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このたび、未来のピアニストたちに、憧れのコンチェルトを演奏する機会を…そして、様々な曲を演奏する経験と思い出を作っていただきたいという思いを込めて、ピアニスト赤松林太郎氏協力の基「ピアノコンチェルト」シリーズがスタートいたしました。
オーケストラと奏でるピアノ協奏曲も素敵なのですが、ピアノという音色の美しさが際立つ2台ピアノの編曲では、また違ったピアノ協奏曲の魅力がたっぷりです。
今回は、ご出演の山本紗世さん(演奏曲/リスト:死の舞踏)に色々お話しを伺ってみました!
闘いがスタート!挑戦の「死の舞踏」
恥ずかしながら、赤松先生に《リスト:死の舞踏》を提案していただいた時、私はてっきり《サン=サーンス(リスト編):死の舞踏》だと思い込んでいました。
ところが、その後、先生から送られてきた参考演奏の動画を見て「えっ!? 違う!?」と驚くと同時に、超絶技巧のオンパレードに「こんな難しい曲が私に弾けるの?かな?」と、一瞬、思考回路が停止しました(笑)。
でも、こんなにも難しい曲を提案していただけたということは、
「これは私にとっての挑戦なんだ!」と受け止め、今はひたすら練習に励む毎日です。

負けず嫌いな私!
幼少期、少し引っ込み思案な性格だったこともあり、親の勧めでエレクトーン(グループレッスン)を習い始めたのが、私の音楽生活の始まりでした。
その後、当時のピアノの先生が、私の負けず嫌いな性格を見抜いていたのか「コンクールに挑戦してみたら?」と声をかけてくださったことがきっかけで、本格的にピアノに取り組むようになりました。
コンクールに出場するからには “1位” を目指して毎日練習を頑張ったことを今でもよく覚えています。
小学校の頃に挑戦したあるコンクールで、1位をとることができなかったことがありました。
その時、悔しさのあまりいただいた賞状を……(ご想像にお任せします・笑)
まさに負けず嫌いな性格がはっきり出た瞬間だったと思います。
この“悔しさ”の経験が次の挑戦への大きな原動力になっていたのだなと、今では思えます。
先生との運命的な出会い!
その後、音楽高校に進学したのですが、そこでは、コンクールとはまた違う種類の競争の世界があり、だんだんと“音楽が好き”だった自分を見失いかける時期がありました。
そんな時、赤松林太郎先生の公開レッスンを聴講する機会があったんです。そこで見たのは、音楽にまっすぐ向き合い、言葉で、音で、生徒に伝えていく先生の姿があり、すごく心に響いてきて——
「私が音楽を嫌いになりかけた理由なんて…なんてちっぽけだったんだろう」
「“自分のやりたい音楽”を目指している赤松先生、なんてカッコいいんだろう!」
と思えて、そのレッスンをきっかけにピアノが好きだった自分を取り戻すことができました。
そこからは猪突猛進!
「赤松先生のレッスンを受けてみたい!」の一心で、アポイントを取るために頑張ったのを覚えています(笑)
(自分からこうして“行動”を起こしたのは、このときが人生で初めての経験でした!)
それから定期的にレッスンを見ていただけるようになり、ピアノがさらに楽しく思えるようになったんです。
幼い頃の“賞状事件”(笑)が象徴するように、私はかなりの頑固で負けず嫌いです。
そんな私に対しても赤松先生は、いつもまっすぐ本気で私が納得いくまで丁寧に向き合ってくださり...私の頑固な性格が発動する度に「もっと大人にならないと!」と何度も反省しています。
もし赤松先生と出会えていなかったら、音楽が好きな自分を取り戻せていなかったかもしれません。
そう思うと、赤松先生との出会いキッカケがあって私は本当にしあわせ者だなって感じます。

コンサートに向けて...
日頃からリストは好きでよく弾いているのですが、今回演奏する《リスト:死の舞踏》は、最後まで弾ききれるかどうか…
まだまだ不安な要素がたくさんあります。
せっかくいただけたこの貴重な機会。当日は、共演の赤松先生に助けていただきながら(笑)この挑戦を楽しめたらいいなと思っています。その為に全力で練習します!
この作品は、ピアノだけでなくオーケストラも含めて技巧的で複雑な音の多い構造になっています。特に細かいフレーズの部分が聴き取りにくいのですが、今回はピアノ2台での演奏であることで聴こえてくるフレーズもあって、そこがこのコンサートの大きな魅力のひとつだと思います。
音楽を通して、場面ごとの情景やストーリーが自然と浮かぶような演奏ができたら嬉しいです。

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