エイジドギターの火付け役”Nash Guitars”の魅力とは?

梅田ロフト店

梅田ロフト店店舗記事一覧

2021年08月09日

*アメリカ ワシントン州から生まれたエイジドブームの先駆け [!!「リアルヴィンテージサウンド」「エイジド(レリック)加工」!!]こういった言葉が広く使われるようになってからしばらく経ちますが、今もなおヴィンテージに憧れてその音やルックスに興味があるギタリストは年々増えているように思います。 しかし […]

アメリカ ワシントン州から生まれたエイジドブームの先駆け

「リアルヴィンテージサウンド」「エイジド(レリック)加工」こういった言葉が広く使われるようになってからしばらく経ちますが、今もなおヴィンテージに憧れてその音やルックスに興味があるギタリストは年々増えているように思います。

しかし、そういったギタリストたちの憧れに対し実際に本物に触れることが出来る機会は減り続けていますよね。そこでヴィンテージのフィーリングを持ちながらも手に取りやすい形・金額でメーカーの創意工夫から生まれたエイジド(レリック)加工と呼ばれる技術。
実際に何年も弾き込まれ歴史を刻んできたように感じる質感はメーカー・職人のセンスに大きく左右される個性溢れる技術です。

今回はそんなエイジド加工の先駆け的存在として知られるNash Guitars「ルックス」と「演奏性・音」にフォーカスしてご紹介していきたいと思います!

Nash Guitars代理店公式サイト

目次

Nash Guitarsとは

Nash Guitarsのココがイイ!

梅田ロフト店ラインナップ

Nash Guitarsとは

Bill Nash(ビル・ナッシュ)により設立されたギターメーカー。当初、ビル個人が使用するためのギターを製作していましたが、そのギターが話題となり2001年に設立。設立以前から個人的に行っていたギターリペアや製作の中で、あえてギター全体に傷やフィニッシュ可能などを施し、ヴィンテージ風仕上げ「エイジド(レリック)ギター」を製作していたことからエイジドギターの火付け役となり、全世界で支持され販売数世界一となりました。ナッシュの魅力は、手に入れてすぐに馴染み、そのままの状態でプロのステージ、レコーディングで使えるということ。何より、弾きやすく・音が良く・ルックスも良いにも関わらず、USAハンドビルドでありながら良心的なプライス。制作者達は全員がギター・プレイヤーであり、彼らが「欲しい」と思えるという基準をクリアしたものだけが出荷されます。セミオーダーが可能で、約4ヵ月の納期の速さも魅力の一つです。

代理店HPの工場訪問レポートが非常に面白いのでぜひ一度ご覧ください!

エイジド加工
ヴィンテージギターのような長く使い込まれた(エージングされた)楽器を製作する加工技術。
最もよく知られているエイジド加工としては塗装を意図的に剥ぐことで、ピッキングで削れた部分や腕に擦れたコンター部分などの傷や経年変化を再現、ペグやブリッジなどの金属パーツをくすませる・メッキが剥がれたゴールドパーツ・日に焼けて色褪せたピックガードなど基本的にルックスに影響するものが多いです。電装系で見ていくと、ヴィンテージピックアップのような磁気(磁界)を持つように適度に劣化させたり、厳密にはエイジド加工といえませんがそのサウンドを狙って巻かれたものなどもあります。
 
また、エイジド加工と同義語でこちらも広く知られている「Relic (レリック)」はFenderが商標登録している言葉です。こちらの言葉の方が馴染みがある方もいらっしゃるかと思います。Fenderのレリック加工が施されたギターは1994~99年にカスタムショップのオーダー商品として販売されたのが最初と言われています。その後、少し期間を開けて2009年にTime Michine Seriesとして復刻されました。その後はカスタムショップのマスターピルダー製作のギターを中心にレリック加工が施されたものが販売されています。
 
今ではヴィンテージの風合いを持つエイジド加工したギターを様々なメーカーがそれぞれのセンスと技術で製作しており、私たちはヴィンテージの雰囲気を気軽に新品で楽しめるようになっています。

エイジド加工についてのご紹介でした。Nash Guitarsは2001年の設立前からからエイジド加工を施してきており、そして今もなおエイジド加工の最前線を走っています。

では、そのNash Guitarsの魅力をご紹介していきましょう!

目次へ戻る

Nash Guitarsのココがイイ!

まずルックス。Nashならではの塗装の質感がカッコいい!

