![このたび、未来のピアニストたちに、憧れのコンチェルトを演奏する機会を…そして、様々な曲を演奏する経験と思い出を作っていただきたいという思いを込めて、ピアニスト赤松林太郎氏協力の基「ピアノコンチェルト」シリーズがスタートいたしました。 オーケストラと奏でるピアノ協奏曲も素敵なのですが、ピアノという音色 […]](https://www.shimamura.co.jp/shop/osaka-classic/wp-content/uploads/sites/154/2025/06/20250610-a2ddb84b93b1bb26f42cb55885ff3fee.jpg)
このたび、未来のピアニストたちに、憧れのコンチェルトを演奏する機会を…そして、様々な曲を演奏する経験と思い出を作っていただきたいという思いを込めて、ピアニスト赤松林太郎氏協力の基「ピアノコンチェルト」シリーズがスタートいたしました。
オーケストラと奏でるピアノ協奏曲も素敵なのですが、ピアノという音色の美しさが際立つ2台ピアノの編曲では、また違ったピアノ協奏曲の魅力がたっぷりです。
今回は、ご出演の西本龍生さん(演奏曲/ショパン:ピアノ協奏曲第2番)に色々お話しを伺ってみました!
CONTENTS
〜ショパンと共に歩んできた音楽人生〜
今、改めて、自分のこれまでの音楽生活を振り返ってみると...何か大切な場面で選ぶ曲、演奏する曲、聴く曲は、いつもショパンだったように思います。
決して練習好きな子供とは言えなかったのですが、「ショパンの曲が好き!」は、誰にも負けないくらいの思いがあって、その気持ちを目標にピアノ人生ここまで続けてこれたように思います。
初めてショパンに出会って憧れを抱いた曲が《ショパン:バラード第1番》。最後のクライマックスに向けてのカッコ良さに惹かれて、小学生の時に「《ショパン:バラード第1番》が弾きたい!」と先生に懇願したのを覚えています。中学1年生になり、先生から、「挑戦してみる?」と言われた時は、自分の好きな曲が弾けること、難しい曲に挑戦できることがとにかく嬉しくて、今でも鮮明に当時の記憶が残っています。
《ショパン:ピアノ協奏曲第2番》との出会いと夢
今回演奏する《ショパン:ピアノ協奏曲第2番》は自分自身の今までの人生経験の中でもとても大切な曲で、出演が決まった時、真っ先に思い浮かんだのがこの曲でした。
高校を卒業して渡仏、パリ・エコール・ノルマル音楽院に留学しました。留学の重責や慣れない環境に戸惑い葛藤している中、留学先のフランス・パリで、若手登竜門の国際コンクール「ロン・ティボー・クレスパン国際音楽コンクール」のファイナルステージを見に行きました。人生かけてコンクールに挑む出場者の姿、会場全体が放つ熱気に圧倒され、武者震いしたのを覚えています。そして、優勝された三浦謙司さん、2位の務川慧悟さんの演奏にとても感動しました。特に、三浦謙司さんがファイナルで演奏された《ショパン:ピアノ協奏曲第2番》には感銘を受け、「自分が国際コンクールに挑戦してコンチェルトを演奏するなら、この曲を演奏したい!」と夢を描きました。
その後、バレエ「椿姫」の公演で、第2楽章を演奏する機会をいただいたことがキッカケで日本へ帰国しました。留学先当時の思い、これから日本で活動していく事への葛藤がありましたが、この曲を演奏できる事が自分にとって、とても励みになり、大切なターニングポイントの曲にもなりました。
今回演奏する、《ショパン:ピアノ協奏曲 第2番》は、自分にとって「夢」であり「大切なターニングポイント」で聴いた特別な曲です。その曲を演奏できる事をとても嬉しく思い、練習に励んでいます。

当日演奏するピアノ「SAUTER(ザウター)」との再会!
当日演奏するピアノ、SAUTER(ザウター)は――実は、私がパリ・エコール・ノルマル音楽院に留学していた際、学生寮の部屋にも置かれていて、異国の地での音楽生活を支えてくれました。
毎日のレッスン準備や練習だけでなく、時には気持ちを整理したいときにも、そっと寄り添ってくれるような温かな存在で、“弾きやすくて、良いピアノだな”という感触は、今も鮮明に覚えています。
今回の演奏で再びSAUTERで演奏できると知ったとき、懐かしさと共に、再会への嬉しさがこみ上げてきました。
また、日本という地で、かつての留学経験や音への感覚が自然とつながっていくことに、大きな喜びを感じています。
そして今回共演いただく赤松林太郎先生も、同じくパリ・エコール・ノルマル音楽院に留学されたご経歴をお持ちです。
指導を受ける立場としてだけでなく、フランス留学の経験という共通点が今もなお“音”を通じてつながっていることに、深い感慨を抱いています。

《ショパン:ピアノ協奏曲第2番》を聴いてください...
とにかく!赤松先生と共演できること、一緒にこの曲を演奏できることが本当に嬉しく、この貴重な機会を、心から楽しみたいと思っています。
今回演奏する曲の中で、特に注目していただきたいのが第2楽章。甘美なメロディーや装飾音が随所にちりばめられていて、とても美しい楽章です。オーケストラ伴奏とは異なり、ピアノ2台で演奏するからこそ、演奏者同士がしっかりと呼吸を合わせ、自由に“歌う”ことができます。
お互いの音を感じながら、丁寧に紡ぎ合う――そんな、ピアノ2台ならではの表現の魅力を、ぜひ楽しんでいただけたら嬉しいです。

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