に異なる主題を取り入れました。これにより全体をひきしめることが出来たのではないかと思います。作曲途中、東京まで青春18切符で旅をしましたが、これも楽曲のヒントを探るいい旅になりました(笑)
自己PR文では作者の意欲を感じさせてくれます。制作時のエピソードでは構成力に対する緻密な努力が明記されていて交換が持てました。今回の楽曲はまさにストーリー性のある展開になっていて聞き手を引き込んでくれました。
作者のPR文を引用します。「無駄な争いごとがなくなった一つの村から発せられるオーラが様々な人間模様の中、友愛と英知に満ち溢れ、人類の壁を超えて世界をつなぐというモチーフ」「曲は三部形式で、村の平和→人間模様→世界平和という様に構成」「曲中に様々な楽器や、アジア的な旋律」。これだけ明確なコンセプトが表現できている事は素晴らしい事です。ましてやPR文を読まないでも「世界が暖まる日」というタイトルだけで聞き手にイメージを与える楽曲の完成度、作者の創作画画エネルギーは秀逸です。