こんにちは!
梅田ロフト店 すゝめ。スタッフです。
皆さん、近年寒暖の差が大きいですが、体調を崩したりしてませんか?
実は、ギターやベース、特にアコースティックギターは私たち以上に温度や湿度の影響を受けやすいんです!
ギターを買った時に、店員さんに「季節が変わるとネックも反ったりしやすいので、メンテナンスに来てくださいね。」等、言われたことはありませんか?
湿度が低いと人間でものどがいがいがしたりしますよね。それと同じで季節が変わったことによって「湿度」で主に、ネックが影響を受けるんです。
ギター管理で最適な湿度って?
日本の夏はジメジメ・・・冬はカサカサしてますよね。
要は夏は湿気が多く、冬は湿度が低いんです。
そこからどんな影響が出るのか?
周りの環境 | 湿度 | 症状 |
---|---|---|
加湿器のそばに保管 | 50%~60% | 水分過多の為、木が膨張。ネックの逆反りが起こる。錆び。 |
ハードケース保管。湿度調整剤を入れる。 | 40%~50% | とても過ごしやすい環境です。 |
週一演奏。演奏は室内。乾燥対策なし。 | 30%~40% | フレットのバリが出始める。ネックが順反りし始める。 |
乾燥した室内で放置。 | 20%~30% | アコギのトップが落ち込み始める。エボニー指板が割れる。 |
乾燥した室内にケース無しで放置 | 10%~20% | アコギのトップが割れる。ブリッジが剥がれる。 |
と、このように影響がでてしまうんです。
エレキギター・ベースよりアコースティックギターの方が影響が出やすいです。
何故かというと、鳴りをしっかりと出すために薄い板や単板を使用する上、ホロウとなっている内面は思いっきり木材の面がでているので、諸にダメージを受けます。上の表の通り、乾燥し過ぎると、ネックが反ったり、トップ割れ、ブリッジ剥がれなどの原因となります。その場合の修理費は高額なのです・・・!
この表から分かるように、ギターの管理で最適な湿度は40%~50%が最も適していることがわかりますね!
ネックの反りについて
ネックを見て、さわって、「反ってるな~」と経験者の方が言ってるのを聞いたことがありませんか?
反りといってもおおまかには2種類あります
順反り
「弦に引っ張られる方向に向かってネックが曲がっている」状態をいいます。
逆反り
その名の通り順反りの逆で「弦に引っ張られる方向とは逆の方向にネックが曲がっている」状態をいいます。
図にするとこんな感じ。ピンクの線のようにしなっていると反っている状態になります。
左がヘッド。右がボディになっています。
この反りというのが厄介です。
一般的に多湿だと逆反り、乾燥していると順反りになったりします。
ネックの中に入っている、金属の棒「トラスロッド」の調節である程度は修整が出来ますが、どこが反っているかによっては修整が効かないことがあります。
これも日ごろの調整で何とかすることが可能です!
バリについて
そして、上の表の30%~40%の所、「バリ」ってなんでしょう?
フレットは金属の棒をローズウッドや、エボニーといった木材の板に打ち付けてあります。木材は水分を吸ったり吐いたりします。この時、周りの水分が多いときは軟らかく(膨らみ)なり、乾燥時は固く(縮む)なる性質があります。
ローズウッド、エボニーなどは塗装せずにオイルのみで仕上げてあります。メイプルの多くは塗装されているので、この膨らんだりする影響は無塗装の木材の方が水分の出入りがしやすくなってしまいます。
さて、フレットの話題に戻ります。
フレットはニッケルやステンレスで作られています。金属と木材では温度や湿度による体積の変化に大きな違いがあります。
ここで、問題になってくるのが木材が乾燥したときに「縮む」ということです。
フレット(金属)は縮んでいないのに、指板(木材)の方が縮むとフレットだけが取り残されて、指板からはみ出てきます。
これが「フレットのバリ」です。
経験された方はおわかりになるかもしれませんが、ネックを握って滑らせるとツンツンと手に当たるのがフレットなのです。
演奏していると手がバリバリに傷付いてしまったりします(経験談)。
指板の乾燥は湿度調整だけでなく、指板オイルを塗ってあげることで防げます。
さて!乾燥がどれだけ愛器に影響を与えるかご理解いただけたでしょうか!
ここからはギターのケースの中を最適な湿度に保ってくれるグッズをご紹介です!
頼もしい!乾燥対策グッズ!
店内にあるのだけでもこんなに種類豊富なんです!
FERNANDES/Dr.Dry
メーカー | 型名 | 価格(税抜) |
---|---|---|
FERNANDES | ドクタードライ | ¥900 |
湿気対策・脱臭効果・錆び防止と三拍子揃った湿度調整剤!かなり定番商品です。
高湿度だと湿気を吸い取り、低湿度ですと水分を吐き出してくれるので、ケース内を一定の湿度に保つことが出来ます。
ムワっとした臭いも脱臭効果ですっきりさせてくれます!
半年ごとに交換で、2個入りです。湿度調整で金属パーツの錆びも防止してくれます!
Greco/ドライクルーシリーズ
メーカー | 型名 | 価格(税抜) |
---|---|---|
Greco | ドライクルー | ¥600 |
こちらはドクタードライより安い分、脱臭の代わりに柑橘系(オレンジ)の香りがついています。他にもローズ、モリ(森林)、レモン、ココナッツ、ブルーベーリー、シトラス等の香りがついているタイプもあります。
梅雨の時期は多めにとりそろえますので、試しに買ってみるのもいいかもしれません!
