![皆さまご自身のバイオリン 弦楽器で使用される弓の毛替え交換は行っておりますでしょうか。弓の毛も実は消耗品!定期的に変えて頂いた方がより新鮮な音で楽器を奏でる事が出来ます。今回は毛替えに使用される毛の種類や弓の毛替えの交換のタイミングなどお伝え致します! CONTENTS弓の状態チェック!毛の種類毛替 […]](https://www.shimamura.co.jp/shop/matsumoto/wp-content/uploads/sites/46/2022/11/20221123-ee5894c7d33ccfd48c25ffc42f07a0d1.jpg)
皆さまご自身のバイオリン 弦楽器で使用される弓の毛替え交換は行っておりますでしょうか。
弓の毛も実は消耗品!定期的に変えて頂いた方がより新鮮な音で楽器を奏でる事が出来ます。
今回は毛替えに使用される毛の種類や弓の毛替えの交換のタイミングなどお伝え致します!
弓の状態チェック!
毛が張られていて松脂が付いていると、とりあえず音は出ます。
音が出るから大丈夫!…ではありません。
弦を擦ることで毛の表面が削れていきだんだん引っ掛かりがなくなっていきます。
また毛を張って弾くので、徐々に弾力も失われていき次第に毛も伸びきってしまいます。
知らない間に「弾きづらい弓」に化けている可能性があるのです。
日々使っていると、分かりづらいのがそのタイミング。
次のセルフチェックで当てはまるものがある方は毛替えのタイミングです!
毛が伸びきっている

毛を張ったり緩めたりするネジを緩められるだけ緩めたとき、写真のように毛が長くなっていたら、伸びきっています。
毛の根元が黒ずんでいる

毛の根元は黒ずみ始めていませんか?
松脂と積もりに積もった手あか・・・長い間毛替えをしてないと出てくる現象です。
毛の色が全体的に黄色っぽくなっている

右の弓の毛が黄ばんでいるのが分かると思います。
たとえ新しく毛替えをして、全く弾かなかったとしても毛は劣化していきます。
全体的に変色してきたら古くなっているサインです。
毛が少なくなってきた

演奏していて毛が切れる事がよくあります。それが重なると
いつのまにか毛が少なくなっていて、
以前より音が出ないと感じる事も・・
前回の毛替えから1年以上経っている
松脂が付いたまま長く置いておくと、カビが発生し、
弓の毛だけではなくケースの中にもカビの胞子が蔓延する原因となります。
毛替えの頻度は、長くても1年に1回のペースで行なうと良いでしょう。
こんな時も毛替えのタイミング
多湿期に入る前、乾燥期に入る前
毛が古くなると毛は伸びきってしまいますが、それとは別に
湿気の多い時少ない時で少し毛が伸びたり縮んだりします。
1年を通してベストな長さで演奏を行うには、梅雨に入る直前に1回、
秋になって1回行うとより良いでしょう。
演奏会本番前
あまり直前だと、もしかしたら練習の時と感じが変わったと思われるかもしれないので、
1週間くらい前に毛替えをして、新しい状態で少し馴染ませ、良い音で
本番を迎えてみるのはいかがでしょうか。
松脂を変える時
松脂でも音色はかなり変わりますが、新しい松脂を上に重ねると
混ざってその違いがよく分からないこともありますので、毛替えをして、真新しい毛になったときは良いタイミングと思います。
毛の種類
弓の毛は弦楽器を演奏する上で、とても重要な役割をしており定期的な毛替えが必要です。
そして、その毛の種類によっても音色や表現に変化があります。
そんな違いなんてきっと自分には分からないとお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、
しっかりとご説明いたしますので、ぜひ次回の毛替えでお試し下さい!

