![*世界的ブランド!カラーチェマンドリンを特集! 県内でも数少ないマンドリン展示店舗である島村楽器イオンモール幕張新都心店では、ありがたいことに部活動の学生さんやサークル所属の社会人の方など、マンドリン愛好家の多くの方にご来店いただいています。 その中で「カラーチェマンドリン」は現行のメーカーで最も歴 […]](https://www.shimamura.co.jp/shop/makuhari/wp-content/uploads/sites/158/2020/12/20210105-8e9a309eb0d6946b36fd382807c83460.png)
世界的ブランド!カラーチェマンドリンを特集!
県内でも数少ないマンドリン展示店舗である島村楽器イオンモール幕張新都心店では、ありがたいことに部活動の学生さんやサークル所属の社会人の方など、マンドリン愛好家の多くの方にご来店いただいています。
その中で「カラーチェマンドリン」は現行のメーカーで最も歴史があり、世界的にもマンドリンといえば「カラーチェ」という共通認識のあるスタンダードなブランドになります。板厚で丈夫なのが特徴で、長い時間をかけて音を育てていけるマンドリンです。ラインナップやバリエーションも多く、年に2回カラーチェマンドリンフェアを開催している中で、お客様により機種ごとの違いを分かりやすく感じていただけるように今回このページを作成しました。
現地イタリアの工房にも足を運ぶ、国内輸入代理店「S.I.E」のカラーチェご担当者様のお話を元に、幕張店 小林がよりかみ砕いた内容で書いています。
ですので、これを見て頂ければカラーチェは知ってるけどあまり詳しくはわからない…というマンドリン愛好家の方でも、一体どの機種が一番自分に合うのかがイメージできます!
マンドリンにご興味のある皆様、よろしければぜひ最後までご覧くださいませ。
まずは、カラーチェの歴史から!
【設立】
1825年、ニコラ・カラーチェ(1794~1869)が創立。息子のアントニオ・カラーチェ(1828~1876)が父の後を継ぎ工房をナポリに移し、ギター・リュート・マンドリン等の製作に力を注ぎます。
アントニオの死後、ニコラ(1859~1924)とラファエレ(1863~1934)の二人の息子が工房を継ぎ、Fratelli Calace(カラーチェ兄弟)社を設立。
【改良】
時あたかも、パスカル・ヴィナッチャによってマンドリンは大きく改良され、イタリアで大流行し、ニコラとラファエレもFratelli Calaceとしてマンドリンを製作しました。彼ら兄弟は製作家であると共に非常に優れたマンドリン演奏家、作曲家でもありました。
【巨匠ラファエレ】
ニコラがアメリカに移住することになり、1901年ラファエレが工房を継ぐことになりました。ラファエレがマンドリン史上の巨匠として最も有名な、いわゆる“カラーチェ一世”です。ラファエレは楽器製作と共に演奏・作曲・出版と多方面で驚異的な業績をあげました。製作面ではクラシコシリーズを考案しカタログ化する事で、“カラーチェ”ブランドを世界的なものとし、現在の基盤を確立させました。ラファエレは1924年〜1925年に来日。東京・京都・名古屋での公演のほか、皇族方の前で御前演奏する機会を得て、彼の曲や楽器を献呈し勲章を受けています。
【ジュゼッペ】
ラファエレの次男ジュゼッペ(1899~1968)が工房を継ぎ、マンドリン属のほか、ギターやバイオリン属の楽器も多く製作。第二次大戦下、大変困難な時代を過ごしましたが、戦後復興し再び優れた楽器の製作を開始しました。
【現在】
現在はジュゼッペの息子ラファエレJr.(1948~ 祖父と同じ名前)が工房を継ぎました。娘アンナマリアも工房に加わり、先祖代々の伝統を守りつつ製作されています。“カラーチェ”は、イタリアのマンドリニスト ウーゴ・オルランディ氏をはじめ、プロから入門者のプレイヤーまで世界中で愛用されています。
カラーチェは大きく3つに分けられる!ナンバーシリーズとクラシコシリーズ、そして…
ナンバーシリーズとは
昔ながらのクラシックなスタイルで作り続けられているナンバーシリーズ。
価格帯としては最もエントリーなモデルとなる20万円台のNo.24,No.26、対となる中位モデルNo.13,No.15からナンバーシリーズ最上位で60万円台のNo.16 bisまでライナップされています。
2018年頃に新しく作られたNo.26M以外はすべてバック材はパリサンダー(ローズウッド)となっています。装飾が施されたモデルが多く、見た目も華やかです。
クラシコシリーズとは
当代のお祖父さんにあたるラファエレ・カラーチェが新しく作ったシリーズ。
大きなホールなどでのコンサート演奏が増え、それに耐えうる音量やサウンドを目指し作られたシリーズ。
