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引き続き星野楽器株式会社様より志賀様お越しいただき、大宮店三枝がインタビュー!
第2回は代表的モデル、RG編です!
前回(歴史編)はこちら

・RGシリーズの棲み分け、価格帯ごとの明確な違いは?
ひとくちにRGシリーズと言っても、沢山のモデルがあってその違いは判り難いかもしれませんね。
GIO Ibanezというエントリー・グレードの製品(GRG)から、j.customと呼んでいる最上位グレードまで、本当に数多くのRGがあるのですが、そのなかでも特に、GIO Ibanez(ジオ・アイバニーズ)と、j.custom(ジェイカスタム)、Prestige(プレステージ)、PREMIUM(プレミアム)というグレード表記がある製品は説明がしやすいです。
まずGIO Ibanezですが、これは前述の通り、これからギター演奏を始めてみたい、という方にピッタリの入門ギターが当たります。扱い易いシンプルかつスタンダードなスペックながら、バリエーションの広いサウンドを身上としていて、比較的手の届きやすい価格を実現したRGをラインナップしています。
一方でその対極、j.customは究極のIbanezとも言うべき、最上位グレードに当たるRGがラインナップされます。その名の通りレギュラー・モデルと比べると一段階上のかなり手が掛かる作り込みや、希少性、拘りが込められた様々なカスタム・スペックを備えたギターです。手工の工程が数多く求められるだけに、価格帯も最も上に位置します。
Prestigeは日本のモノ作りの特長でもある精緻さを持って組み上げられ、高性能で高いプレイアビリティを追求して設計される日本製のRGで、PREMIUMはj.customやPrestigeで培った知見や人気のある仕様を海外生産で実現する良コスパRGがラインナップされますね。
他にもIron LabelやJ-Lineといった、明確なコンセプトに従って完成されるRGモデルも、あります。
・フロイトローズとエッジゼロトレモロの違いは?
Floyd Rose(フロイドローズ)氏に拠って発明されたトレモロは、その時代に隆盛を誇ったハードロック、メタルといった音楽シーンのギタリストからの高い評価、支持を背景に瞬く間に市民権を得た、ギターのトレモロ関連における一大発明だと思います。トレモロ単体では音の可変域の広さ、調音に対する細やかさ(しかも各弦それぞれに調整可能)、トレモロそのものによる音の変質、アーミングも含めた新しい奏法の確立、と数々の利点やギター演奏の進歩をもたらしましたし、ロッキングナットと組み合わせた際のチューニング・スタビリティの強固さについては、今更述べる必要も無いでしょう。
さてひとつの発明に対しては、そのパテントのライセンスの元で、更なる進歩が付与されることもザラですが、IbanezオリジナルのEdgeトレモロやLo-Pro Edgeもそんなフロイドローズ・パテント下(ライセンス)の時代に生み出され、パテントが失効した現在も残るIbanezのオリジナル・トレモロ・ブリッジとなっています。

Edge Zero(エッジゼロ)はこれに対し2008年に発表したIbanezのオリジナル・トレモロ・ブリッジで、それまでの数々のトレモロで得た知見を注ぎ込んで開発しています。
EdgeトレモロやLo-Pro Edgeも同様ですが、ベースプレートは曲げ板ではなく鋳造で、ベースプレート上には各弦の高低差を付けるために凸形状に加工しています。サドルやインサートブロックを全弦共通とし、後に交換等が必要になった際の利便性を向上しています。トレモロとボディとの接点となるナイフエッジ部分は、片側を一文字にすることでスタッドボルトとの接点を最小限にし、これによって軽くスムーズなアクションが得られる様な構造にしています。
またワンタッチで差し込むことができるアームや安定度を増したファインチューニング機構、さらに、弦を張ったままでもイントネーション調整が可能になる(Edge Zero(エッジゼロ)のみが装備する)イントネーション調整ボルトも大きなポイントですね。
そして特筆すべきはZPS(ゼロ・ポイント・システム)と呼ぶ機構を組み込んでいることでしょう。
この機構は一言で言ってしまうと「(難しいと目されていたダブルロッキング方式の)チューニングを簡単にする」機構であり、「(ダブルロッキング方式の弱点である)万一弦が切れたときも直ぐに対応しやすい」機構です。またこのシステムは、それ自体を簡単に取り外すことも出来るため、いわゆる普通のフリーフローティング・トレモロ&ロッキング・ナットのダブルロッキング方式へ変更することが出来るのです。多くのギタリストの要望に応える応用力が非常に高いトレモロだと、考えています。
今回はここまで!次回をお楽しみに!
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