はじめてのピアノ選びの前に 知っておきたい10のこと~ピアノの選び方~

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2020年10月08日

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お子様・お客様にとって最適な選択の為に・・・

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アコースティックピアノと電子ピアノの違いは?どちらが良いの?

練習の為の楽器を選ぶ際にまず最初に決めなければならないのが、「電子ピアノ」「アップライトピアノ」「グランドピアノ」どれにするか、という事です。

まずは電子ピアノとアコースティックピアノの違いをご説明します。電子ピアノとアコースティックピアノの違いは、大きく分けると「タッチ」「音」の2点に分けられます。

※タッチとは、「鍵盤を弾いた際に指先に伝わる重さ・感覚」の事を指します。

実際にグランドピアノ、アップライトピアノを弾いている際のピアノ内部の動きを撮影してみました。実際に鍵盤を押すとピアノ内部がどの様に動いているか?ご確認下さい。

アコースティックピアノ 電子ピアノ
タッチ 多くの部品が複雑に絡み合い、弾き始めは重く途中から軽くなる、ピアノ特有の感覚が有る。 比較的シンプルな機構で、ピアノ鍵盤の重さを模している
弦を「ハンマー」という部品で叩き、出た音を響板という大きな木の板で増幅させる。 鍵盤の押された強さをセンサーで計測し、録音されている音を強さに応じて再生する。

まとめると上記の様になります。この中で「タッチ」に関しては、電子ピアノの中でも最近の上位モデルであれば非常にピアノに近い機種が有りますので、それらをお選び頂くと最初の1台として、そこまで遜色無く練習が可能です。

最大の違いは「音」です。簡単に言うと、音が「本物の音」なのか「録音された音」なのか。ここに大きな差が有ります。


「タッチ」や「音」が違うと何が違うの?

タッチや音が違うと、「その楽器を使って学べる表現の幅」が違います。この「表現」という言葉、非常に抽象的で理解が難しいと思います。

ただ、ここでお客様にご理解頂きたいのが、「ピアノは”弾く事”に加えて”表現する事”を学び、楽しむ楽器」だという事です。店頭でお客様とお話をしていてよく「プロを目指すわけじゃないから…」「楽しく続けてほしいだけなので…」というお気持ちを聞きます。レッスンで使用するピアノがキーボードであればそこまで「ピアノらしさ」を求めたものをご用意する必要はないかと思います。しかし、お子様がレッスンで使用するのはグランドピアノ。おうちのピアノと大きなギャップが生まれるといくら頑張って練習してもレッスンでそれを発揮できない…なんてことも出てくるのです。

丸がもらえない=つまらない=やめてしまう、、そうならないために、おうちに迎えるピアノはとても重要になってきます。

ピアノを習い始めると、姿勢や手の形、楽譜の読み方や鍵盤の場所等を少しずつ覚えていき、やがて曲が弾けるようになっていきます。その中で必ず、「この曲は優しい音で弾いて」「この部分は切ない気持ちで弾いて」といった事を求められます。

表現が出来るようになる過程で、「自分の音探し・音作り」という段階が有ります。これは、弾き手自身なりに「優しい」「切ない」等の気持ちを込めて演奏し、その結果出た音を聴き、「こう弾いたらこんな音が出た」「もっとこうしたらどんな音が出るだろう・・・」と試行錯誤する段階です。

この段階を経て、頭の中に様々な音色をストックし、レッスンや発表会ではそこに有る楽器を使って音がストックされた引き出しから、その曲に最適な音色を奏でます。もうお解りかと思いますが「自分の音」を探し作り上げていく為には、その道具が「生の音を奏でる」事が非常に重要です。同じ様に見えても、鍵盤の仕組みの複雑さから生まれてくるタッチや音が違う事でこの様な差が出てきます。

「タッチ」と「音」の違いに関してご説明しましたが、現実には様々な要素が加わってご判断頂く事になります。簡単ではありますが、それぞれのメリットをまとめますので、お客様にとって最適な選択をする参考にして頂ければ幸いです。

★アコースティックピアノのメリット
  • 本物の音で、弾き手自身の表現が可能
  • 複雑な機構が絡み合った独特のタッチ感を持つ
  • 定期的な調律や部品の交換をすると長期にわたって使用可能
  • 寿命が長いため、資産価値としての側面を持つ
★電子ピアノのメリット
  • 音量を調節して練習することが出来る
  • 比較的価格の手頃なモデルが有る
  • 定期的な調律が不要
  • 重量が軽く、機種によっては移動が自力で可能

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グランドピアノとアップライトピアノの違いは?どちらが良いの?

