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ピアノの先生が教える、後悔しない電子ピアノの選び方・前編【ピアノインストラクターブログ#5】
「子どもの練習用でピアノが欲しいけど、自分はピアノをやったことがなくて違いが分からない…」
「電子ピアノでもいろいろな価格があるけど、何がそんなに違うの?」
「初心者だし続けるかもわからないから、お手頃な電子ピアノでも大丈夫?」
電子ピアノには、カタログスペックだけではわからない違いがあります。
今回は、ピアノの先生の目線から「電子ピアノの選び方」をご紹介いたします。
CONTENTS
まずは知っておきたい、電子ピアノの「価格差」
電子ピアノの価格差による大きな違いは2つです。
①鍵盤の違い
樹脂製または木製です。
10万円クラスの入門モデルでは樹脂製、およそ25万円クラス以上のモデルで木製鍵盤を採用しています。
木製鍵盤を採用したモデルは、鍵盤の動きや重量感など、アコースティックピアノに近い弾き心地を目指した設計となっています。
白鍵を押し下げたとき、木目が入っているかどうかで樹脂製・木製を見分けることができます。

樹脂製鍵盤は、側面も白い 
木製鍵盤は、側面に木目が見えます
➁スピーカーの違い
スピーカーは左右が対になっており、10万円クラスで2つ、25万円クラス以上で4つ、35万円クラス以上で6つと数が増えていきます。
スピーカーの数や大きさ、配置などによって、音の広がりや低音の響き方などが変わります。上位モデルになるほど、ピアノ全体から音が響くような、より立体的な聴こえ方を目指した設計になります。
このほか、収録されている音源のクオリティなど、その他の設計によって聴こえ方は異なります。

弾いた音をしっかり聴きながら練習できることは、上達にとって大切です
ピアノの練習は、ただ楽譜どおりに鍵盤を押すだけではありません。
「もう少し小さな音で弾いてみよう」
「ここはメロディーを目立たせよう」
「左手はもっと控えめにしてみよう」
というように弾き方を変えながら、出てきた音を聴いて、また弾き方を調整していきます。
つまりピアノの練習には
「弾く → 音を聴く → 弾き方を変える → もう一度弾く」
という繰り返しがあります。
ここで、鍵盤が弾き方に細かく反応してくれたり、その変化を音として聴き取りやすかったりすると、より細かな表現を意識して練習できます。
例えば、最初は「正しい音を弾く」ことが目標だったとしても、上達すると
「ここはやさしく」
「メロディーを歌わせるように」
「伴奏は目立たせないように」
といった練習ができるようになります。
このように考えると、電子ピアノの価格差は単に「鍵盤が高級」「音がきれい」という違いだけではありません。
上達したときに、どこまで細かな演奏表現を練習できるか。
これも、電子ピアノを選ぶときに考えておきたいポイントです。
価格帯で「どんな練習がしやすいか」が変わる
| 価格帯(目安) | 特徴 | 練習のイメージ |
|---|---|---|
| 10万円~ | 樹脂鍵盤、 2スピーカー | 正しい音・リズムを身につける、基本的な強弱をつける |
| 25万円~ | 木製鍵盤、 4スピーカー | 鍵盤のタッチを意識しながら、より細かな強弱を練習する |
| 35万円~ | グランドピアノとほぼ同じ長さの 木製鍵盤、6スピーカー | 和音やペダルの響きも意識して練習しやすい |
| 45万円~ | 低音域も豊かに響く6~8スピーカー | 柔らかい音から力強い音までを繊細にコントロールして、表現を追求しやすい |
※あくまでも「価格帯による傾向」です。同じ価格帯でも機種によって鍵盤、音源、ペダル、スピーカーなど設計が異なります。
高い電子ピアノは、初心者には必要ない?

「まだ続くか分からないから、最初は安いものでいいですよね?」
これはとても自然な考え方です。
ただピアノの先生としては、もう一つ考えていただきたいことがあります。
もしピアノを好きになって、どんどん上達したら、そのピアノはどこまで応えてくれるでしょうか?
ピアノを始めたばかりの方は、「指をどう動かすと、どんな音が出るのか」という感覚を少しずつ覚えていきます。
そのため、初心者にとっても、自分の弾き方の違いがわかりやすく音で返ってくる楽器は、練習の助けになります。
「今弾けるか」だけでなく、「これからの練習でできるようになること」も考えて選ぶことが大切です。
ピアノの先生と一緒に、皆様に合った電子ピアノを選べます
電子ピアノ選びは、スペックを覚えることではありません。
私は、数ある習い事・趣味の中からピアノを選んだ皆様が、長く楽しくピアノを続けられるようにという思いで、日々レッスンをさせていただいています。
ピアノの先生だからこそ、これからピアノを学んでいく人の目線で、電子ピアノ選びをお手伝いします。
電子ピアノ選びにお悩みの方は、ぜひご相談ください。
■お問い合わせ先
島村楽器グランフロント大阪店 TEL:06-6359-2855
この記事を書いた人↓
インストラクター藤井 鴻気 (ふじい こうき)
東京藝術大学音楽学部器楽科ピアノ専攻卒業。江口玲氏に師事。
角田鋼亮指揮、セントラル愛知交響楽団と協演。
豊田参合館にてソロリサイタルを行う。
ピアノソロのほか、アンサンブル・ピアニストとして、小学校でのボランティア、オンラインライブ配信の演奏会などを経験。
〈インストラクターからのメッセージ〉
弾きたいイメージを音をきちんと返してくれる楽器なら、耳が育ち、演奏がもっと楽しくなります。
せっかくピアノを始めるなら、「演奏することを楽しむ」視点で楽器を選んでみませんか?


次回…ご家庭の状況も踏まえて、後悔しない電子ピアノ選びを
今回は、「この先の未来を考えて電子ピアノを選ぶ」という視点で、電子ピアノの選び方についてご紹介しました。
次回は、電子ピアノを選ぶためにチェックしておきたいご家庭の状況や、試弾のポイントををご紹介いたします。
更新をお待ちください!
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