中古アコースティックギター選びはここを見て!!!

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2025年05月31日

中古アコースティックギターを選ぶ時の注意点。 皆さんは中古の楽器をご購入されたことはありますでしょうか? 中古楽器ってどうなの?新品との違いは?どう選べばいいの? 新品購入の時と比べると悩むことが多いと思います。 新品よりも安価で手に入れられたり、生産完了品が手に入ったりと魅力的な部分もある中古楽器 […]

中古アコースティックギターを選ぶ時の注意点。

皆さんは中古の楽器をご購入されたことはありますでしょうか?

中古楽器ってどうなの?新品との違いは?どう選べばいいの?

新品購入の時と比べると悩むことが多いと思います。

新品よりも安価で手に入れられたり、生産完了品が手に入ったりと魅力的な部分もある中古楽器。

今回は楽器店で中古の楽器を選ぶ時、ここは確認しておきたいという点をいくつかご紹介いたします。

中古楽器は状態が大事!!!

中古の楽器が新品と違う点はズバリ状態です。

一度以上人の手に渡っている楽器のため演奏や経年によってパーツの消耗や木材の反りが発生している可能性が考えられます。

状態によっては中古を安く入手しても修理をすると新品価格を越えてしまう楽器もあるのでまずは楽器の状態を確認しましょう。

状態をチェックしよう。

中古のアコースティックギターを検討する際、まずは下の3点に注目してみてみてください。

  • ・ネックの状態
  • ・トップ板の状態
  • ・サドルの出しろ

この3点はアコースティックギターの修理をする際に状態次第で修理金額が大きく変わる点です。

これらの状態が良いとそのままでも問題なく演奏が出来る、または修理金額が1万円以内に収まる事が多いです。

逆に状態が悪いと修理金額が20万円近くなることも!

では一体どんな状態だと良くてどんな状態だと良くないのでしょうか?

今回はこの条件ならそのままでも演奏出来る、または基本調整(当店では税抜き工賃¥5,600~)で調整出来る可能性が高い状態についてご説明していきます。

※以下の条件はあくまで目安です。予めご了承ください。

※塗装の傷等プレイアビリティに影響のない項目は省略しています。

①ネックの状態

中古アコースティックギターで一番不具合が多いのがこのネックです。

常に弦の張力を受け止めている場所なので反りやすく、弦とフレットの摩擦によるフレットの摩耗や弦とナット溝の摩擦によるナット溝の摩耗等のアコースティックギターの構造上宿命的に起こる不具合が見られる場合があります。

場合によっては通常演奏しようと思うとネックリセットやリフレットなどが必要になります。

修理や調整が少なく済むアコースティックギターを選ぶのであればネックの状態に問題が無いもので、もしわかるようであればトラスロッドの残りしろのあるものを選ぶと良いかと思います。

試奏した際に開放弦とすべてのフレットでビビりが無い事も確認しましょう。

②トップ板の状態

多くのアコースティックギターはトップ板にブリッジを貼り付けて弦を留めているのでトップ板も弦に引っ張られて反りや歪みが生じます。

あまりにもトップ材に動きがあるとブレーシング材との接着面が剥がれて強度が弱くなってしまったり、本来のサウンドが得られなかったりします。

最悪の場合はトップ板の割れやブリッジ剥がれにも繋がりますのでここも要確認です。

トップ板に異常な歪みが見られる個体、ブリッジとトップ板の間に隙間がある個体はブレーシングが剥がれている可能性があるので避けた方が無難です。

また、トップ板の反りで弦高が異常に高くなっている個体も避けた方が良いかと思います。

③サドルの出しろ

②でもご説明した通り、アコースティックギターは構造上トップ板が弦に引っ張られて変形しやすいです。

特にトップ板がドーム状に膨らんでしまう症状は古い楽器であれば必ずと言っていいほど見られます。

そうなってしまうと弦高が高くなり弾き辛くなってしまうのでその際はサドルを削って弦高を調整します。

つまりブリッジ材から出ているサドルの出しろがそのギターの弦高調整の調整しろという事になります。

あまりにもサドルが低いとサドルで音がビビったり、今後木材が反った時に調整できる範囲が少ないという事になるので避けた方が良いかと思います。

サドルが低いと上側からかかる弦の張力が弱くなっている場合がある為弦を弾いた時に弦の位置がサドル上からズレることがあります。そのような個体も避けた方が良いでしょう。

まとめ

上記3点は少なくともここは要確認というところですがそれだけでも意外と注意しなければならない点が多いですよね。

修理や調整に金額をかけずに中古楽器をお探しの場合、すぐに使える中古楽器をお探しの場合は特に悩ましいですね。

自分では判断が難しい。そんな方も多いかと思います。

そんな時はぜひ楽器店スタッフに尋ねてみてください!

今どういう状態なのか、調整は必要なのか、調整の金額や期間はどれくらいかかるのか、分かる範囲の事であればお答えいたします。

中古商品でも安心してご購入いただきたい、納得してご購入いただきたいのはもちろんですが状態の良くない楽器を修理や調整で良い状態にするサポートも何なりとご相談ください!

当店では調整済みの中古楽器もありますので楽器選びの際はぜひご相談頂ければと思います。

リペアマンとして楽器の状態をしっかりとご案内させていただきます。

※記事中に販売価格、在庫状況が掲載されている場合、その情報は記事更新時点のものとなります。店頭での価格表記・税表記・在庫状況と異なる場合がございますので、ご注意下さい。