【失敗しない電子ピアノの選び方】はじめて電子ピアノを選ぶ方に!おすすめのチェックポイント【島村楽器みなとみらい店】

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2024年03月07日

この記事を書いている人 こんにちは!みなとみらい店でピアノ担当をしている渋谷(しぶや)と申します。島村楽器でのピアノ担当歴は10年以上になります。今まで数多くのお客様に、様々なピアノをご案内、お届けさせて頂きました。その経験から、失敗しない電子ピアノの選び方をお伝えしたいと思っております!いざ買おう […]

店名島村楽器みなとみらい店
TEL045-222-8685
この記事を書いている人

こんにちは!みなとみらい店でピアノ担当をしている渋谷(しぶや)と申します。
島村楽器でのピアノ担当歴は10年以上になります。
今まで数多くのお客様に、様々なピアノをご案内、お届けさせて頂きました。
その経験から、失敗しない電子ピアノの選び方をお伝えしたいと思っております!
いざ買おうとなると、カタログを見たり、ネットのレビューを見たりしても、情報が多すぎて、ポイントをつかむのが難しいですよね。
そんな方にぜひ見ていただきたい内容になっております。

電子ピアノを選ぶ時のポイントは「3つ」あります

次の3点が大切です。

①鍵盤
②スピーカー
③音源

え?たった3つで良いの?と思われるかもしれませんね。

細かく調べれば調べるほどきりがないのが、電子ピアノ選びの難しいところ。

でもこの3つはピアノ演奏において最も大事な「タッチ」と「音」に関係するところです。

ここをおさえておけば大きく失敗することはないと思います!

その1:鍵盤

素材の違い

電子ピアノの鍵盤は、各メーカーが考える「ベストな弾き心地」で弾けるように作られています。

鍵盤にこだわる事は、すなわちタッチにこだわるという事。普段から良いタッチのピアノで練習することは、上達する上で大事な事ですよね。

でも、良いタッチって具体的にはどんなタッチなんでしょう?

よく頂くご質問で、「鍵盤の重さはなるべく重い方が良いのか?」という事がありますが、
「重ければ良し」というわけでは無く、弾いたときに、指にスムーズについてきてくれる鍵盤がよいとされています。

実はアコースティックピアノのタッチというのは、調律師さんによって、ある程度の調整(感覚的に重くしたり軽くしたり)が可能なんです。

ピアニストがコンサートで弾くグランドピアノでは、超絶技巧曲でも鍵盤が反応するように、かなり軽めに調整されていることも多いと聞きます。

ぜひ、当店に展示中のアコースティックピアノの鍵盤も確認してみてくださいね!

鍵盤の素材 ①樹脂(プラスチック)鍵盤

15万円くらいまでのピアノに多い鍵盤です。樹脂鍵盤は耐久性があるというメリットがありますが、中が空洞で指が疲れやすく、爪が当たるとカチカチした音が若干鳴りやすい為、長期的には買い替えを前提としてお選び頂く事をオススメします。

鍵盤の素材 ➁木製鍵盤

20万円前後から木材や、樹脂と木材のハイブリッド鍵盤が搭載され、上位機種に上がるほど、鍵盤の長さや1鍵1鍵の重さがグランドピアノに近い構造(低音は重め、高音は軽やか)になります!グランドピアノでレッスンされている方は木材が使われている鍵盤がおススメです!

その2:スピーカー

スピーカーの数

スピーカーは、ピアノ演奏の強弱表現(ダイナミックレンジ)に直接関わってくる重要な部分です。

電子ピアノでもなるべく良い音で、気持ちよく演奏したいですよね。

電子ピアノはスピーカーから音が出てきますので、スピーカーの数が多い すなわち 音の出口が多いという事につながります。

一般的にはスピーカーの数が多ければ多いほど、アンプの出力(ワット数)も大きくなっていき、音の強弱の幅が広く、高音質、高価格になっていきます。

経験上、小さな音量にして弾く場合 や、ヘッドフォンで弾く場合でも、上位機種の電子ピアノで弾いた方が、より高音質になってくると思います。
※厳密にはメーカーごとのワット数の表記の違いや、使用するヘッドフォンとの相性もありますので、お店で確認してみる事をおすすめします。

ここはオーディオ製品に似ている部分と言えますね。

スピーカーの数 ①2~4スピーカー

10万円までのモデルのほとんどが2スピーカーで、15万円前後のモデルから4スピーカーになります。2スピーカーですと強弱の幅に限界がありますが、4スピーカーですと、弱い音もしっかり出せて、演奏表現力を高める事ができ、オススメです。