写真では少し伝わりにくいかもしれませんが、こちらどうでしょう!S-57 BLKというモデルの写真です。
エイジド(レリック)加工されたギターは世の中にも数多くありますが、Nash Guitarsはそれらの先駆け的存在とされています。またその加工も他のメーカーとはまた違った個性があり、マットな質感でシックな経年変化を感じるような仕上がりはクラックががっつり入ったエイジド加工とはまたニュアンスが違い、好きな人はめちゃめちゃ刺さるのではないでしょうか。

またレイヤードになっている個体もあり、よりオシャレにエイジド加工を楽しめるギターも多くあります。

目次へ戻る

エイジドはもちろんリイシューでもあまり見かけないモデルが

ストラトタイプ、テレキャスタイプ、レスポールタイプなどのエレキギターの代名詞ともいえるシェイプにインスパイアされたギターは数多くあり、その中でよりヴィンテージテイストに近づけたものや、独自の進化を加えてより楽器として作り手のこだわりを+αしたものなど、様々な方向性はあれどほとんどがメジャーなシェイプ・ルックスのものが多いです。

しかしNash Guitarsはそれらの王道に加えてテレキャスターデラックスタイプ、テレマスターなど本家Fender以外ではあまり見ない少しメインから外したラインナップがあり、そこにエイジド加工されているので「こんなのを探していた!!」という方にズバッとハマる魅力はNashならでは。
また”3時間のショウを確実なチューンでこなせる楽器である"ことがテーマである楽器達はチューニングの安定感も抜群で、ジャズマスタータイプによくみられるチューニング面の問題もクリアされています。一見マニアックなチョイスのギターでも、細部までプレイヤー目線で製作されているギターです。

目次へ戻る

シェイプだけじゃない!年代別でも数多くのラインナップ

さて、前述の通りNashは他のメーカーがあまり作らないリイシューを製作していますが、もちろん王道ST・TLタイプも抜群のセンスで製作されており、年代別でもかなり細かなバリエーションを取りそろえているのも魅力です。
なんとテレキャスタータイプでは52・57・63年、2ハムタイプ、そこから更にシンライン69・72年(2ハム)、デラックス…これだけのバリエーションがあります。
そこにセミオーダー等を加えるとより幅広い皆さんが「欲しい!!」と思えるギターがきっと見つかるバリエーションになります。

目次へ戻る

とにかく高いコストパフォーマンス

アメリカ製でエイジド加工がされていて、ヴィンテージテイストで…。とギタリストの要望をもりもりにしていくとそれなりに高額になりヴィンテージな使いこんだ雰囲気のあるギターが欲しい…と思っても少しハードルは高くなってしまいます。
ましてや本物のヴィンテージはそれらよりも高額で、使用すればするほど消耗してしまう、あるいは既にフレットなど経年劣化が進んでいたりと現実的にギタリストが気軽に使いづらいものであることがほとんどです。
しかし、Nash Guitarsのギターたちはこだわりやセンスが詰め込まれているにも関わらず、新品でも30万円台から手に入れることが出来るのでヴィンテージフィーリングを比較的気軽に弾き倒していけます。
Nash Guitarsがどうしてここまでお手頃価格で我々の手に届くのかというとアーティストリレーションを行っていないんです。つまり大きな広告宣伝費を控えコストを抑えているから、同価格帯のギターよりもコスパが良いものを世に届けてくれているということです。当然、使用しているミュージシャンは自分で購入し使用していることになりますので、クオリティの信用度も増しますよね。また、ボディー・ネック、その他パーツを数社のサプライヤーより一度に多く仕入れ、家族経営で運営していることからもコストを抑えて製作出来ています。

目次へ戻る

ヴィンテージであり、モダンでもある。

ここまでヴィンテージライクなルックスで…と展開してきたお話ですが、実はNashのギターですが誤解を恐れずに言うと「適度にモダンでもある」という点を避けることは出来ません。
「おやおやおや…?」と思わず眉をひそめてしまいそうなところですが、これは最大級のメリットであると筆者は考えております!掘り下げていきましょう!

スタッフは全員ギタリストだからこそ…?

Nash Guitarsのスタッフは全てギタープレイヤーです。彼ら自身が弾き易いと感じて、サウンドが良いと感じ、見た目が良いと感じる「作っているギターは我々自身が欲しいと思うものか?」という信念を持って製作されています。弾く人が弾く人のために作るギターなら、弾いていて楽しく、持っていて嬉しいギターになりそうですよね。今弾く人が作るという点は現代的なアプローチをギターに施せるひとつの要因であると思います。では、具体的にどんなサウンドを持ったギターなのでしょうか。