上から
モンゴル産スタンダード
デラックス
カナダ産
外モンゴル産
モンゴル産黒毛
スタンダード
楽弓馬毛として定番の、モンゴル産スタンダード馬毛。中でも漂白の少ない上質馬毛を使用しております。
早いパッセージも充分にとらえ、さまざまな演奏シーンに対応します。
耐久性 | レスポンス | 表現力 |
---|---|---|
☆☆☆★★ | ☆☆☆★★ | ☆☆☆★★ |
モンゴル産(デラックス)
通常のモンゴル産よりも長いものを選別することにより、毛の元から先までが通常よりしっかりしています。
引っかかりと強さとバランスの良さは、高級ヘアーの代表格といえます。
耐久性 | レスポンス | 表現力 |
---|---|---|
☆☆☆☆★ | ☆☆☆☆★ | ☆☆☆☆★ |
シベリア産
驚くほどまろやか、なめらかな弾き心地でありながら、明瞭なレスポンスと操作性の良さをあわせもちます。
見た目にはキメ細かな直毛ですがコシが強く、優美な音色が印象的な馬毛です。
耐久性 | レスポンス | 表現力 |
---|---|---|
☆☆☆☆★ | ☆☆☆☆★ | ☆☆☆☆★ |
カナダ産(デラックス)
カナダ産の毛を触ってみてまず始めに驚くのがそのサラサラ感。モンゴル産と比べるとまるでトリートメント後の様です。
とても指通りが滑らかでありしなやかでもあり、非常に繊細な印象です。繊細な音色ですが引っ掛かりや音の反応も良いです。
音楽的な表現がしやすくなりますので、好みの方はとても多いと思います。
耐久性 | レスポンス | 表現力 |
---|---|---|
☆☆☆☆★ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆★ |
外モンゴル産(スペシャル)
デラックスよりもさらに長く、超厳選された限定モンゴル産馬毛です。
通常のモンゴル産よりも毛の選別と洗浄により高いグレードを追求しています。そのため毛の色がとても白く、非常に美しい見た目です。毛の引っ掛かりが適度でピアニッシモでも音の芯をとらえ易く、
音量感もあり表情を変化させても音のつながりがクリアで表現力が豊かです。空間に広がっていく柔らかい音色も印象的です。
耐久性 | レスポンス | 表現力 |
---|---|---|
☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆★ | ☆☆☆☆☆ |
イタリア産最高級馬毛
絹のような気品溢れる質感に強度を備えた希少なイタリア産最高級馬毛。
際立つレスポンスの良さで鋭く音をひろい艶のある華やかな音色を生みます。
弓の個性を最大限に活かせ、音量感と操作性とのバランスに優れます。
耐久性 | レスポンス | 表現力 |
---|---|---|
☆☆☆☆★ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ |
毛替え料金(税込)
グレード | バイオリン | 分数(3/4まで) | ビオラ | チェロ | コントラバス |
---|---|---|---|---|---|
スタンダード (モンゴル産) | ¥6,300~ | ¥5,400~ | ¥6,600~ | ¥7,800~ | ¥9,600~ |
デラックス (モンゴル産) | ¥9,200~ | ¥6,900~ | ¥9,900~ | ¥11,000~ | ¥13,200~ |
シベリア産 | ¥9,600~ | ¥7,100~ | ¥10,100~ | ¥11,300~ | ¥13,600~ |
カナダ産 | ¥9,900~ | ¥7,300~ | ¥10,300~ | ¥12,800~ | ¥14,400~ |
スペシャル (厳選外モンゴル産) | ¥12,200~ | ¥8,900~ | ¥12,800~ | ¥13,300~ | ¥13,300~ |
イタリア産最高級馬毛 | ¥16,500~ | ¥12,200~ | ¥17,100~ | ¥17,100~ | ¥21,800~ |
・基本料金はあくまで目安のため、お客様の楽器の状態によりお見積り額に変動がございます。
・記載の料金はすべて「修理技術料金」です。新たにパーツが必要となる場合は、パーツ代が別途加算されます。
・正規見積もり後のキャンセルにつきましては、キャンセル料とし送料分の金額を請求させていただきます。
ご相談
松本店ではバイオリンインストラクターが皆さまの楽器を選定、メンテナンスのお手伝いをさせていただきます!
わからない事がございましたらお気軽にインストラクターまでご相談ください。
お待ちしております!

バイオリンレッスンも行っております。詳しくは上記バナーをチェック!
お問い合わせ
店名 | 松本パルコ店 |
---|---|
電話番号 | 0263-38-2260 |
担当 | 池上(いけがみ) |
※記事中に販売価格、在庫状況が掲載されている場合、その情報は記事更新時点のものとなります。店頭での価格表記・税表記・在庫状況と異なる場合がございますので、ご注意下さい。