スピーカーの数 ➁6~8スピーカー

上部のスピーカーは高音域、真ん中のスピーカーは中低音域、足元のスピーカーは低音域を再生する役割を果たしており、よりアコースティックピアノに近い響きを体感できます。普段ご自宅では大きい音を出せないという方ほど、スピーカーの数が多い機種の方が自分が出したい音の再現性が高く、小さい音でも高音質な為、しっかり強弱をつけて練習することができます。

その3:音源

音源方式の違い

音源各メーカーの個性が現れるといっても過言ではありません。

音源は、各メーカーがプライドを持って開発している部分。

同じピアノでも音が違うのが面白いところですね。

また同じメーカーでも機種によって音が違うので、聴き比べてご自分の好きな音を見つけてみて下さい。

聴き比べの方法としては、普段練習している曲をお店で実際に弾いてみたり、内蔵曲を聴き比べてみたり、店員さんにちょっと演奏してもらったり。

とにかくご自分で体感してみる事をおすすめします。

音源の方式 ①サンプリング音源

各メーカーによって選び抜かれたグランドピアノから、1音1音、丁寧に音を録音して音源が作られています。価格が上がるごとにサンプリング音源の質や数が増え、音質も向上します。上位機種の電子ピアノには、細かく繊細にサンプリングされた音源が搭載されています。

音源の方式 ➁モデリング音源

”鍵盤を弾くとハンマーが弦を叩いて音が鳴る”というアコースティックピアノの仕組みが、最新のデジタル技術で再現されており、「自分の音」をリアルタイムに作り出すことができる音源です。現在はローランドの15万円以上の機種で採用されています。

Q、どのメーカーが良いの?

A、最初にメーカーを絞って選ばないで!

この質問は本当によく聞かれるのですが、最初にメーカーを絞って選ぶ事はおすすめしません。

今の時代はどのメーカーの電子ピアノもそれぞれ進化してきています。

その中で、同価格帯でも様々な個性のピアノが登場しています。

各メーカーの特徴

メーカー
特徴
YAMAHA
ヤマハ
言わずと知れた国内最大手楽器メーカー。
音源にもヤマハ最高峰グランドピアノの音を収録しています。
すっきりとしたクリアな音色が特徴。
レッスンモデルの「クラビノーバ」シリーズのほか、
本物のピアノと同じ鍵盤アクション構造を搭載した「ハイブリッドピアノ」が人気です。
KAWAI
カワイ
海外でも人気の高い、大手国内楽器メーカー。
カワイグランドの重厚感のある低音とキラキラした高音が特徴です。
特に鍵盤にこだわりがあり、白鍵だけでなく黒鍵も木製にしているモデルがあるのは
カワイの大きな魅力。
タッチも重めにつくられています。
Roland
ローランド
電子ピアノでは最も長い歴史を持つ、日本が誇る電子楽器専門メーカー。
電子ピアノがアコースティックピアノのような振る舞いをする為の最新技術・
ノウハウがあります。
伸びやかな音で表現力に定評があります。
立体音響も手掛けている会社なので、小さい音やヘッドホンで聴いた時の
音の立体感、強弱変化はNo.1です。
伴奏やBluetoothなど楽しい機能が充実しています。
筐体がコンパクトなモデルが多いことも特徴です。
CASIO
カシオ
キーボードでは物足りないという方に絶大な人気を誇るCASIO。
コンパクトなデザインやリーズナブルな価格帯が多いのも魅力。
シャープではっきりした音が特徴です。
上位機種「Celviano」シリーズは世界屈指のピアノブランドとコラボレーション
しており、本格派ピアノをお探しの方にも注目度の高いメーカーです。
欧米では楽器メーカーとしてしっかりと地位を築いています。
KORG
コルグ
日本のメーカーです。昔は京王技研を名乗っていた電子楽器メーカーで、
シンセサイザーは世界的にも一目置かれています。
現在はリーズナブルな価格の電子ピアノが充実しています。
趣味で弾く方にも人気のメーカー。
どのモデルもコンパクトですが、明るくて力強い響きです。
モダンでお洒落なデザインが多いのも特徴です。
以前はハイグレードモデルまで作っていました。アップライトピアノやグランドピアノの後付け消音ユニットも有名です。

