こんにちは。梅田ロフト店DTMスタッフの南です。
今回は作曲ソフト、Cubaseの買い方についてお話したいと思います。
何買っていいのかわかんないと言う方は是非とも参考にしてみてください。
Cubase12が発表!!今Cubaseを購入した方は発売と同時に無償アップグレードが受けられます。
対象製品
現行のCubase11(Elements,Artist,PRO) | 通常版、アカデミック版ともに無償アップグレードが可能です!! |
【まず抑えておきたい事】Cubaseには無料、有料含め複数のバンドルがある。
グレード一覧
無料版 | 有料版 |
---|---|
Cubase LE | Cubase Elements |
Cubase AI | Cubase Artist |
- | Cubase Pro |
無料版は他社製のオーディオインターフェースやマルチエフェクターに付属しているものがLE。YAMAHA製、もしくはSteinberg製のオーディオインターフェースやミキサー、キーボードに付属しているものがAIとなります。
グレードとしてはLE<AIと言う位置付けとなり、少しだけAIの方がランクが上です。
有料版はElements<Artist<Proの順にグレードが上がります。
LE~ElementsまでとArtist~Proの違い
基本的にCubaseは最上位グレードのProも下位モデルもシステム自体は全く同じです。なのでLEで作ったデータも普通にProで呼び出し出来ますし、書き出した音質にも違いはありません。
最上位グレードからどんどん機能を制限させていく事で価格を抑えています。
Cubaseの主な機能比較(重要部分は赤文字表記しています)
グレード | Cubase Pro 11 | Cubase Artist 11 | Cubase Elements 11 | Cubase AI 11 | Cubase LE 11 |
---|---|---|---|---|---|
オーディオエンジン | 64 bit | 64 bit | 64 bit | 64 bit | 64 bit |
最大サンプリングレート | 192kHz | 192kHz | 192kHz | 192kHz | 192kHz |
MIDI トラック数 | 無制限 | 無制限 | 64 | 48 | 24 |
オーディオトラック数 | 無制限 | 無制限 | 48 | 32 | 16 |
VST インストゥルメントトラック数 | 無制限 | 無制限 | 24 | 16 | 8 |
VST インストゥルメント数 | 8 | 8 | 3 | 2 | 2 |
インストゥルメントのサウンド数 | 3000 以上 | 2600 以上 | 1000 以上 | 185 以上 | 185 以上 |
VST オーディオエフェクトプラグイン数79 | 60 | 47 | 28 | 23 | - |
VST MIDI エフェクトプラグイン数 | 18 | 18 | 0 | 0 | 0 |
最大入出力数 | 256 | 32 | 24 | 16 | 8 |
オーディオチャンネルインサートスロット数 | 16 | 16 | 8 | 4 | 4 |
グループチャンネル数 | 256 | 32 | 16 | 8 | 8 |
エフェクトセンド / リターンチャンネル数 | S:8 - R:64 | S:8 - R:64 | S:8 - R:8 | S:4 - R:4 | S:4 - R:4 |
インストゥルメントスロット数 | 64 | 32 | 16 | 8 | Not available |
MIDI プラグインインサートスロット / センド数 | 4 | 4 | 0 | 0 | 0 |
先ほどお伝えしたように、Cubaseは無料版でも64bitのオーディオエンジン、192kHzまでのサンプリングレートに対応しています。
MIDIトラック、オーディオトラックは曲作りをする上ではこれだけ数を出せれば問題はありません。
ただしLE、AIはVSTインストゥルメントを大量に立ち上げる事は出来ません。もしがっつり曲作りをするならマルチティンバー音源(一つのソフトから最大16ch分のサウンドを出せるソフト)を駆使しましょう。
そして内臓している音源の数にも違いがあります。
例えばLEバージョンでは185以上のサウンド数があります。一見すると多いように見受けられますが数ある楽器の中から185音色しか選ぶことが出来ません。
例えばピアノを選ぼうと思っても3種類くらいしか入ってない。。ドラムも数パターンしかない。といった問題も発生し得るのです。(ただしLEでも外部音源を足す事は可能)
Artist/Proはライセンス方式が違う(12以降こちらの方式は廃止予定)
下位モデル(LE,AI,Elements)はPCのHDD内にライセンスを保存する仕様になっていますので、基本的には1台にしかインストールが出来ません。
ですが、ArtistとProモデルは、ライセンス方式がドングル(e-Licencerキー)による認証方式を取っています。
この方式の場合は、PCにキーを差し込まなければ起動しないというデメリットがありますが、新たにPCを購入した時にはソフト本体をインストールするだけで簡単に移行が可能です。
(割と不評なシステムなのですが私は好きです。)
※お店で購入できるパッケージ版はe-Licencerを付属しています。正規サイトでダウンロード購入する場合は別途¥3,520(税込)が必要となります。
有料版の主要機能の違い
グレード | Cubase Pro 11 | Cubase Artist 11 | Cubase Elements 11 |
