管楽器は、柔らかいクロスで汗や指紋を拭き取ることで、きれいな状態を保ちやすくなります。
ただし、乾拭きでは落ちにくい汚れや変色が見られる場合は、楽器の仕上げに合った方法でお手入れすることが大切です。
仕上げに合わない用品を使用すると、表面を傷めたり、光沢や質感が変わったりする可能性があります。
今回は、サックスの仕上げや素材ごとに、お手入れ方法と用品を紹介します。
仕上げは見た目だけで判断せず、取扱説明書やメーカーの仕様も確認しましょう。
ラッカー仕上げ
特徴
- 代表的な仕上げの一つ
- 表面を透明なラッカーで保護している
日常のお手入れ
- 演奏後は、柔らかいクロスで汗や指紋を拭き取る
- 汚れが気になる場合は、ラッカー仕上げに使用できるポリッシュを使う
おすすめのお手入れ用品

ラッカーポリッシュ・・・ラッカー仕上げの楽器に使用できるポリッシュ

ラッカークロス・・・ラッカー仕上げの楽器に使用できるクロス
⚠️注意⚠️
シルバーポリッシュは、ラッカー仕上げの楽器には使用しない!!
シルバーポリッシュには、銀の黒ずみを落とすための研磨成分が含まれている場合があります。ラッカー仕上げの楽器に使用すると、
次のような不具合が生じる可能性があります。
- ラッカー被膜を痛める
- 光沢が失われる
- 塗装が剥がれやすくなる
ポリッシュは、必ず対象素材・仕上げに使用できることを確認してから使いましょう。
銀仕上げ(銀製・銀メッキなど)
特徴
- 銀や銀メッキは、空気中の硫黄成分などにより黒ずむことがある
- 黒ずみは一般に「サビ」ではなく、硫化による変色
日常のお手入れ
- 演奏後は、柔らかいクロスで汗や指紋を拭き取る
- 黒ずみが気になる場合は、対象素材に使用できるポリッシュを選ぶ
おすすめのお手入れ用品

シルバーポリッシュ・・・銀製または銀メッキ仕上げに使用できるポリッシュ

シルバークロス・・・銀製または銀メッキ仕上げの楽器に使用できるクロス

buzz/シルバークリーナー・・・溶液がしみ込んだ綿(脱脂綿)タイプのクリーナー
必要な分だけ取り分けて使用できるため、細かな部分のお手入れに使いやすい製品です
⚠️注意⚠️
銀メッキの楽器は、磨きすぎるとメッキが薄くなる可能性があります。ポリッシュは少量で使用し、毎回ではなく、黒ずみが気になる場合に、メーカーや製品が推奨する方法・頻度で使用しましょう。
アンラッカー仕上げ
特徴
- ラッカーで保護していない真鍮系の仕上げが一般的
- 使用状況や保管環境によって、時間の経過とともに風合いが変化する
日常のお手入れ
- 演奏後は、柔らかいクロスで汗や指紋を拭き取る
- 強い研磨剤や、仕上げに合わないポリッシュの使用は避ける
ポリッシュは使用する??
アンラッカー仕上げは、メーカーやモデル、表面の状態によって適したお手入れ方法が異なります。
メタルポリッシュを使用できる製品もありますが、使用する場合は、取扱説明書やメーカーの案内を確認し、対象の楽器に使用できる製品を選びましょう。
新品時の状態を維持するというよりも、時間の経過による風合いの変化を前提とした仕上げです。

メタルポリッシュ・・・ニッケルメッキや洋白材等の部分に使用できる研磨力の強いポリッシュ
サテン仕上げ
特徴
- 表面の光沢を抑えた、艶消しの質感
- 落ち着いた印象の見た目
⚠️注意⚠️
サテン仕上げの楽器にポリッシュなどの研磨剤を使用すると、表面の質感や光沢が変わる可能性があります。
基本のお手入れは、柔らかいクロスでの乾拭きがおすすめです。
楽器をお手入れするときの注意点
楽器をお手入れする際は、仕上げや素材に合った用品を選ぶことが大切です。
また、キイやタンポの周辺は、クロスを引っ掛けたり、強くこすったりすると、部品を傷めるおそれがあります。
特にサックスは、サイドキイの周辺に部品が密集しているため、クロスがタンポに触れやすくなっています。
キイなどの曲線的な部分は、クロスを小さく折って指先で扱いやすい大きさにし、無理な方向へ動かさないようにして、軽い力で拭きましょう。
タンポにはクロスを強く当てたり、こすったりしないよう注意して行いましょう!
まとめ
いかがでしたか?仕上げに合ったお手入れをすることで、
- 楽器をきれいな状態に保ちやすくなる
- 不必要な劣化を防げる
- 長く安心して演奏を楽しめる
というメリットがあります!
まずは、楽器の種類だけでなく、仕上げや素材を確認し、取扱説明書やメーカーの案内に従って、適切なお手入れ用品を選んでくださいね!
コクーンシティさいたま新都心店 管楽器アドバイザー 田中 美織(たなか みおり)

クラシックサックスを専門に学んできた経験を活かし、プレイヤー目線でのご案内を心がけています。
どんな些細なことでもお気軽にご相談ください!
皆さまのご来店を心よりお待ちしております。