※上記はあくまで参考程度にご覧ください。

各価格帯の特徴

価格帯特徴
5~10万円クラスキーボードでは物足りないという方におすすめ。
レッスンではバイエル半ばくらいまでのピアノになります。
スピーカーは2つ、鍵盤は樹脂製で軽めです。
強弱変化や表現力といった点では物足りないかも。
10~15万円クラス「レッスンモデル」のエントリーランクがこちら。
ピアノらしい表現力がついてきます。
メーカーによっては木製鍵盤になったり音源の種類が上位機種同等になります。
15~25万円クラス各メーカーが力を入れている、これからレッスンを始める方に一番売れ筋の価格帯。
スピーカーの数が4~6つになり音に立体感が出ます。
鍵盤も木製になり、アコースティックピアノに近いタッチになります。
レッスン用であれば、「長く続くか分からないし……」とお悩みの方でも最低限この価格帯がおすすめ。
25~30万円クラススピーカーの数も6~8つに増え、表現力がかなり増すので本格的な演奏も可能になります。
もう既にある程度弾けるという方、もうワンステップ上を目指す方には必須のラインがこちら。
30~40万円クラス以上各メーカーの上位クラスになり、満足度の高い電子ピアノが並びます。
40~70万円クラス限りなくアコースティックピアノに近くなり、
「電子ピアノとアコースティックピアノのハーフ」のような存在のピアノが出てきます。
「本当はアップライトが欲しいけど、場所や音の問題があるから電子ピアノ」という方におすすめ。
最上位クラス実際のグランドピアノのアクションが搭載されており、
オーディオ部分も最高級グレードの電子ピアノです。

※上記の特徴は目安になります。価格帯によってピアノの特徴も変わってきますので、ご希望に沿ったものをお選びください。

まとめ:電子ピアノ選びは、お店で実際に上記のポイントを確認してみることをオススメします。

まず最初に、上記の「3つのポイント」①鍵盤②スピーカー③音源を基準に、タッチと音をお店で比較してみることで、きっと違いがわかってくると思います。

お店で電子ピアノを選ぶときのちょこっとアドバイス!

試奏の時は「和音を」「色々な音階で」「色々な強さで」弾いてみましょう!

よく2、3音だけパラパラ~と弾いている方を見ますが、それでは鍵盤の違いは分かりません。

特に高音域はどのピアノも軽いので、軽く押してみたところでさほど違いは分かりません。

良いピアノになればなるほど、鍵盤を押す強さや弾く音階で、鍵盤の重さや音の響きに変化が現れます。この変化があるかないかがとっても大事!

どうか「初心者だから……」と恥ずかしがらず、適当な音でも構いませんのでまずはいくつかの鍵盤を同時に押してみましょう。

そして小さい音・大きい音低い音・高い音で試してみましょう。何か曲が弾ける方は、簡単な曲でも構わないので強弱をつけながら曲を弾いて比べて頂くと、一番分かりやすいです。

できれば10本の指全てを使って弾いてくださいね。

ちなみにお店では、弾けない・分からない・恥ずかしい!という方には、スタッフが代わりに音出しをして聴き比べして頂いています。

最初は「音の違いなんてどうせ分からないよ~」と仰る方がほとんどですが、聴いて頂ければ小さい子も楽器経験のない方もきっと分かります!

ご予算やレッスン状況をお伺いしながらご案内しますので、お気軽に呼んでくださいね!

ご自宅で使用する環境をイメージして弾きましょう!

ご自宅で電子ピアノを弾く時って、ピアノのボリュームを絞って使用することが多いのではないでしょうか?

一軒家にお住まいの方でも、お子様が大きくなって部活帰りなどに練習するようになると、大きな音は出せなくなり電子ピアノを使う、という方もおられます。

マンションにお住まいの方や、夜間にも練習したい方であれば尚更ですね。

もしそうであれば、店頭で試奏する時もボリュームを絞って弾いてみましょう。

音量が大きい時と比べて、弾き心地や音の響き、特に強弱変化が全然違って感じるはずです。

「小さい音でも強弱がつくか」「小さい音で弾いたときに鍵盤が重すぎないか」は購入時の大切なポイントです。

ヘッドホン使用が多い方は、ヘッドホンを借りて弾いてみましょう。 

また、座って弾くということも大切です。

良いピアノになればなるほど、座って弾いた時に一番良く音の響きを感じられるように作られています。

立って弾くのとでは弾き心地や聴こえ方も変わってきますので、遠慮せずに座って弾いてみましょう!

ここまで読んでいただき、誠にありがとうございました。

その他にも「デザイン」「カラー」「機能」「サイズ」等々、ピアノ選びの要素は多岐にわたります。

ピアノを弾く方の感性を大切にしながら、後悔なく「大好きな電子ピアノ」を選んでいただきたいと願っております。

少しでも電子ピアノ選びのお役に立てれば幸いです。

皆様のご来店をお待ちしております

電子ピアノで何を選んだらよいのか、生ピアノとの違いはどうなのか、お客様一人ひとり異なるピアノ選びを、一人ひとりに合わせてご提案させていただきます。

島村楽器みなとみらい店には、ピアノ専攻のピアノ弾きや、長年販売してきたベテランのスタッフもおります。

「まずは話を聞くだけ・・・」

「店員さんに弾き比べをしてほしい・・・」

「自分の演奏を聞かれるのが恥ずかしいから、ヘッドフォンで試してみたい・・・」

などなど大歓迎ですので、お気軽にご来店くださいね!

店名島村楽器みなとみらい店
TEL045-222-8685

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