無臭タイプは2袋入りで2個分のお値段になります。
プラネットウェーブ/PW-SIH-01
メーカー | 型名 | 価格(税抜) |
---|---|---|
プラネットウェーブ | PW-SIH-01 | ¥1,200 |
なにより小さい!というところがポイント。ギター・ベースケースはもちろん、小型のアコースティックギターや各種弦楽器、クラリネット等の木管楽器のケースにも収まるサイズ!
中にスポンジが入っており、そこで湿度の調整をしてくれます。
プラネットウェーブ/PWHPK01
メーカー | 型名 | 価格(税抜) |
---|---|---|
プラネットウェーブ | PWHPK01 | ¥4,000 |
本格的に湿度管理したい方向けです!ギター用の湿度調整システムで、楽器ケース内の相対湿度を楽器保管に最適な45~50%に保つんです。
中身はこんな感じ。ギターを傷つけにくい、メッシュ製ポーチがついてるのも嬉しいですね。楽器用ハードケースのような密閉空間での利用をオススメします。
株式会社S.I.E/MusicMoisture
メーカー | 型名 | 価格(税抜) |
---|---|---|
株式会社S.I.E | MusicMoisture | ¥2,600 |
この湿度保持剤は天然特殊粘土「モンモリロナイト」を原材料としています。ケース内の湿度を常に45%±5%に保ちます。
古美術品・骨董品の湿度管理用に多くの美術館・博物館等で使用されているそうです。
デリケートな楽器にはぴったりのアイテムかもしれませんね。
長時間、高湿度状態にあったときは天日干し、逆に乾燥してるときは蒸気をあててあげると、通年(1年)使用可能です!
ピックボーイ/H95
メーカー | 型名 | 価格(税抜) |
---|---|---|
ピックボーイ | H95 | ¥950 |
1パッケージに湿度調整パックが2つ入っています。使い方はハードケースの中にポンと入れておくだけです。
乾燥や湿気が激しい場所でギターを保管する場合はヘッド側とボディ側に一つずつ入れておくと良いそうです!こちらもかなり定番商品です。
Dr.Dryと同じく消臭効果もありますのでケースの中のニオイも抑えられます。
効果は半年間持続します!
モイスレガート/モイスレガート ギター
メーカー | 型名 | 価格(税抜) |
---|---|---|
モイスレガート | モイスレガート ギター | ¥3,600 |
こちらは変わった形の湿度調整剤!フレットガードのように、弦と指板の間に挟みこみます。
ケース内の湿度を40%~60%に保ってくれます。
フレットに触れるように付けることで、演奏簿の汗なども吸収してくれるので、演奏後の拭き上げに+モイスレガートをしてあげると錆び防止にもなります!
持続期間は最長2年(!)
ケースにしまっていて持ち運んだ時の弦がフレットに当たる衝撃を和らげてくれるので、フレット保護にもなりますね。
Oasis/OH6
メーカー | 型名 | 価格(税抜) |
---|---|---|
Oasis | OH6 | ¥2,800 |
ケース内に設置するタイプです!
中身はこんな感じ。この筒のなかに水を注ぐと中のHumigel高水性結晶粉末がジェルになり、水分を保ってくれます。湿度が足りないな~というときに、水分を自ら出してくれます。
使用環境、乾燥の度合いにもよりますが、2~4週間が補給の目安です。
補給の時期になると、しぼんでいきますので、見た目でわかりますね!
こんな風に引っ掛けられます!
Oasis/OH-1
メーカー | 型名 | 価格(税抜) |
---|---|---|
Oasis | OH1 | ¥2,800 |
こちらはアコースティックギターに取り付けるタイプです!
中身はこんな感じ。筒の部分をサウンドホールにいれ、板みたいになっている部分をギターの弦に引っ掛けます。
場所もとらないので、便利ですね~。
こちらも上のOH6と同じく、しおしおになったら補給時です!
クラフター/GHC-200
メーカー | 型名 | 価格(税込) |
---|---|---|
クラフター | GHC-200 | ¥5,900 |
デリケートなアコースティックギター!数字がないとなかなか信じられない!という方向け。
サウンドホールに取り付け、ギター内部と外部両方の温度と湿度を計測し、表示してくれます。あらかじめ設定した温度、湿度を超えるとLEDが点滅し、ディスプレイの表示で現在の状態を確認する事が出来ます。
目で見て、確認が出来ますし、数字がはっきりと見えるので、今の環境でいいのかがわかりやすいです。
また、スポンジタイプの加湿器も内部に取り付けができます。湿度の低い時は加湿器としても使用が可能!
こんな丸い形をしています。サウンドホールに取り付けます。長い間弾く機会がなさそうな時にはもってこいですね。
いかがでしたか?
湿度調整剤は実はまだまだ種類があります。それだけ、湿度と楽器って切っても切れない関係性なんですね~。
湿度調整をしっかりと行うことで、ギター・ベースを健康に保てます。そうすることで、演奏性もあがりますし、ネックの反りは楽器の上達にかなり影響しますよ!
冬もそろそろ終わりですが、まだまだ乾燥しています。
厳しい季節も湿度調整剤と乗り切っていきましょう~!
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