ピアノの進化の歴史 ~誕生から現在まで~

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2025年01月11日

その1「音の強弱」 グランドピアノの誕生 今から300年前の1709年頃。職人の町イタリア・フィレンツェにてクリストフォリという楽器製作家によってグランドピアノの原型となる楽器が生まれました。 この時代、鍵盤楽器といえばチェンバロでした。弾いてみると誰でもわかるのですが、昔も今も構造上チェンバロは音 […]

その1「音の強弱」

グランドピアノの誕生

今から300年前の1709年頃。職人の町イタリア・フィレンツェにてクリストフォリという楽器製作家によってグランドピアノの原型となる楽器が生まれました。

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この時代、鍵盤楽器といえばチェンバロでした。弾いてみると誰でもわかるのですが、昔も今も構造上チェンバロは音量が小さく、音の強弱や音色の変化が非常に乏しく、つくりの繊細な楽器です。

当時はまだ西洋音楽もはじまりのはじまり。ルネサンスも最後期で音楽は原始的で単調なカタチから豊かに変化を始めようとする時代でした。

そんな時代の中「もっと幅の広い音楽を表現できる鍵盤楽器を作りたい」という思いでクリストフォリの発明した楽器クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ弱音も強音も出せるチェンバロがグランドピアノの始まりといわれています(その後約100年遅れてアップライトピアノが開発されます)。

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クリストフォリの肖像画

以後グランドピアノは、より弱い音からより強い音まで幅広く、音色豊かに響くことが追求されて進化していきました。

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クリストフォリが製作した第1号モデルのレプリカ

その2「鍵盤数」と「音色の変化」と「ピアノの仕組み」

音楽の都ウィーンにてピアノ時代の到来

ここでクイズです!ピアノの鍵盤数はいくつでしょうか?

一般的に電子ピアノもアップライトピアノもグランドピアノも答えは88鍵。楽器の中でもっとも音域が広く、伴奏パートやからリズム、メロディーまで1台で音楽を表現できる楽器の王様がピアノです。

クリストフォリの時代の鍵盤数は49鍵。当時ピアノは楽器の存在意義もまだまだ曖昧で賛否両論の新しい楽器として存在していました。
バッハの時代(1685~1750頃)ではポピュラーな鍵盤楽器といえばチェンバロやオルガンで、ピアノは新種の楽器!?でした。

その後、モーツァルトの頃になってやっと鍵盤数61となり、音楽の都ウィーンでベートーベンや弟子のツェルニー、シューベルトやシューマンに愛されて音楽の中心的存在になっていきます。

音楽自体も古典的で形式的な表現が求められた時代から、ピアノでも人間の感情など鮮やかで、哲学的にも深められた表現が求められる時代へと進化していきました。

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実は、ピアノメーカーに対して積極的に関わり、楽器と音楽性のマッチングに助言し影響を与えたのがベートーヴェンです。

ピアノのための曲を多く作曲、自身もピアノの演奏にこだわりを持ち、ピアノに対して意欲的に取り組んだ結果、本格的なピアノ音楽の時代がスタート。

彼によってその後のピアノの音域拡大(ベートーヴェンの時代では鍵盤数78鍵まで拡大)とメカニックの改革(強弱だけではない豊かな音楽表現の為のピアノのタッチ感)、ピアノの為の奏法、ペダルの進化が決定付けられるのでした。

その3-1 一番気になるポイント「ピアノのサイズと重さ」

木と金属と機械のコラボレーション楽器「ピアノ」

ピアノクイズ第2問!鍵盤の数は88鍵ですが、ピアノの弦は全部で何本あるでしょう?

答えは約230本、現在のピアノ弦は一本あたり70~90kgの力で張られています。計算すると約20トンの力がピアノにはかかっており、この大きな張力により豊かな音量が得られています。

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張力を支えるのがフレームの役目で、この張力に耐えうる頑強さを求めてフレームは重量化していきました(家庭用サイズで約250~370Kg)。現在では金属鋳物でできているフレームですが産業革命以前は木で作られていました。

木製では強く弦を張ることは出来ません。当時ピアノを楽しむのは貴族達。宮廷の個人的なサロンで少人数が楽しむものでした。
その上、よく響く石畳のヨーロッパの住環境ということもあり、大きなボリュームは必要なかったとも考えられています。

その3-2「ピアノの演奏家の時代へ」

フランス革命と産業革命とピアノ「現代ピアノの完成」

タイトルが・・・まるで社会科の授業のようですが、実はピアノの歴史で切っても切れない関係です。
ウィーンで花開いたピアノ制作、その後のピアノ作りの中心地をイギリス、フランスへと変えていきます。

ピアノが宮廷や貴族だけの小さなサロンで演奏される音楽から市民の為の大きなホールで楽しまれるものへと変わりました。
その結果ピアノは大音量を求めながら頑丈さも手に入れ、現代ピアノの規範となった「STEINWAY&SONS/スタインウェイ&サンズ」が誕生。現在のコンサート用グランドピアノ270cm~300cmへと完成されていきます。

その4 一番お問い合わせが多いこと「音の大きさ」

大きい音が出せることを目指して進化したピアノにとってはまさに矛盾。騒音問題はピアノ選びにおいてとても重要なことです。

近年防音に対するご要望が高くなっていますが、「グランドピアノは音量が調整できないから、うちは電子ピアノにするしかないな」「アップライトを使っているが、グランドは音が大きすぎて・・・」とお思いの方がとても多いです。

建物の販売会社の方におはなしを聞いても、住宅やマンションのご購入アンケートではやはり気になるのが音対策、特に楽器を演奏される方にとっては大問題とのこと。

しかしアップライトピアノもグランドピアノも音量はそれほど変わりません。違いは音量よりむしろ、音の深み、ボリューム感、音色の豊かさなどにあります。

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