現代のカラーチェのスタンダードとなるモデルです。
音が真っすぐ飛んでいくような印象で、サウンド面に特化し、装飾などは少なくシンプルなモデルが多いのが特徴です。
Ripa,アンナマリア
工房を継いだラファエレJr.の娘であるアンナマリア氏がデザインを手掛ける通常シリーズとは異なる2モデル。
サウンドホールの位置や大きさ、ピックガードのデザインなど、カラーチェマンドリンの中でも抜きんでた個性が特徴です。
女性らしい美しいデザインとなっており、Ripaはマンドリン演奏家の間宮匠氏が愛用しています。
間宮氏曰く、弾きこむほど他の機種よりも音の成長をより実感できるマンドリン、とのことです。
バック材の材質による違い
木材の種類による音色の違いをご紹介いたします。
パリサンダー(ローズウッド)
パキっとしたはっきりしたサウンドで、カラーチェのカラッとしたサウンドをより引き立てます。
メイプル
丸いサウンドの印象で深みとまろやかさがあります。最上位モデルでよく使用されます。
ハイポジションのサウンドも芯のある繊細なサウンド(シルバーサウンド)で非常に美しく響きます。
トップ材の材質による違い
通常、マンドリンのトップ材は松(スプルース)を使用します。
ですが、カラーチェではクラシックギターのようにトップ材に杉(シダー)を使用したモデルも見られます。
<松>
明るいサウンドで通常モデルの多くに使用される。
使い込むほどに音が育っていき、経年変化を楽しめます。
<杉>
甘い柔らかいサウンドで最初から鳴りの良い印象です。
カラーチェらしいハッキリしたサウンドを良い意味でまろやかにしてくれます。
塗装による違い
意外と音に大きく影響するのが塗装による違い!丈夫さにも影響があり、カラーチェでは大きく分けて3種類あります。
ラッカー塗装
クラシックギターやお高めなエレキギターでも定番の塗装方法です。80~150ミクロンの塗装の薄さ(コピー用紙がおよそ0.1mm=100ミクロン)で、薄ければ薄いほど楽器の鳴りが活かされより響くとされている中で、比較的薄めな塗装の部類になります。
参考にエレキギターなどで採用されるポリウレタン塗装はラッカー塗装の約2倍の塗膜が形成されます。
また、大量生産の安価なギターに採用されるポリエステル塗装はさらに分厚い塗膜になります。
オールセラック塗装
高価なクラシックギターなどで採用される塗装方法で、天然の成分を200回以上、3ヵ月ほどかけて塗り重ねる非常に手の込んだ塗装になります。
なぜここまで手の込んだ塗装をするかというと、その薄さに秘密があります!セラックはなんとラッカーの1/5ほどの20~30ミクロンの塗膜の薄さになり、木材の鳴りを最大限生かせます!
その分弱く傷つきやすい特性がありますので、管理には注意が必要ですが、塗り直ししやすい塗装なので、ムラや変色が出た際はある程度リペアが可能です。「オールセラック」はトップ、バック材すべてにセラック塗装を施したモデルです。
トップセラック塗装
最もサウンドに影響の出るトップ材のみ鳴りを最大限生かすセラック塗装を施し、身体に触れるバック材はセラックよりも丈夫なラッカー塗装を施したモデルです。
すべてラッカー塗装のモデルよりも木本来の鳴りを活かせ、オールセラックのモデルよりも比較的扱いがしやすい塗装方法となっています。クラシコシリーズでは、各機種「ラッカー」「オールセラック」「トップセラック」から選ぶことが出来ます。
ヘッドの形の違い
ここはそこまでサウンド面への影響は少ないですが、種類により弦の張りの強さが若干変わる為、多少の音色の変化は見られる場合があります。どちらかというと見た目の面での違いとなります。
ナポリ型
現存する世界三大マンドリンメーカーはカラーチェのみですが、そのうちのひとつ、現在では製作されていない「ヴィナッチャ」により作られたヘッドといわれています。
エレキギターやアコースティックギターに近い作りで、最も一般的でクラシカルなスタイルになります。先端に渦巻の彫刻がなされたものは「渦巻きヘッド」と呼ばれ、上位モデルに多く採用されます。カラーチェもナンバーシリーズはすべてこちらが採用されています。
ローマ型
こちらは三大メーカーのひとつ、現存はしていない「エンベルガー」のマンドリンで多く採用されていたヘッドです。
ナポリ型よりも後に出たタイプで、クラシックギターのヘッドと近い作りになっています。
ヘッドに角度がつくため、弦の張力が少し強くなり、感じ取れるか微妙な差ではありますがよりハリのある音になるとされています。こちらも上位モデルには渦巻きヘッドが採用されることが多いです。カラーチェではRipaやクラシコの一部モデルなど比較的後から生まれたモデルに採用されています。
〇〇枚リブってなに??