オリジナルピックアップと現代のギタリストの為にアップデートされたパーツたち

エレキギターのサウンド面で重要な要素にピックアップは外せないですよね。Nash Guitarsのピックアップは多くのハイエンドギターにも使用されているLoller Pickupがチョイスされているところからモダンな音の印象を与えているように思います。また、Nash Guitarsで使用されているLoller PickupはJasonLollarのハンドワインディングで製作されたオリジナルピックアップ。通常のモデルに親しんでいる方にも試していただきたいピックアップです。(ピックアップ単体の販売は行っておりません。)

「モダンなピックアップ」と連想するとハイパワーなピックアップを想像する方もいらっしゃるかと思いますが、Nash Guitarsで使用されているLoller Pickupはヴィンテージなテイストも残しつつ「音が整っている」「レンジが広い」といった特徴があります。

また、使用されているハードウェア(パーツ類)も純粋なヴィンテージスタイルのものでは少し軽いため、現代のギタリストや音楽にマッチするように研究されアップデートしたものを使用しています。

こういったこだわりから、ルックスはヴィンテージでありながらもサウンド面はモダンな特徴が生まれていて、今ギターを弾く人たちへ向けたギターとなっています。ルックスはヴィンテージが良いけど、音は現代的な使いやすさが欲しい…といった願望を叶えてくれるギターです。

では実際にサウンドを聞き比べてみましょう。実際にヴィンテージギターと弾き比べた以下の動画をご覧いただいた時、皆様はどう感じるでしょうか。正解はございませんので純粋に音色を聞き比べて楽しんでみてください!

ヴィンテージと比べた音を聴いてみよう

◆Nash Guitars S-57

◆Fender Storatocaster 1957

こちらの動画はfeel the neo vintageと題して島村楽器梅田ロフト店が配信した番組(詳しくはリンクをご覧ください)の一節なのですが、いかがでしょうか。

部分的にヴィンテージで、部分的には現代の音楽にもマッチするサウンドを感じていただけたでしょうか…!!実際に弾いてみることでより印象は深まると思いますので、ぜひご来店の際はお試しください。

目次へ戻る

ネックの質感がどのモデルでも似ていて馴染みやすい

ここからはまだ少し演奏性について掘り下げてみたいと思います!
ルックスがとにかくカッコいいNash Guitarsですが、ボディだけではもちろんありません。
ネックの写真をご覧ください。これはS-57とT-72DLXのネックを二つ並べて撮影したものです。左がS-57、右がT-72DLXです。

それぞれモデルは大きく異なる2本ですが、ギタリストが一番最初に感じるであろうネックの質感はNash Guitarsで統一された第一印象を持つようにこだわられているように思います。
両方とも大体1フレットから12フレットくらいにかけてエイジド加工が施されているのがお分かりいただけるでしょうか。

がっしりとした太めのネック

そしてそのネックを握ってみたときに多くの方が「おぉ…結構太目かも…。」と感じるかもしれません。
参考までにFender American Professional StratocasterとNash Guitars S63のネック厚を計測し、比較した結果がこちら

American Professional ST Nash Guitars S63
1フレット 21.00mm 22.60mm
12フレット 23.80mm 24.35mm

あくまでも店頭のギターを計測した参考値ですので、全てのギターがそうという訳ではありませんが、こちらの結果から明らかに太めのネックであることはお分かりいただけたかと思います。

また、ネックを握ってみると結構ワイルドなゴツゴツした印象も受けます。しかし、ただがっしりとした無骨なネックという訳ではもちろんありません。サテンの質感はネックの滑りが良く演奏性が非常に高く初めて持ったはずのネックなのに楽に弾けてしまいます。太いネックが苦手という方にも一度弾いてみていただきたいネックです。適度に仕上げが荒い感じもまた本当に長年自分が使い込んだかのような感覚です。第一印象が良いのもヴィンテージを所有してもNash Guitarsを選ぶギタリストが多い理由かもしれません。

目次へ戻る

どれか一つでも気になるポイントがあれば触れてみて下さい!

Nash Guitarsを見た時、まずルックスのインパクトに心惹かれ射貫かれてしまった方はもちろん、アメリカンなテイストに興味がある方は一度触れてみていただきたいギターです。
また、ルックスはエイジド加工ならではの雰囲気とサウンド面でもヴィンテージのニュアンスは残しつつも現代の音楽にも使えるそんなギターを追い求める方にオススメ。このクオリティのギターをこの価格で楽しめるのも魅力的!バリエーションに富むので、ご自身の探し求めていたギターに出会えるかもしれません。オーダー等のご相談もいただけますので、以下の梅田ロフト店ラインナップと併せて気になるポイントは是非お問合せ下さい!

