![皆様こんにちは! 島村楽器梅田ロフト店 シンセサイザー担当の横山です! 2021年からの当店新企画、Live Looping Lab.のご紹介記事Vol.03は[!!「ルーパー便利な機能を使いこなそう!」!!]解説回となっております。 (Live Looping Lab.については[https:// […]](https://www.shimamura.co.jp/shop/umeda/wp-content/uploads/sites/155/2021/02/20210202-13487772192435.jpg)
皆様こんにちは!
島村楽器梅田ロフト店 シンセサイザー担当の横山です!
2021年からの当店新企画、Live Looping Lab.のご紹介記事Vol.03は「ルーパー便利な機能を使いこなそう!」解説回となっております。
(Live Looping Lab.についてはこちら)
前回の記事を見て頂いている方(ありがとうございます…!)には伝わっているかもしれませんが「ルーパー操作を動画に収めたい」という趣旨を優先するため「本来足でスイッチングするルーパーを手で操作している」様子が見て取れるかと思います。ですがこれはこれでもったいない…何か方法がないか早速調べてみました!
取扱説明書を読んでみる
現在この規格で使用しているルーパーはBOSS RC-500なので、BOSSの公式サイトで「取扱説明書」と「パラメーターガイド」を取り出して確認していきいます。(RC-500サポートページ)
取扱説明書は全体の概要、パラメーターガイドはそれぞれの設定数値などを細かく閲覧できるものになり、結論をお伝えすると、
①RC-500はフットスイッチやエクスプレッションペダルを接続することで、本体の機能をかなり細かくコントロールすることができる!
②2つの入力・出力はそれぞれ個別のルーティングが設定できる!(以下それぞれ後述します)
③録音するトラックの小節数は予め自由に設定することができる!
④録音のモードは「OVERDUB(多重録音)」モードと「REPLACE(置き換え)」モードがある!
⑤RECスイッチを踏んだ時の録音/再生/オーバーダビングの切り替わる順番が変更できる!
という便利な機能・設定を発見することが出来ました。
恐るべき多機能性…それが収まるコンパクトな筐体。そして親切で見やすい取り扱い説明書!さすがBOSS製品ですね!内容を細かく見ていきましょう。
①ペダル類の接続について
Vol.02で課題となっていたペダル本体のスイッチングや機能の切り替えはBOSS FS-5UやFS-6、FS-7を使用することで外部からコントロールすることが可能で、操作する機能はRecの開始、終了や録音のアンドゥ/リドゥといった「本体のストンプスイッチの基本設定で、元々操作できる」ものから、本体のループFXのON/OFFやリズムの再生や停止など「本体のストンプスイッチの基本操作では出来なかったもの」までカバーしていることが分かりました。
より自身のパフォーマンスに特化したカスタマイズをすることで、演奏しやすくなる演奏者目線の良い機材だなぁ、と改めて思います。今回は基本的な機能の録音するトラックの切り替えと録音やオーバーダブの開始/終了が出来ればニーズは満たせるので、新たに準備したBOSS FS-6の各スイッチをそれらの設定に割り振りました。
②入力・出力のルーティングについて
今回の機材セッティングは動画を見て分かる通り、ルーパーを通したい楽器は①エフェクターを経由したギター②シンセサイザーの2台となります。「RC-500にはトラックが2つあるのだから、ギター用のトラックとシンセ用のトラックを個別にループできないかな…」と調べてみると、やっぱり設定項目がありました。
RC-500のinputA、inputB、outputA、outputBはそれぞれルーティング(どこに入力して、どこに出力するか?)を個別に設定することができます。
パラメーターガイドの「INPUT」の項目を見ると、例えばinputA入力の音をoutputBから出すように録音したり、outputA・B両方から再生されるようなステレオ録音も可能になっています。
現在の当店のセッティングではAllen&HeathというブランドのZED-10を使用しているので、①ギター②シンセサイザーそれぞれをミキサーのモノチャンネルに入れ、それぞれの音でGain, EQ, Volumeを調整出来るようにしています。
inputA → Track2(ギター) → outputA(Mono)
inputB → Track1(シンセサイザー) → outputB(mono)
③録音するトラックの小節数の設定について
ルーパーは言わば即席のレコーダーペダルなので、録音の開始と終わりを設定する必要があるのですが、従来はそれぞれのタイミングでストンプする機種が多かったように思います。
今回のようなBPMに合わせたループ演奏を行う際、1ループの尺の少しのズレが繰り返すうちに大きなズレになっていくことも。要はストンプのタイミングがすごくシビアになります。
ですが今回のBOSS RC-500は録音の開始と終了のタイミングをMIDI同期でBPMに合わせつつ、更に録音を予め設定した小節数に合わせて綺麗に終了することができる機能が備わっています。録音の終了でルーパーのストンプをする必要もなくなるので一石二鳥ですね!
④録音モード「OVERDUB(多重録音)」と「REPLACE(置き換え)」について
ルーパーのパフォーマンス動画をYoutubeで検索すると、1人で何人分も演奏しているような多重録音での演奏を多く見つけることができます。確かにルーパーでパフォーマンスしている感もあり、実際私の演奏動画でも多重録音でパフォーマンスを行っています。
しかし、従来のルーパーパフォーマンスでは満足できない方に向けて、このBOSS RC-500には「REPLACE(置き換え)」モードが備わています!
Aメロ・Bメロ・サビと録音した内容をその場で入れ変えつつ、展開していくようなパフォーマンスにはこのモードは必須ではないでしょうか?私も今後の宿題として「REPLACE」機能を使った展開のある演奏が撮影でき次第ご報告させて頂きます。
⑤RECスイッチを踏んだ時の録音/再生/オーバーダビングの切り替わる順番が変更できる!
BOSS RC-500の初期設定では①録音開始→②録音終了と同時に、多重録音せず録音内容の再生のみのモードへ切り替え→③再度ストンプし、オーバーダブ開始というペダルの操作になっています。
もちろんこのままでもパフォーマンスは可能ですが、1つ目のフレーズの録音後すぐに多重録音できるよう①録音開始→②録音終了と同時に、オーバーダブモードへ移行→③ストンプすると再生モードへ切り替えというRECの切り替えを行うことができます。細かい部分かもしれませんが、パフォーマンスをいざしてみると結構気になる部分でもあります。ちゃんとカスタマイズできる辺り、BOSSさん流石だな…と思います。
そして、それぞれの設定を行いつつ演奏したパフォーマンス動画はこちらとなります!
ひと言コメント
今回はルーパーの設定解説編となりました。ビギナーさんには少し難しい内容もあったかもしれませんが、「いざルーパーでパフォーマンスする際に、便利に機能をカスタマイズできるんだなぁ…」という部分が少しでも伝われば幸いです。
次のL.L.L.記事は新連載のスタートのお知らせとなる予定です、お楽しみに!
それではまた次回まで。こきげんよう!
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