マンドリンのバック材のスペックの欄に「パリサンダー(25枚リブ)」や「メイプル(31枚リブ)」など、機種によって〇〇枚リブというのが異なります。
よくよく見てみると、比較的安価なモデルは枚数が少なく、上位モデルは枚数が多くなっていることがわかります。(例:最もリーズナブルなNo.24は25枚リブ、最上位クラシコAは33枚リブ)
これはマンドリンの裏面、丸みのあるバック材の作りの違いです。バック材には何重にも縦に線が入っていますが、これは球状にするために縦長にカットした木材を何枚も並べて張り合わせており、その接着面が線になっています。
このリブが多いことでより「球体」に近づき面が滑らかになることで、音がより反響するようになりサウンドが向上するといわれています。また、リブが増えるほど手の込んだ作業が必要となる為、サウンド面と同時に価格も上がっていきます。
同じ木材の種類を使っているのに値段が違うのはなぜ??
同じ松坂牛でも「特A5ランク」などがあるように、同じ木材でもランク分けがされています。
ランクが高い木材ほど音が良く響き、楽器としての質が高まります。
基本的に上位に位置づけされるモデルに優先的にランクが高い木材を使っていくため、例えば同じ「松」や「メイプル」を使っていても価格が変わります。これはマンドリンのみならずギターなどでも共通しています。
そのほか、No.24とNo.26のように実は全く同じ材で、装飾の違いによりお値段が変わっているという場合も中にはございます。
◇お待たせしました!ここからはカラーチェマンドリン全機種を解説!◇
ナンバーシリーズとクラシコシリーズ、そしてアンナマリア氏の手掛けるモデルをそれぞれ噛み砕いた内容で解説していきます!
ここまで書いた内容を踏まえて見ると新たな発見があるかもしれませんので、ここまでの内容を読んだ上でご覧いただくと一層お楽しみいただけます!
ナンバーシリーズ解説
エントリーモデルNo.24とNo.26 そしてNo.26M
カラーチェエントリーモデルにあたるこの3機種は、「手軽にカラーチェマンドリンを使いたい!」という方に最適です。
No.24とNo.26は「装飾による違い」のみで価格が変わってきますので、「シンプルなデザインが好き」「価格を出来るだけ抑えたい」という方はNo.24を、「装飾のあるデザインが好き」という方はNo.26をお選びください。
また、2018年頃に新しく誕生したNo.26Mは「上位モデルクラシコBと同様のバック材にアップグレードしたモデル」となっています。全てにパリサンダーを採用しているナンバーシリーズの中で唯一の「メイプルを採用したモデル」となっており、リブも31枚とクラシコシリーズを彷彿とさせる作りでコストパフォーマンスの優れたモデルとなっています。
No.24
型名 | 販売価格(税込) |
---|---|
No.24 | ¥275,000 |
No.26
型名 | 販売価格(税込) |
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No.26 | ¥308,000 |
No.26M ☆在庫あり
型名 | 販売価格(税込) |
---|---|
No.26M | ¥363,000 |
ミドルクラス、価格は近いがサウンドは異なるNo.13とNo.15
対となるミドルクラスのナンバーモデル、No.13は女性らしい繊細なサウンドNo.15は太くどっしりとした男性的なサウンドとなっており、材や形状はほぼ全く同じですが、ホールの形や装飾、ボディ内のブレーシングなどが異なりサウンドに違いが生まれています。
No.13
型名 | 販売価格(税込) |
---|---|
No.13 | ¥462,000 |
No.15
型名 | 販売価格(税込) |
---|---|
No.15 | ¥506,000 |
ナンバーシリーズ最上位、No.16 bis
昔ながらのクラシックなスタイルであるナンバーシリーズの最上位モデル!
クラシカルなサウンドや外観がお好きな方にオススメのモデルです。
カーネーションの装飾があしらわれており、ボディは掘り込みありの33枚リブで鮮やかな音色を奏でます。
価格は変わらず、トップセラック塗装、オールセラック塗装もお選びいただけます。
全モデルの中でも装飾が一段と手が込んでおり、ファンの多いモデルです。
ちなみに型名のbis=ラテン語で改良型や二型を表し、前モデルのNo.16から改良が加えられているという意味になります。
No.16 bis
型名 | 販売価格(税込) |
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No.16 bis | ¥660,000 |
No.16 bis/Topセラック | ¥660,000 |
No.16 bis/allセラック | ¥660,000 |
クラシコシリーズ解説
クラシコB,クラシコC
現代的な設計で、大きなホールでも演奏がしやすいよう音が遠くへ飛ぶ印象のクラシコシリーズ!