コンサートの際、ピアニストはグランドピアノを使用します。ピアノのレッスン場やコンサートホールには、多くの場合グランドピアノが備え付けられています。何故アップライトピアノではなくグランドピアノなのか?それは、前に説明した「表現する楽器」として見た際に、グランドピアノの方が優れている事が理由です。では具体的にどう違うのかと言うと、こちらも「タッチ」と「音」が違います。先ずタッチですが、グランドピアノは構造上、「一度音を出した後、鍵盤を元の位置に完全に戻さなくとも次の一音を弾ける」という特徴が有ります。その為、連打をする際はアップライトピアノは1秒間に7回ですが、グランドピアノは14回も出来ます。

色々な弾き方が出来る事で、より幅広い表現が可能です。次に音に関して、グランドピアノの方が表現出来る幅が広い事が多いです。これはピアノの音を響かせる構造に理由が有ります。ピアノは中に張られた弦を「ハンマー」という部品で叩いて音を出しますが、その音を増幅させる役割を持つのが「響板(きょうばん)」です。グランドピアノは、水平方向に弦・響板を張りますので、アップライトピアノよりも大きくする事が可能です。響板はスピーカーの様な役割を果たしますが、その大きさが小さいよりは大きいほうが、繊細な音から迫力の有る音までを再生出来るという事です。

※但し、グランドピアノのサイズによってはアップライトピアノの方が大きい場合も有りますので、注意が必要です。

以上の理由で、アップライトピアノとグランドピアノを比べると、グランドピアノの方が良いという結論に至ります。ただ、グランドピアノはどうしても場所を取ってしまうという弱点が有りますので、住環境に応じてお選び頂ければと思います。

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中古ピアノと新品ピアノの違いは?どちらが良いの?

インターネットを見ていると、様々な情報が飛び交っています。「新品よりも使われている木の質が良いから、中古ピアノの方が良い」「前に使っていた人の癖が無いから、新品ピアノの方が良い」等など・・・。これらの情報がピアノ選びを複雑に、難しくしてしまっているのかもしれません。まず大前提として、絶対にこちらの方が良いという選択は有りません。それは弾かれる方が音楽と関わっている状況や、お客様自身の価値観等によって様々であるからです。その中でより正解に近い選択をする為に我々販売員が居りますので、是非楽器店へご相談頂く際は、「これは関係無いかも・・・」といった事まで、何でもお話し頂ければと思います。それぞれのメリットをまとめますので、参考にして頂ければ幸いです。


*中古ピアノのメリット
  • 高スペックの物を、手頃な価格で購入可能
  • 比較的価格の手頃な個体が有る(整備状態には要注意!)
  • 現在は手に入らないデザイン・特徴のモデルも購入可能

*新品ピアノのメリット
  • ファーストオーナーとして、音を育てていく事が出来る
  • 前任者が居ない為、音色に癖が付いていない
  • カタログ等を見ながら、好みのデザインや音色のモデルを選択出来る

個人的には、お子様がレッスンで使用される場合は新品ピアノをお勧めしています。耳が最も育つ時期に「音を育てていく」「ピアノの音色と一緒に成長していく」という体験をさせて差し上げられる事は、何にも代えがたい価値が有ると思う事が理由です。また、前述の「音のストックを増やす」という点でも、音が育つ過程で様々な音色を聴き取る事が出来ますので、有効だと考えています。

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ピアノは価格によって何が違うの?

手頃であれば30万円しない物から、高価な物は数千万円(!)と非常に幅が広いピアノですが、その違いがどこに有るのか、気になる方も多いと思います。価格による違いは、中古ピアノと新品ピアノで異なります。ここでは価格による違いをご説明します。



価格帯違いのピアノ演奏動画

SAUTER(ザウター) UP122Premiere R2


WILH.STEINBERG(スタインベルグ)AT-18D


上記2台のピアノはどちらも新品アップライトピアノですが販売価格には倍程のの差がある商品になります。動画を見ていただいてご理解頂ける通りどちらもとても良いピアノだと言うことです。しかし奏者の感性や演奏テクニックによりインスピレーションが違うと感じられることがあります。勿論、仕様が特殊なもの(アップライトピアノだがグランドピアノに近い鍵盤タッチ機構を搭載している等)もありますが、最終的にはピアニストが気に入ったモデルが良いモデルと言っても過言ではありません。