---|---|---|---|
VariAudio 3 | ○ | ○ | - |
テイクコンピング | ○ | ○ | ○※簡易版(一部機能は使用出来ません) |
オーディオワープクォンタイズ | ○ | ○ | ○※簡易版(一部機能は使用出来ません) |
オーディオ書き出し | ○ | ○※簡易版(一部機能は使用出来ません) | - |
スコアエディター | Advanced | Basic | Basic |
テンポトラック | ○ | ○ | - |
拍子トラック | ○ | ○ | - |
コードアシスタント - 近接モード | ○ | - | - |
インプレイスレンダリング | ○ | ○ | - |
マルチチャンネル書き出し | ○ | - | - |
非常に便利な機能をいくつか抜粋してみました。
Cubase11になり、Artist、ProはVari Audio3(ピッチ補正)がついています。
主要機能を見ていくとわかる事は、「実はグレード高い方が初心者にとっては嬉しい機能が盛り込まれている」と言う事です。
特にコードアシスタント機能や(オーディオワープクオンタイズ=オーディオ波形のタイミングを合わせる機能)は欲しいところです。
以前記事にも紹介しましたが「インプレイスレンダリング」も非常に便利ですし、「テイクコンピング=(1つのトラックに複数のテイクを重ねる事ができる)」も見逃せません。
あと私が重要視するところは「マルチチャンネル書き出し」でしょうか。各トラック毎にオーディオデータの書き出しが可能です。
誰かにミックスをお願いするときに全トラックを一つずつ書き出ししていく作業。例えば60トラック使っていたならその分一つずつタイミングを揃えてバラバラで書き出ししていかないといけません。このめんどくさい作業もボタン一発で書き出せるのは本当にありがたいです。
オーディオ書き出し
頻度が高く、時間のかかるステム書き出しを高速処理。書き出し範囲をプロジェクトの選択範囲と同期させることや、マスターバスエフェクトも含んだすべてのシグナルパスの書き出しでミックスを完全再現も可能。書き出しキューによる一括処理も可能です。 |
Vari audio3
オーディオのピッチ / タイミング編集機能。ボーカルなど単音パートのメロディーラインを分析してピッチセグメントとマイクロピッチエンベロープを表示し、MIDI ノートを扱うようにピッチ補正やタイミングの調節が行えます。またフォルマントシフトを用いて自然な音質の維持からロボットボイスへの変換までも可能です。コードトラックとの連携により、曲のハーモニーに合ったピッチ補正も可能。 |
テイクコンピング
テイクを重ねて録音すると、複数のレーントラックが作成されます。あとはテイクの気に入った部分をクリック&スワイプするだけで、ベストな部分で構成されたマスターテイクの出来上がり。各レーンのソロボタンなど様々な機能と組み合わせ、快適な作業でパーフェクトテイクを構築できます。 |
マルチチャンネル書き出し
複数チャンネルを同時に個別のオーディオファイルとして書き出すことができます。 |
オーディオワープクオンタイズ
オーディオに対してクォンタイズを行えます。録音したオーディオイベントのヒットポイントに基づいて、クォンタイズパネルから簡単に非破壊的にクォンタイズ可能。ワープクォンタイズされたイベントはプロジェクトのテンポチェンジにも追従し、スライス処理した場合のようにトラック上でイベントが散乱することもありません。 |
もしCubaseをおススメするならどれがいい?
他人とデータの共有をしたり、自分の楽曲をミックスしてもらう場合は【PRO一択】でしょうか。また、初心者で楽曲製作をしたいな~と考えている人もコードアシスタント等の充実した機能があるPROの方が曲作りを楽しめるのではないかと思います。
録音、ピッチ補正だけでいいや~という方は【Artist以上】を推奨します。Elementsに関しては無料版よりちょっとだけいいよ~というだけなので単品買いはあまりオススメしません。
Elementsは【CubaseAIがついていない他社製のオーディオインターフェース】を購入された方で、『ついでにDAW買おうかな~、でも予算が少ない。。』という方には良いと思います。後でPROを買うだけのお金が貯まったら、e-Licenser(別売)と一緒に購入してグレードアップしましょう。
CubaseのアップグレードはSteinberg公式サイトでしか購入できません。
メーカー | 型番 | 販売価格(税込) | ||
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Steinberg | Cubase Pro | ¥62,700 | ご注文はコチラ | ご注文はコチラ |
Steinberg | Cubase Artist | ¥35,800 | ご注文はコチラ | ご注文はコチラ |
Steinberg | Cubase Elements | ¥13,700 | ご注文はコチラ | ご注文はコチラ |
Cubaseを買ったよ!という方はコチラ
この記事の投稿スタッフ
南(みなみ) |
高校1年生の時にギターを始めました。その後作曲に興味を持ち、大阪スクールオブミュージック専門学校(OSM)作曲コースを卒業。その後はボカロP等を経て現在の島村楽器梅田ロフト店に入社。レコーディングやDTMのことならお任せください。 |
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