クラシコBはこの最上位シリーズの中で装飾や掘り込みを無くしたことでお手頃な価格設定となっています。
クラシコBはホワイトメイプル(31枚リブ)、クラシコCはパリサンダー(33枚リブ掘り込みあり)と、材の違いで対となる機種となっています。ヘッドはナンバーシリーズと同様ナポリ型となっています。
ホール等での演奏が多い方にオススメです!
クラシコB
型名 | 販売価格(税込) |
---|---|
クラシコB | ¥572,000 |
クラシコC
型名 | 販売価格(税込) |
---|---|
クラシコC | ¥616,000 |
クラシコD
最上位クラシコAに次ぐモデルとなっています。
ヘッドはローマ型、ボディはホワイトメイプル33枚掘り込みあり、ペグはゴトー製からシャーラー(またはルブナー)製へと、B・Cよりも全体的にグレードアップされており、風格のあるクラシコサウンドが味わえます。
深みのある華やかなサウンドが人気です。
クラシコD
型名 | 販売価格(税込) |
---|---|
クラシコD | ¥770,000 |
クラシコAシリーズ
渦巻きヘッドのカラーチェマンドリン最高峰モデル。
クラシコA、クラシコAオルランディ、クラシコAスペシャルの3モデルがあり、イタリアのマンドリン奏者ウーゴ・オルランディの名を冠した「クラシコAオルランディ」はローマ型ヘッド仕様、「クラシコAスペシャル」は上品な装飾を施した最上位モデルとなっており、200年近くに及び蓄積された伝統技術を継承した、すべてのマンドリン奏者が憧れを抱く究極のモデルとなっています。
クラシコA
型名 | 販売価格(税込) |
---|---|
クラシコA | ¥1,155,000 |
クラシコAオルランディ
型名 | 販売価格(税込) |
---|---|
クラシコA Orlandi | ¥1,320,000 |
クラシコAスペシャル
型名 | 販売価格(税込) |
---|---|
クラシコA SP | ¥1,650,000 |
アンナマリアシリーズ解説
ラファエレJr.の娘であるアンナマリア氏による2作品。
Ripa
カラーチェマンドリンの中でも非常に個性的なデザインで、ホールの大きさや位置、ピックガードのデザイン等に大きな特徴があります。
洗練されたフォルムから奏でられる音は明るく豊かな鳴りとなっています。
Ripaは国際マンドリンコンクールで1位を獲得するなど、国内有数のマンドリン奏者である間宮匠氏が愛用しており、その鳴りの豊かさと弾きこむほどに成長していく音色を高く評価しています。
洗練された外観や豊かな明るい鳴りを求める方にオススメです!
型名 | 販売価格(税込) |
---|---|
Ripa | ¥693,000 |
Ripa Topセラック | ¥770,000 |
アンナマリア
アンナマリア氏の名を冠したモデルで、Ripaのデザインを元に最上位モデルクラシコAスペシャルの仕様をふんだんに盛り込んだ、もうひとつの最上位モデルとなっています。
明るく華やかなサウンドで、こちらもクラシコAスペシャルと同様究極の1本と言えるでしょう。
デザイン性にも富んだ最高の1本です。
型名 | 販売価格(税込) |
---|---|
アンナマリア | ¥1,650,000 |
上記モデルを元に、セミオーダーメイドも可能!
材やデザインなどをご相談いただき、数か月~半年ほどで特注オーダー品をお作りすることも可能です。
ご希望の方は島村楽器イオンモール幕張新都心店 マンドリン担当:小林までご相談くださいませ。
いかがでしたでしょうか?
これでカラーチェの違いや魅力が少しでも伝われば幸いです!
200年の歴史を持つカラーチェサウンドをぜひ手にしていただければと思います。
他にご不明点やご相談などございましたら、お気軽に担当までお申し付けください。
マンドリンをお探しならイオンモール幕張新都心店へ!
イオンモール幕張新都心店は、千葉県内の島村楽器で唯一マンドリンを展示・取り扱いしており、常時10本前後のマンドリン・マンドラを展示しております。また、交換用の弦やピック、ケースなどのアクセサリも豊富に取り揃えております。
千葉県・関東近郊でマンドリンをお探しの際はイオンモール幕張新都心店にお越しくださいませ!
お問い合わせ
どんな些細な事でもお気軽に店舗スタッフまでお問い合わせ下さい!
お電話でも受け付けております。
店舗名 | 島村楽器 イオンモール幕張新都心店 |
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商品担当 | 藤橋、勝部 |
電話番号 | 043-350-4800 |
住所 | 〒261-8535 千葉県千葉市美浜区豊砂1-1 イオンモール幕張新都心 グランドモール1F |
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