*中古ピアノの価格の違い
  • 製造された年(年式)
  • 当時のグレード・色(定価)
  • (整備の内容)

*新品ピアノの価格の違い
  • 製品のグレード
  • (ブランド)

ここまでご覧になると、自動車やバイクに似ていると思われる方が居られると思いますが、まさにその通りです。但し、ピアノは寿命が非常に長いので、全く同じではないという点に注意が必要です。車で30年前の物はちょっと・・・となりますが、ピアノではまだまだ現役です。では「グレード」とは何か。これは端的に「使われている素材の品質」=「表現の幅」となります。グレードの高いモデルほど、良い素材が使われているのでそのピアノが持つ表現の幅が広く、結果的に良い練習が出来ます。中古ピアノの(整備の内容)ですが、こちらをお客様がご自身で判断されるのは難しいかもしれません。ただ、あまりにもお買い得なピアノは最低限の整備しかされていない場合が有りますので注意が必要です。新品ピアノの(ブランド)ですが、当然有名ブランドのピアノは同じスペックであれば割高になってしまいます。その分ブランドとしての価値や信頼感も有りますので、一概にどちらが良いとは言えません。お客様が何を求めるかによって変わってくると思います。

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ピアノは大きさによって何が違うの?

アップライトピアノは背の高さが110cm弱から131cmくらいまで、グランドピアノは奥行きが150cm弱から274㎝くらいまで、ピアノは大きさも様々な楽器です。ここではピアノの大きさによる違いをご説明します。
アップライトピアノの背の高さ・グランドピアノの奥行きによる違いですが、背が高い・奥行きが大きいほど響板の面積が広くなり、弦の長さも長くなる=表現の幅が広くなる という違いです。またグランドピアノに限り奥行きが大きいと、鍵盤の長さが長くなるのでコントロールしやすくなる というメリットも有ります。
ただ、背が高いと圧迫感が有りますし、奥行きが長いと場所を取ります。
重要なのは「大きいピアノに越した事は無いけれど、小さいピアノが悪いという訳ではない」という事です。こちらも目的と置かれる環境に応じてお選び頂ければと思います。

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ピアノは色によって何が違うの?

ピアノと言えば黒!というイメージをお持ちの方も居られると思いますが、実は黒いピアノがここまで普及しているのは日本特有で、ヨーロッパでは木目のピアノを多く目にします。最初に輸入されたピアノが黒かったから・日本には漆塗りという技術が有ったから・ピアノは高級品なので存在感を出す為に、等理由は諸説有ります。ここでは色による違いをご説明します。
実は、色の違いが音に与える影響は殆ど在りません。厳密に言うと違うのですが、殆ど解らない程度の違いです。では何が違うかと言うと、金額です。基本的には木目ピアノの方が・まっすぐな脚よりは猫脚の方が高額となります。何故かと言うと、黒いピアノは塗料を吹き付けるだけなのに対して、木目のピアノは化粧板という板を貼り付けるため、手間がかかる事が理由です。
こちらもお客様がスペックかデザインか、どちらを重視されるかに応じてお選び頂ければと思います。

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ピアノの置き場所で気を付けた方が良い事は?

ピアノは場所を取る楽器であるが故に、置き場所に悩まれる方も多く居られます。ここではピアノの置き場所で気を付けた方が良い点や、良く頂く質問に関してお答え致します。


*室温・湿度に関して

まずは神経質になりすぎなくても大丈夫、ということをご認識下さい。基本的に「人が生活していて快適な環境」であればピアノにとっても快適だと思って頂いて大丈夫です。とは言え、ピアノは木やフェルトを多く使用している楽器です。室温や湿度にはある程度の注意が必要です。余りにも室温や湿度が高い・低いと動作の不良が出たり、場合によっては響板が割れてしまう事も有ります。気になる様でしたら加湿器・除湿器を活用いただいたり、ピアノ専用の湿度調整材や調整器もございますので、ご相談下さいませ。


