![名古屋ギター&リペア店 山崎です。 今回はアコギへのピックアップ取付を紹介したいと思います。 最近では最初からピックアップが搭載されたエレアコ仕様のアコギも多いですが、生のアコギ(変な表現ですが)にピックアップを付けたいという方のご参考になればと思います。 **Part1 L.R.Buggs Lyr […]](https://www.shimamura.co.jp/shop/nagoya-repair-guitar/wp-content/uploads/sites/172/2021/10/20211025-1f9bc9434d45a4cd6530392e2cc26a5e-scaled.jpg)
名古屋ギター&リペア店 山崎です。
今回はアコギへのピックアップ取付を紹介したいと思います。
最近では最初からピックアップが搭載されたエレアコ仕様のアコギも多いですが、生のアコギ(変な表現ですが)にピックアップを付けたいという方のご参考になればと思います。
Part1 L.R.Buggs Lyric
このピックアップはマイクをサドルの下に貼り付けるタイプのピックアップです。
上の長いのがジャック部分、左下がマイク、右下がボリュームコントロール部
ではこのピックアップを取り付けていきましょう。
先程のジャック部分をアコギのエンドピンが付いていたところに取り付けます。
この様にボディのエンドについているエンドピンを取り外し、ジャックが入る穴を開けます。
1/2インチ(12.5mm)ぐらいに穴を拡張する必要がありますが、なかなかお家で自分で広げるのは大変ですね。
専用の工具を持っている工房で施工してもらうのが安心です。
作業しながら写真は撮れないので、拡張後の穴のみですが、このように広げます。
そうすると、このようにジャック取付が出来るんですね。
ジャックからマイク、ボリュームコントロール部、電池スナップは既に配線されていますのであとはそれらを取り付けていきます。
マイクの裏には両面テープが付いているので、貼り位置を綺麗にして、何度か貼り位置、貼り方のシミュレーションを行い、貼り付けます。
コントロールはお好みですが、一般的にはこの辺りに取り付ける事が多い様です。これも付属している両面テープで取り付けます。
今回はお客様のご希望で電池BOXはネックブロックの左側に取付させていただきました。
後は中で遊んでいる配線を綺麗にまとめて専用のクリップで暴れないように止めておきます。
このピックアップはマイクで音を拾っているので、アコギの生鳴り感が損なわれず素直に音が出力されるような気がします。(ボリュームコントロール部にプレゼンスコントロールの調整ツマミがあり付属の専用レンチで調整し高域のキラキラ感をご自身の機材に合わせて調整出来ます。)
ストラップピン取り付け
今回ストラップピンをネックヒールの裏に付けて欲しいという事でしたので。
こんな感じに取り付けてみました。取付位置はご希望の所をご指示頂ければお好みの位置に取り付け可能です。
Part2 L.R.Buggs ANTHEM SL
このピックアップは先程のLyricにアンダーサドルタイプのピックアップが追加されているタイプです。
ジャックの所からアミアミの線が出ているのがお判りになるでしょうか、これがピックアップです。
このピックアップは振動を直接拾うピックアップでサドルの下にこのピックアップを敷いてサドルに伝わる弦振動をこのアミアミが拾って電気信号に変える、そんなイメージです。
ですからこのシステムは、先ほどのマイクとアンダーサドルの合わせ技で音を拾います。
ジャック部分は先程と同じ工程です、今回のギターは実は最初から穴拡張がされていたので少し調整するだけで取り付け可能でした。
さて、アンダーサドル部分ですがサドル溝にアンダーサドルを入れる穴を開けなければなりません。
こんな感じです、サドル溝の左端に丸い穴が見えますでしょうか。実はこれも最初から空いていました。
以前に一度ピックアップが取り付けられていたようですね。ただこの穴丸いままではアミアミが綺麗にサドルに密着しないのでひと手間かけてい感じにします、その時にサドル溝の底も綺麗に面が出ているか確認し調整いたします。
こんな感じに収まります。
でサドルをこの上にのせるのですが、そのままではアミアミの厚み分弦高が高くなってしまいますね。
という事でサドルを削って弦高を調整いたします。今回のギターは元々少し弦高が高かったので、ここでベストな弦高へ調整します。ここで気を付けないといけないのはサドルとアミアミの当たりが適切でないと正しく音を拾ってくれない事です。ここは割とデリケートな作業となるのでやはり専門の知識、技術の有る工房へご依頼するのが良いかと思われます。
コントロール部と電池BOX取り付け各部調整はLyricと同じです。
今回はネックブロックの真ん中に電池BOXが付いていますね。
このANTHEM SLはアンダーサドルが追加されている分、いい意味でエレアコ感が追加される感じですね、全体的に音にコシが加わる感じでしょうか。 どのような演奏スタイルか、どんな出音が欲しいかで色々ピックアップを選ぶことが出来ますね。
今回ANTHEM SLを取り付けさせて頂いたギターは横田不動産様のGIBSON ハミングバードです。横田不動産様ではこのギターのレンタルをされているという事なのでお近くの方は是非ご活用を。
ブリッジ貼り
今回このハミングバード最初のチェック時にブリッジ浮きがみられました。
軽度の浮きだしたので今回はそのまま貼り付けさせていただきました。
この症状アコギではままある症状なのでおかしいなと思いったらひどくなる前にご相談下さい。
少し長くなりましたが、今回はアコギへのピックアップ取付を紹介させていただきました。
興味をお持ちいただき自分も付けてみたいなと思われた方、当工房か、お近くの島村楽器へお気軽にお問い合わせください。
では又次の機会に!
※記事中に販売価格、在庫状況が掲載されている場合、その情報は記事更新時点のものとなります。店頭での価格表記・税表記・在庫状況と異なる場合がございますので、ご注意下さい。