梅田店ラインナップ 2021/10現在

S63 Alder&Rose #AM707

メーカー 型名 カラー 価格(税込) ご購入
Nash Guitars S63 DR ¥357,500


S-57 BLK

メーカー 型名 カラー 価格(税込) ご購入
Nash Guitars S-57 BLK ¥357,500
コメント
Nashguitars"S-57"モデルは、メイプル1PネックのSTモデルを元に、多くの仕様変更が可能な柔軟性溢れるモデルです。厳選されたボディ材とネック材をヴィンテージに準じた目止め材とニトロセルロースラッカーによる、他ブランドに類を見ない薄さでのエイジド塗装、そしてナッシュ専用のLollarピックアップを基本に、ブランド選択可能なピックアップ、緩やかな指板Rとミディアムジャンボフレット。なんといっても独自のネックの仕上げによる他では得られない弾き心地は格別です。

S-63 SBL

メーカー 型名 カラー 価格(税込) ご購入
Nash Guitars S-63 SBL ¥357,500
コメント
人気のオプション、ExtraHeavyのエイジド加工が施された一本。重量、木目を厳選したトーンウッドボディに若干出力の上げたピックアップをレギュラーで使用することで、非常にファットな中音域をもったモデルです。若干太めのネックは、特にエイジングでのフィーリングにこだわっており、他ブランドでは得られないフィット感はナッシュならでは。

S-63 OW

メーカー 型名 カラー 価格(税込) ご購入
Nash Guitars S-63 OW ¥405,900 SOLD OUT
コメント
人気のオプション、ExtraHeavyのエイジド加工が施された一本。Olympic Whiteカラーのマッチングヘッド仕様です。重量、木目を厳選したトーンウッドボディに若干出力の上げたピックアップをレギュラーで使用することで、非常にファットな中音域をもったモデルです。若干太めのネックは、特にエイジングでのフィーリングにこだわっており、他ブランドでは得られないフィット感はナッシュならでは。

S-63 BLK-ORG (USED)

メーカー 型名 カラー 中古販売価格(税込) ご購入
Nash Guitars S-63(USED) BLK-ORG ¥264,000
コメント
こちらは中古となっております。Nashguitarsを代表するS-Styleモデル“S63”。重量、木目を厳選したトーンウッドボディに、若干出力を上げたピックアップをレギュラーで使用することで非常にファットな中域を持ったモデルです。若干太めのネックは、特にエイジングでのフィーリングにこだわっており、他ブランドでは得られないフィット感はナッシュならでは。

T-72DLX

メーカー 型名 カラー 価格(税込) ご購入
Nash Guitars T-72DLX MC ¥374,000
コメント
2ハムバッカーのデラックスタイプのTLスタイル"T-72DLX"は、良質なアルダーボディに、僅かに太目のCまたはラージソフトVネック、指板Rも緩やかにミディアムジャンボフレットを採用し、特にネックのエイジドは他にはないフィーリングの良さ。Lollarのワイドレンジハムバッカーでパワフルかつロックテイスト溢れるモデルです。

S-63 Special

メーカー 型名 カラー 価格(税込) ご購入
Nash Guitars S-63 Special Natural ¥495,000
コメント
楽器フェア2020用に特別に製作されたリミッテッドモデルです。トップ材にキルテッドメイプルを使用し、ボディバックとネックにはマホガニーを使用しております。程よいエイジド加工も施されており、手に馴染み易く、すぐにライブやレコーディングにも即戦力としてお使い頂ける一本です。

JM-63 Special

メーカー 型名 カラー 価格(税込) ご購入
Nash Guitars JM-63 Special Amber ¥495,000
コメント
楽器フェア2020用に特別に製作されたリミッテッドモデルです。トップ材にキルテッドメイプルを使用し、ボディバックとネックにはマホガニーを使用しております。程よいエイジド加工も施されており、手に馴染み易く、すぐにライブやレコーディングにも即戦力としてお使い頂ける一本です。

目次へ戻る

現在Nash Guitars多数展開中です!

ギター好きにはよく知られたメーカーではありますが、なかなか店頭で見かけることが少ないNash Guitarsですが島村楽器梅田ロフト店では現在幅広いモデルと本数で展開中です。
前から気になっていたという方はもちろん、エイジド加工されたギターに興味のある方、ヴィンテージのフィーリングを追い求めたい!知りたい!という皆様是非一度ご来店いただき、試奏してみてください。
世界中で愛されるNash Guitarsの魅力にきっとご納得いただけるかと思います!皆様のご来店をお待ちしております!

エレキギター担当 下森(しももり)
記事作成 中村(なかむら)

目次へ戻る

※記事中に販売価格、在庫状況が掲載されている場合、その情報は記事更新時点のものとなります。店頭での価格表記・税表記・在庫状況と異なる場合がございますので、ご注意下さい。