*ピアノの重さに関して

お客様とお話していると、「床の補強が必要ですよね・・・」と仰る方が非常に多く居られますが、必要ない場合が多いことが事実です。アップライトピアノの場合、およそ200~250kgほどになりますが、これは大人3~4人分です。という事は、弾き手を入れて大人4~5人が住んでらっしゃる家であれば大丈夫という事です。特に現在の建築基準法に準拠して建てられている物件の1階であれば、まず問題になる事は有りません。只、、築40年以上の木造住宅の場合や、2階に置かれる場合、またそれに伴う要因が考えられるお宅の場合は稀にドアの立て付けが悪くなったりする事がございますので、施工された工務店への問い合わせをお勧めします。
事前に床への負担を減らすボードや工務店へ依頼しての調査もご提案させて頂きますので、お気軽にお問合せ下さいませ。


*リビングが良い?子供部屋が良い?

ピアノ選びで意外と重要なのが「どの部屋に置くか」。こちらは生活環境に併せて検討いただきたいのですが、個人的にお子様の練習用で検討されている場合、置けるのであればリビングをお勧めします。ご家族の方が集まるリビングは、家事をしながら・家族団らんしながら・など練習している状況を確認出来ます。一人で練習する時間ももちろん重要ですが、他人に聴いてもらう事も非常に大切な練習です。またリビングに置きつつも他の方へ配慮した消音ユニットのご案内もございますので合わせてご確認ください。

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音が余り出せないけれど、何か対策が出来るの?

ピアノを検討する上で、避けては通れないのが音の問題です。ご近所に対して・ご家族に対して、ピアノの音とどう付き合っていくか悩まれる方も居られます。基本的にアップライトピアノは音が弾き手から奥側に、グランドピアノは全方向に音が出ます。ここでは簡易な順に、音の対策をご説明します。

①(アップライトピアノの場合)マフラーペダルを使用する

アップライトピアノにはペダルが2本もしくは3本ございます。この3本ある場合の真ん中のペダルは「マフラーペダル」という名称で、ハンマーと弦の間にフェルトを入れ、音を1/3程度に抑える事が出来ます。音そのものがおさえられるので、常時ペダルを踏んだ状態は避けた方が良いですが、時間帯によって切り替える等の活用が可能です。


②遮音ボードを使用する

アップライトピアノはピアノの奥側に、グランドピアノは弦の上や下に入れる遮音材が販売されています。製品によりますが、弾き手に聞こえる音が多少は変わってしまいますが、マフラーペダルよりは違和感の無い練習が可能です。
但し、完全に音を止める訳ではないという点と、基本的に設置した場合は常時その状態で練習しなければならないという点に注意が必要です。


③消音ユニットを取り付ける

アップライトピアノ・グランドピアノ共に、殆どのモデルに消音ユニットという物を取り付け出来ます。これは、簡単に言うとピアノと電子ピアノを切り替えて使用できるというアイテムです。消音時は電子ピアノと同じく電子音になってしまう点に注意が必要です。因みに、こちらは後付けが可能ですので「小さいうちは無しで、大きくなって練習する時間帯が遅くなった際に取り付ける」といった活用の仕方もございます。


④防音室を導入する

音を気にせず、いつでも好きなだけピアノが弾きたい!という方におすすめなのが防音室です。相応のコストは掛かりますが、いつでも練習出来るという環境は、音楽好きにとっては理想です。
防音室も新品・中古を含めて幅広い提案が可能ですので、是非浦和パルコ店までご相談下さいませ。

島村楽器防音室のご案内はこちら

お客様のレッスン環境によって、音の問題対策は様々な選択肢がございます。最適な提案をさせて頂きますので、ピアノを検討の際は併せてお問合せ頂ければ、更に詳しくご説明させて頂きます。

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続くかどうか分からないけれど、本物のピアノの方が良いの?

「ピアノを買っても続くかどうか分からない」という悩みは、お客様と話している中で非常に多く伺います。確かに、続くかどうかはご本人様にも、お客様にも、先生にも、誰にも分からない問題です。ですので、特にお子様の為に初めてピアノを購入されるお客様は必ずと言って良い程気にされるポイントだと思います。
とは言え、せっかくピアノを習い始めたのですから、お客様としては勿論、私たち販売員としても末永く続けて頂き、ピアノの楽しさを感じて頂きたいと思っています。ここでポイントとなるなのが、「どうすれば続くのか」という事です。多くのお客様と関わっていて感じるのは、当たり前の事ですが「上達しなければ続かない」という事と、「続けるにはご家族の協力が必要」という事です。


