Vol.03 元軽音楽部員が考える、部活やサークルにオススメのキーボード・シンセサイザー

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2020年11月02日

こんにちは! 島村楽器梅田ロフト店 実はギターもやりますシンセサイザー担当の横山です! 今回は、店頭にてお伺いした[!!「そろそろ部活が、サークルが始まるんです!」!!]と期待と不安が入り混じる様子のあなたのために、改めてキーボード・シンセサイザーのオススメをまとめたいと思います。 **求められるキ […]

こんにちは!

島村楽器梅田ロフト店 実はギターもやりますシンセサイザー担当の横山です!

今回は、店頭にてお伺いした「そろそろ部活が、サークルが始まるんです!」と期待と不安が入り混じる様子のあなたのために、改めてキーボード・シンセサイザーのオススメをまとめたいと思います。

求められるキーボーディスト像(バンドメンバー視点)

軽音楽部に所属して、コピーバンドを組んでいた当時のことを思い出すと、練習中のこんな風景が脳裏をよぎります…

Gt.(僕)「デカい音を出したい…(更にボリュームを上げつつ)」

Vo.「いつまでツマミ触ってるの!声が抜けない(聴こえにくい)からGt.音下げて!」

Ba.とDr.「とにかくBメロのテンポキープ気を付けようぜ」

Key.「まぁ1回合わせてみようよ」

〜演奏後〜

Ba.「サビの迫力もうちょっと欲しくない?」

Vo.「確かに…」

Dr.「サビのシンセサイザーの音が原曲と違うくない?Aメロのピアノは良いけど」

Key.「えっ?」

Vo.「確かに…」

Ba.「もっとこう明るいというか、キラキラしてるというか」

Gt.「せやなー(ツマミいじいじ)」

Dr.「(Gt.はほっとこ…)似た音で、もっと派手なシンセの音ってそのキーボードに入ってないん?」

Vo.とGt.とBa.とDr.「もっと格好良いシンセの音に変えて欲しい」

Key.「えっ?」

その節はすみませんでした…笑

ところで、気付きましたか?バンドメンバーの中でキーボードパートの人だけがピアノやシンセサイザー、オルガンなど複数の楽器の良い音を求められていることを…

バンドメンバーの中であなたが唯一生楽器ではないデジタル楽器を扱っていて(他メンバーは詳しくないことが多いので)周りからの指示がざっくりしていることを。

そして、そんなメンバーでコピーする色々なプロのミュージシャンの曲は多岐に渡り、これはあなたが掛け持ちしている幾つかのバンドのうちの1つに過ぎないことを…!

(このあとちゃんとオススメのご説明しますのでご安心ください笑)

ちなみに最近の邦楽やアニソンは派手な展開、豊富にキーボード・シンセサイザーの音を駆使して目まぐるしさを出しつつ作曲されていることがあるので、今まで見たように、楽曲コピーの際におそらく他のメンバーは「様々な、でもどうやって出しているか分からないが格好良い音」の再現や「楽曲コピーのクオリティを高める原曲に近い音」での演奏をこの様にざっくり求めてきます。

そうです、バンドの中でキーボーディストは楽曲コピーの完成度を左右する責任重大、そして様々な音色を扱うプロフェッショナルなポジションなのです…やり甲斐がありますね!

なりたいキーボーディスト像(みなさん視点)

バンドメンバーや聴いてくれるお客さんの期待に応えるために、そして(1番大事な)自分自身が思い切り楽しむために、あなたは例えばどんなキーボーディストになりたいですか?

・沢山の音を自在に扱うシンセサイザーマスター

・目まぐるしい展開にもしっかり対応する仕事人プレイヤー

・オリジナル制作もこなすトラックメーカー兼キーボーディスト

実はこの3つ、ちゃんとポイントを押さえてキーボードを選べば全て叶えられます!確認すべきスペックはズバリ

・搭載音色数、クオリティ

・パネルレイアウト、操作感

・トラックメイク向けの便利機能

です!それぞれどういうことか見ていきましょう。

搭載音色数、クオリティ

基本的に沢山の音色が搭載されているキーボード・シンセサイザーですが、収録数が多ければ多いほど様々なジャンルに対応でき、かつコピーの完成度も高められます。求めるぴったりの音がより見つけやすいということですね。

確かに多くのキーボード・シンセサイザーには音の明るさ、暗さを調整するフィルター、EQ(イコライザー)や、音が徐々に出たり、徐々に消えていくように調整できるアタック、リリースといった各種調整用のツマミがついていますが、例えばグランドピアノの音をアップライトピアノやトイピアノの様な音に変化させることはなかなか難しいでしょう。

そんな難しい音作りに悩むよりかは、元からぴったりの音色が収録されている機種を選び、それらを使って手っ取り早く楽しんだもの勝ちではないでしょうか?

