![超・シンセ祭り、終了――。 2022年夏・島村楽器三宮オーパ店シンセフェア「Kobe Synth/Keyboard Museum」が終了しました。このご時世もありハプニングも多いイベントでしたが、その中でも来て、見て、(音を) 聴いて、(フクシマに) 訊いてくださった方、本当にありがとうございました […]](https://www.shimamura.co.jp/shop/koube/wp-content/uploads/sites/62/2022/08/20220824-27e473a499d2f0b5bba4274c5ee3b3b8.jpg)
超・シンセ祭り、終了――。
2022年夏・島村楽器三宮オーパ店シンセフェア「Kobe Synth/Keyboard Museum」が終了しました。このご時世もありハプニングも多いイベントでしたが、その中でも来て、見て、(音を) 聴いて、(フクシマに) 訊いてくださった方、本当にありがとうございました。
フェアの思い出として、おそらく世界中のシンセファンがやりたかった実験「Van Halen - Jumpのブラスの再現」「他社シンセとの比較」を日本初の展示をかなえたOberheim OB-X8で敢行しました! どうぞお聴きください。
動画
所感
こうして聴いてみると、やはり主要パーツフルアナログの本家正統後継者OB-X8は波形のぶつかり合いによるアタックの揺れ、あるいはアタックそのものにあるブリブリ感が段違いです。とはいえ、PVやCDで聴ける音源とはいくらか雰囲気が違います。これはおそらくEQやコンプレッサー、あるいはハーモニックエンハンサー等の使用によるものだと思います。(もちろん僕のレシピがイマイチという可能性もゼロではないわけですが…)
MONTAGEはアナログ感こそ薄いものの、特にPV/CD音源と比較したときの全体的な雰囲気づくりとしては頑張っている印象を感じました。自分の愛機でもあるからひいき目で見ているフシはあります。
NAUTILUSやFAのGM2互換音色にもそれぞれ想像以上に個性がありました。動画には収めていませんが、JUNO-DSやKROSS2もなかなか面白かったですよ。KROSS2に至っては隣のプリセットが「Final SynBrass」でした。しかも結構ちゃんと「Europe - Final Countdown」に似ていた。
MONTAGE - After 1984 NAUTILUS - (GM2) Jump Brass FA - (GM2) Jump Brass Nord Wave 2 - Wave Halen JUNO-DS - (GM2) Jump Brass KROSS2 - Jump SynBrass
「似ているかどうか」だけでいえば、同じメーカーでもGM2互換音色よりその機種固有の配列の中にある音色の方がリアルですね。これは単に「互換目的で入れているだけだから」という後ろ向きな理由だけでなく、GM2ではマルチティンバーを意識しているためにひとつひとつの音がガチ過ぎても困る、という事情もあるのかもしれません。
※ GM2 = General MIDI Level 2の略。メーカーの垣根を越えた、「この辺の機能や音色はお互い揃えておくことにしましょう」という規格。
※ マルチティンバー = 複数の音色を同時に鳴らすこと。特にGM2ではドラムを含む16パートに対応することが求められている。別途EQ等で丁寧に加工しなくても「なんとなく」「それっぽい音」が出てくれることを優先しているのではないか、というのがフクシマの考察です。
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シンセサイザーOB-X8
OB-X8(オービー・エックスエイト)は、伝説の OB サウンドを現代に蘇らせた8ボイス・ポリフォニック・アナログ・シンセサイザーです。Oberheim(オーバーハイム)の1980年代を象徴する伝説的なシンセサイザーである OB-X、OB-Xa、OB-8 の3つの異なるボイス・アーキテクチャを1つの楽器に統合し、「真の Oberheim サウンド」を奏でます。
OB-X、OB-SX、OB-Xa、OB-8 のファクトリー・サウンドをフルセットで収録。誰もが耳にしたことのある「あのサウンド」をすぐに演奏できます。さらに SEM フィルター・モードをはじめとした追加機能、異なるボイス・アーキテクチャの組み合わせにより、オリジナル OB では不可能だったサウンドを実現します。
2022年、永い年月を経て新たに登場した Oberheim OB-X8 により、シンセサイザーの歴史に新たなページが刻まれる。
(代理店公式ページより)
¥946,900税込
この記事を書いた人
フクシマ a.k.a. motif:ok
三宮オーパ店 デジタル楽器アドバイザー

スマブラDXで90年代デジタルシンセの洗礼を受け、東方Projectやbeatmania IIDXの影響でDTMの世界に飛び込む。専門学校では音響効果を専攻。入学以前からぼちぼち始めていた作曲業と併せ、野良サウンドデザイナーとしてぬるっと開業。お店では現役作家だからこそ知る「ぶっちゃけどうなん?」をユーモラスにわかりやすく伝えられるよう、日々骨を砕いています。Soundmondoでは愛機MONTAGE7 WHで作成した音色を公開中。MIDI検定1級ライセンシー。
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