
マイクビギナー向け!初めてのマイク選びに欠かせない基礎知識&重要ポイントをアドバイスします!!
マイクは大きく分けて、2種類あります!
・ダイナミック型(ここではムービングコイル型というダイナミックマイクを指す)
・コンデンサー型
があります。それぞれ空気の振動を電気信号に変換する仕組みが異なっていますが使用する上での一番の違いは、
・「コンデンサーマイクは電源が必要」
ということですね。
コンデンサーマイクとダイナミックマイクのおおまかな特徴としては
・ダイナミックマイク:電源不必要、丈夫で比較的湿度に強い、感度が低い、⇒比較的安価
・コンデンサーマイク:電源必要、振動や湿気に特に弱い、感度が高い、⇒比較的高価
といったところでしょうか。一般的には
コンデンサーのほうが「レンジの広い繊細な音を拾うことができて値段も割高」
という傾向はあると思います。
モチロンそれぞれ機種によって微妙に特性は異なりますので・・・10万円のダイナミックマイク、4千円のコンデンサーマイク等、混在しています・・・あくまでめやすと考えてください。
値段は数千円~百万以上とまさしく「ピンキリ」ですが、大部分のアマチュアにとって現実的な予算で考えると、1万~数万といったところでは無いかと思います。いずれにしても「何に使うか?」で選択肢は変わってくるわけですが・・・
※マイクには他にもリボン型、クリスタル型(ピエゾなど)、カーボン型、などの方式があります。
ダイナミックマイクとコンデンサーマイクの違い
ダイナミックマイクの仕組み
ライブやレコーディングにおいて、ヴォーカルやギターアンプ、ドラムの音をPAから出したり、録音するためには「マイク(マイクロフォン)」が必要ですね。マイクの他にも、ミキサーやオーディオ・インターフェース、スピーカー、レコーダー・・等々さまざまな機材を使うことになりますが、ヴォーカルや生楽器の音を収集するための入り口にあたるのが、このマイクです。

SHURE SM58
音は空気の振動ですが、この振動を電気の信号に変換するのが「マイク」の役目。ダイナミックマイクと呼ばれるタイプのマイクには、振動板(ダイアフラム)とコイルが搭載されており、空気の振動(音)で振動板が振動し、その結果電気信号が生じるという仕組みになっています。

それとは逆に、今度は電気信号を音に変えてくれるのが「(ダイナミック)スピーカー」です。

マイクの信号はあまりに小さいので実際は下図のようにアンプで信号を増幅させます。

コンデンサーマイクの仕組み
コンデンサーマイクは、コンデンサー(電気を貯めることのできる素子)の原理を利用したものです。
空気振動で変化する電極間の静電容量変化を電気信号に変える・・・少々難しいですが・・要は「音の振動を電圧の変化に変換」するわけです。電極に電気を貯めなくてはいけないので電源が必要になるわけですね。下図はDCバイアスコンデンサー方式(※)と呼ばれるもの。

ファンタム電源
コンデンサーマイクに必要なファンタム電源ですが「電源」といってもマイクに電源ケーブルが付いているわけではなく「ファンタム電源」と呼ばれる仕組みで電源をマイクに送ります。「ファンタム電源」というのはミキサーやオーディオ・インターフェースに備わっているもので、マイクにつなぐキャノン(XLR)・ケーブルを経由してマイクに電源を供給する仕組みです。(中にはステレオミニプラグで電源を送るタイプもあります)標準ケーブルだとファンタム電源は送ることができません。
キャノン(XLR)・ケーブル↓

電圧は12V、18V、24V、48Vなどがありますが、48Vが一般的です。

写真はSteinbergのオーディオ・インターフェースUR824。「+48V」と書かれているのがON、OFFスイッチです。なおファンタム(ファントム)は幽霊「(電気回路的に)見えない電源」という意味です。ダイレクトボックス(DI)にも供給します。
マイクを扱う際の注意事項
理由はともかくとにかく、まずこれだけは覚えておきましょう!まずマイク全般。
・ケーブルを抜き差しする際はミキサーなどのマイク・チャンネルはオフかボリュームゼロ
・マイクは「吹いたり」「叩いたり」も厳禁!必ず「声でチェックする」・・チェック、ワンツー、ハーハーヘイヘイ・・・
・マイクのグリル部分を手で覆わない⇒ハウリング(スピーカーがキーンというあれ)が起きたり音抜けが悪くなる
・ダイナミックマイクにはファンタム電源を送らない(OKと書いてあるサイトもありますが、ダメ!ゼッタイ)
・湿気は避ける
次にファンタム電源を使用するコンデンサーマイクを使うときは、
・コンデンサーマイクのケーブルを抜き差しする際は必ず「ファンタム電源をOFF」にしてから!その際ミキサーのマイク入力のゲイン、ボリュームはゼロ
・ファンタム電源をOFFにしてもすぐにはマイクからケーブルを抜かない(電圧がコンデンサーに残っているので)20秒以上待てば確実
・ファンタム電源をONにするときはミキサーのマイク入力のゲイン、ボリュームはゼロにする
コレを守らないと
・機材が壊れた!(マイク、ミキサー、スピーカー)
・感電した!
などの事故が起きる可能性があります。気をつけましょう。
・ミキサーやアンプを使いスピーカーから音出ししている際は、スピーカーの電源は最初に切って、最後に入れる
・とにかく何かしら抜き差し時は「ボリューム下げる」が鉄則です。
以上を守りましょう・・・・なんだか「スタジオご使用上のお願い」みたいになってまいりましたが、でもこれホント大事なことなのですよ~
次回は、マイクの指向性と用途別マイクの選び方についてお話しします。
お楽しみに!!
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店舗名 | 島村楽器 イオンモール倉敷店 |
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担当 | デジタルアドバイザー:白神(しらが) |
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