【バイオリンインストラクター西尾のブログ】『バイオリン名曲紹介vol.10 映画『耳をすませば』より カントリーロード』

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2024年12月04日
- カテゴリ音楽教室
- タグ弦楽器講師・インストラクター
![こんにちは!バイオリンインストラクターの西尾です。 「名曲紹介」では、「多分有名なはず」「バイオリンを演奏するならこれは知っておいてほしい!」という曲を、独断と偏見と経験と知識による解説を交えつつご紹介してまいります。 CONTENTSバイオリン名曲紹介vol.10バイオリンサロンのご案内バイオリン […]](https://www.shimamura.co.jp/shop/ohmiya/wp-content/uploads/sites/25/2024/11/20241114-8b499c43eaff89ce58e867c7b7d48d18.png)
こんにちは!
バイオリンインストラクターの西尾です。

「名曲紹介」では、「多分有名なはず」「バイオリンを演奏するならこれは知っておいてほしい!」という曲を、独断と偏見と経験と知識による解説を交えつつご紹介してまいります。
CONTENTS
バイオリン名曲紹介vol.10
映画『耳をすませば』より
「カントリーロード」
数あるジブリ映画の名曲たちの中から、今回は映画『耳をすませば』の「カントリーロード(劇中版)」をご紹介します。
(元々はJ.Denber、T.nivertによる洋楽ポップスですが、今回取り上げるのが劇中で演奏されていた古楽器ver.になるので、ジブリ映画音楽として取り上げております。ご容赦ください。)
この動画は今からもう○○年前に撮影したものですが、いまだにご視聴いただけている様子。ありがとうございます…!
今になってこの動画を記事にしたのは、先日開催したサロンパーティーで会員様がこの曲をこのアレンジで演奏することになったからです。
楽譜を選ぶ段階で会員様がまず私にしたのが、「この曲はけっきょく、何調なんですか?」 という質問でした。
この動画ではG-dur(※)(ソ始まり)ですが、F-dur(ファ始まり)で演奏されている動画もYoutubeにはあり、それで悩んでしまったとのこと。
注目したいのはチューニングのピッチです。
私が小学生の頃は440Hzに合わせていました。440Hzは長らく国際的な基準値だったようですが、今は442Hzが主流になっていますね。
対して17世紀ころ、バロック時代のチューニングはおおよそ400Hz(だいたい442Hzの半音下)~430Hzだったようです。
※詳細に経緯や地域差を紹介しているページもありますので、興味のある方はぜひ検索してみてください(ぶん投げ)。
さて、ここで私がいつも参考にするのが原曲(この場合『耳をすませば』の劇中曲)。原曲に勝るものはありません。
カントリーロードの演奏前にヒーロー・天沢聖司が演奏するのが、J.S.Bach作曲『無伴奏バイオリンのためのソナタ第1番 BWV1001 第1曲 Adagio』の冒頭部です。
この曲は「ソ(G0)・レ(D0)・シ♭(A1)・ソ(E2)」の和音から始まる、g-moll(※)の曲です。
ところが『耳をすませば』の劇中で演奏されるこの和音は、半音下の「ファ・ド・ラ・ファ」に聴こえるんです。
つまり、そういうことです。
本当はチューニングを400Hzにした方がいかにも古楽器! という演奏になるのですが、442Hzに慣れていると演奏中に指と脳がバグるので、普通に演奏していただきました(笑)。
この劇中曲バージョンは聴いて楽しいだけでなく、演奏しても楽しいアレンジだと思います。
ぜひ皆様もトライしてみてください!
※)dur(ドゥア/ドイツ語):長調。ポップスではmajor(メジャー)と英語で表現しますが、クラシックではドイツ語を使用します。楽語の多くはイタリア語、ドイツ語が使われており、クラシック音楽発祥の地の影響力を感じられますね。⇔moll(モール/ドイツ語):短調。
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