また、よりリアルな音を収録した上位グレードの機種は、調整せずともプロクオリティの良い音で楽しく演奏できるというメリットの他に、ヘッドホンでも分かりづらい部分ですが、ライブハウスなどの大きな音量で聴いた際に明らかに音の説得力、迫力の差を感じることができると思います。(経験談)

実際にバンドを組むと、自分の音や演奏が全然聴こえないという問題にキーボードパートだけではなく他パートの人もしょっちゅう出くわします。その時大事なのはシンプルに「いかに良い音(低域や中域も適切に豊かに含まれた、存在感のある音)で演奏できているか?」など、楽器自体のポテンシャルを要求される部分だったりするんですね。とにかく収録されている音が良く、また多いことに越したことはないわけです。

・パネルレイアウト、操作感

Aメロ、Bメロ、サビと展開毎に音色を変えるという、キーボーディストには他のメンバーにはない忙しさがあります。その際にメインパネルが見やすく、必要とする音色が一発で呼び出せたり、トランスポーズ(転調)やエフェクトにいかにすぐアクセスできるか?が鍵になります。

ライブ中は意外と緊張したり、簡単な操作もタイトなタイミングで行う必要があったり、ある意味ミスはつきものです。その際に慌てず、リカバリーしやすい機種を選ぶのもポイントではないでしょうか?

・トラックメイク向け便利機能

様々なパートの音を扱えるキーボードは、1台あれば例えるなら作曲時に必要な材料が殆ど手元にあるようなもの。今後活用できるに越したことはありません。

メインの目的はバンドで演奏することですので、最初から全ての機能を使いこなす必要はないと思います。が、例えばあなたがその気になった時にDTM(パソコンでの作曲)に必要なオーディオインターフェース(パソコンに音を綺麗に取り込むために必須の機材、安いものでも1〜2万円)を追加で導入するのではなく、購入されたキーボードに搭載されていれば出費も少なくて済みますし嬉しいですよね。

ちなみにそう言った多機能な部分は、付いているからと言って普段の演奏で邪魔になるものでは全くありません。

最近のキーボードは(もちろんちゃんと選べばですが)例えば卒業後もバリバリ使える高スペックなものばかり。「5年先にこんなことをしたいなぁ、できたら良いなぁ」をイメージしながら選んでみることをオススメします。

オススメ機種ベスト3!

少し長くなってしまいましたが以上のことを踏まえて、いまあなたが選ぶべきキーボード・シンセサイザーのオススメ機種はコチラになります!

Roland FA-06-SC

シンセサイザーの選び方はズバリ「音の良さ」と「機能性」にある!いずれも備えた島村楽器限定の当機種はビギナーでも、ヘビーユーザーでも

バンド活動や作曲時のキーボードとして定番の同社JUNO-DSの上位機種となるFAシリーズは、

<音の良さ> 音源モジュールINTEGRA-7から厳選された2,000以上のサウンドを継承。

<機能性>ループ素材なども取り込めるサンプラー、専用ボタンを押すだけでUSB経由で演奏情報をMIDIデータとしてDAWへ送信する機能など、これ以上ない充実ぶり。

そのFAシリーズのRoland x 島村楽器コラボのスペシャルモデルとして発売されたのがこのFA-06-SC。更に800音色、35曲分の楽曲データを追加収録しています。

本格的に取り組みたい、今後を見据えて充実した演奏・制作環境を求めるあなたにこそ1台目に選んで頂きたいシンセサイザーです。

デジマート掲載はこちら

メーカー名 型番 外部リンク
Roland FA-06-SC デジランドHPメーカーサイト

なんと言ってもその充実の搭載音色!

