【その②データの見かた】今更聞けない…PLEKって何？ギター歴20年のギター担当が聞いてみた！

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2023年10月30日

カテゴリリペア

CONTENTS

いまさら聞けない？PLEKってなんなの？
PLEKデータってどうやって見るの？
Action Setupについて
String Graphについて
Virtual Fret Dress(VFD)
Nat＆Saddleについて
次回は施工後のインプレッションをご紹介
登場人物紹介
以前の記事はこちら

いまさら聞けない？PLEKってなんなの？

PLEKってそもそも何？っという事で前回いろいろ質問してきました。
今回は初見ではより分からないPLEKデータの見方について解説致します！
※前回の記事はコチラ

前回に引き続き！講師の名古屋パルコ店PLEKオペレーター小林さん！

前回に引き続き、今回も名古屋パルコ店PLEKオペレーター小林さんに解説頂きます。
PLEKデータを初めて見た時どうやって見るのとしか分からなかったギター担当塙(はなわ)がいろいろ質問して行きます！

PLEKデータってどうやって見るの？

塙：スキャンが終わってデータが出ましたね！意外と時間掛からないんですね。

小林：そうですね…最初のスキャンに関しては通常のギターであれば5分程度で完了します。

塙：なるほど！小林さん、いろいろデータが出てきましたがこれはいったいなんなんですかね？

小林：それでは4つある各データについて説明していきましょう。

Action Setupについて

小林：こちらは「Action setup」、12F上での弦高を現したデータになっています。
　　　各弦ごとのチューニングや弦のゲージ・弦高がそれぞれ確認でき、最終的な弦高セッティングの希望を入力する事ができます。
　　　これから説明するデータは全てこの設定によって変動していくため、最も重要なファクターになっていますね。

塙：なるほど！ちなみにデータをみると、下の青い山になっているところがフレットで、そこから伸びている緑のまるが弦、
　　上の太字になっているのが弦高という解釈で良かったですか？

小林：その通りです。分かって来ましたね。

String Graphについて

小林：次にご説明するのは各弦ごとに指板上の状態を可視化する「String Graph」です。
　　　このデータでは指板・フレット・弦高を各弦ごとに画像で確認する事ができます。
　　　ネックの反り具合やフレットの残量をざっくり把握したりするのが主な用途になりますね。
　　　さらに細かく確認する場合は次に紹介するデータを使用します。

塙：今度は横から見たデータですね。データの内容を見ると緑の線に近いほど理論値に近いという事ですかね？
　　また、下の灰色のところがネックでそこから伸びているのがフレットという事でしょうか？

小林：その通りです。ちなみにオレンジの線が現状になります。
　　　データによると4F～10Fまでフレットが理論値よりもやや高い事が分かりますね。

Virtual Fret Dress(VFD)

小林：このデータは先ほどのString Graphで確認できた各フレット上の状態をより詳細に確認し、どのように調整を行うか
　　　検討するためのものになります。
　　　大きな特徴としては、各弦・各フレットのポジション毎に理想的な値からどの程度ズレているのかを数値化している
　　　点が挙げられますね。また、理想弦高に設定した際に問題があるポジションは△のマークでチェックされる為、どこで
　　　問題が発生しているのかが非常にわかりやすいのもポイントです。
　　　さらに、フレットを切削する際のシミュレーションも可能なため、各フレットでの切削量や調整後に残るフレットの高
　　　さといった点が事前に確認できます。場合によってはこの時点でリフレットをご提案する事もありますね。

塙：なるほど！これで細部まで状態が分かるという事ですね。問題を解決する糸口がここにあるという訳ですね。
　　ここまで分かるのは凄い！

Nat＆Saddleについて

小林：「Nat＆Saddle」ではAction Setupで設定した弦高を基に、現時点での弦高設定について確認する事ができます。
　　　弦高はそれぞれ「ナット側」「サドル側」で表示され、最適なバランスになるようPLEKが自動で調整目標を設定しています。
　　　このデータを確認しながら調整を行うため、調整結果に大きなブレがないのもPLEKで施工を行う際の特徴ですね。

塙：最終的な調整の理論値まで出してくれるのですね。　
　　ここまで出来るのは凄い！
　
　　