ピアノの上達とは

ピアノの上達の目安は色々と有ります。例えば、「曲が弾ける様になった」「楽譜がスラスラ読める様になった」「発表会で良い演奏が出来た」等です。ただ、この目安はある程度レッスンが続いてからの話になります。では、ピアノを始めたばかりのお子様にとっての上達とは何か。それは「レッスンが進んでいく」という事です。
ピアノは①(弾いている部分の少し先の)楽譜を読む→②読んだ楽譜を記憶する→③記憶した楽譜を指の動きに変換する→④指の動きによって奏でた音色を聴いて確認する→⑤同時に楽譜を読む・・・といった事の繰り返しです。この一連の動きを覚える為に、様々な導入の為の教本が出版されており、先生によって教える順番や教え方は様々です。
様々なレッスンの中で共通しているのは、「ピアノのレッスンは宿題が出る」という事です。レッスンの中で「お家でここを練習して来てね」と言われ、ご自宅の楽器で練習します。そして次回のレッスンの際、「練習して来たところを弾いてみて」と言われ、演奏した結果先生の基準に達していれば合格、次のステップへ進みます。
ここで重要なのが、前述した通り「レッスン場はグランドピアノが有る事が多い」という事と、「進度が進むと表現を学んでいく」という事です。
レッスンは週に1~2回・30分~1時間という事が多いと思いますが、ご自宅での練習時間はそれよりも長くなります。つまり、自宅でのレッスン環境が上達に大きく影響するという事です。レッスン場の環境に近ければ近いほど、同じ時間練習をして得られる成果が大きく、結果上達が早くなる=続く可能性が上がります。
続くかどうか分からないという事は重々承知の上ですが、私としては「続ける為に良い楽器を」お求め頂きたいと思っております。


家族の協力が必要?

少し余談になりますが、ご家族の協力に関してのお話をします。お客様とお話していると、「続くかどうかは本人次第」と思っておられる方が非常に多く居られます。勿論、ご本人様によるところは大きいのですが、実はご家族によるところも大きいと思います。何故かというと、ピアノの上達には自宅で練習する習慣を付けなければならない事が理由です。ピアノは素晴らしい楽器ですので練習も楽しくして頂きたいのですが、中にはどうしてもやる気が起きない練習が出て来る事も有るかもしれません。また、お友達やご家族の皆様が他の事をしている間に練習をしなければならず、時にはイヤになってしまう事も有るかもしれません。そんな時、ご家族のフォローが必要になります。「演奏を聴き、ここまでの成果を褒めてあげる」「頑張ったらご褒美をあげる」「時には叱る」「コンサートに連れて行って、プロの演奏を聴いてモチベーションを上げる」など、形は様々だと思いますが、是非ピアノを続けて壁を越え、その先に有る素晴らしい世界が見える様に、フォローをして頂きたいと思います。良い楽器を選ぶ事に加え、そういった環境づくりをして頂く事で、ピアノが続く可能性はグンと上がります。

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「良いピアノ」って何ですか?

全てお読み頂いた方はお解りだと思いますが、「○○というメーカーの○○という機種が良い」という意味での良いピアノを決めるのは非常に難しい事です。そのピアノがお客様にとって良いかは一概に言えないからです。ここまで書いた様々な情報を参考にして頂き、どの様なピアノが良いか是非ご検討頂ければ幸いです。

私も一人のピアニストとして私なりに「良いピアノ」とはどういうものか?を記載してみようと思います。

良いピアノ
  • 頭でイメージした通りの発音(強くは勿論、弱くがきれいに出ると◎)出来るピアノ
  • 使われる素材が良質であり、しっかりとした印象を持てるピアノ
  • タッチが滑らかで指に吸い付くように鍵盤が動くピアノ
  • (中古の場合)適正な整備、お手入れがされているピアノ

「皆様にとっての良いピアノ」は、必ずございます。そんなピアノとの出会いは本当に運命と言うか、かけがえのないものだと思います。
そんな出会いのお手伝いをさせて頂きたく、私たち販売員はいつもお待ちしています。是非ピアノ選びを楽しんで頂ければと思います。
長文を最後までお読み頂き、ありがとうございました。少しでも皆様の参考になれば幸いでございます。ご不明な点やもっと詳しく説明して欲しい事などがございましたら、店舗までお問合せ下さいませ。





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