INTEGRA-7という音源モジュール(沢山の音が収録された、シンセサイザーの心臓部を抜き出したような機材)は現在市場でなんと20万円程で販売されているプロフェッショナル機材なのです。

FA向けに収録音色を厳選してくれて、なおかつINTEGRA-7よりFA-06-SCの方が安いという…Rolandさん太っ腹ですね。

そして島村楽器限定の当モデルは更に追加音源・楽曲データを収録…!もう充実しすぎてどうしよう、という感じですね笑

大きなメインスクリーンで現在演奏中の音色などを直ぐに確認できますし、音色カテゴリにすぐアクセスできるボタン、トランスポーズやフェイバリット(お気に入りの呼び出し)も専用ボタンが配置されており、まさに「プレイヤーのためのキーボード」感が満載です。

DTMソフトとの連携も死角なし、これ1台で大満足のFA-06-SCです。

KORG KROSS2-61-SC

軽音系サークルで活動するならこちら!「音色の数」「軽量」 「使いやすさ」と三拍子揃った定番機種です!

こちらはKORGx島村楽器のコラボ商品で、通常のKROSS2-61にはない追加音源(=シンセサイザーの名機 TRITON再現音色512種)が付属しており、トータル約1,900音色(!)を使用できるコスパ最強のシンセサイザーです。

また、鍵盤楽器の部活等への毎日の持ち運びは思ったより大変。超軽量・小型な3.8kgの本体は他機種と比べメリット大。しかも電池駆動も可!ボコーダー演奏やUSBオーディオインターフェースとしても利用可能な多機能性も魅力です。

バンド、部活、作曲と、色々な場面で活躍したいあなたへピッタリの機種。

デジマート掲載はこちら

メーカー名 型番 外部リンク
KORG KROSS2-61-SC デジランドHPメーカーサイト

こちらも島村楽器コラボモデルとなっており(当然ですが他楽器店ではお取り扱いがありませんのでご注意下さい!)TRITONというシンセサイザー名機の追加音源が付属。

TRITONが名機たる所以はこちら

現在このTRITONは、KORGより公式のソフト音源ver.(DTMなどで使用するPC上で動作するシンセサイザー)が販売されていますが、そちらの価格は収録音源数に違いはあれど3万円弱となっており、この島村楽器コラボモデルのお得さが伺えます。

もちろんフェイバリット、レイヤー・スプリットの専用ボタンや音色のカテゴリ分けなど操作感も充実。安心してバンド活動にお使い頂けます。

そして忘れてはならないのが超軽量・小型な3.8kgという本体の軽さですね。毎日部室に持ち運ぶ必要がある方は本体の重量がかなり重要なスペックになります。バックはリュックのように背負えるタイプですので、重さを感じず持ち運びできそうですね。

オーディオインターフェース機能ももちろん搭載しており、多機能さと便利さを併せ持ったKROSS2-61-SCは当店でも人気の機種となっています。

Roland JUNO-DS61

シンセサイザーの定番中の定番 操作性・出音の安心感は数多くのプレイヤーに支持されています

コンセプトの「簡単!」「軽い!」「音がイイ!」の通り、重量5.3kg・電池駆動可、1,200以上の音色搭載と充実の内容。

更にうれしい+αの機能も注目です。例えばローランドの追加音色ライブラリ・サイト「Axial」にアクセスすれば、ウェブから音色をダウンロード出来たり、オーディオ/MIDIインターフェース機能を内蔵しているので追加の機材を導入せずにDAWレコーディング環境を構築出来ます。

ゆくゆくの+αの活動を見据えつつ、信頼感のある音色の良さ、操作性で安心して使っていきたい方にはコチラの機種がおススメです。

デジマート掲載はこちら

メーカー名 型番 外部リンク
Roland JUNO-DS61 メーカーサイト

こちらは先程ご紹介したFA-06-SCの弟分、といったところでしょうか。

収録音源数はFA-06-SCまでとはいきませんが1,200ほど。

ですが、そもそもこのJUNOシリーズは遡るほど約40年(…!)ほど前から、リニューアルをされつつRolandのキーボードの大定番機種であり続けたシリーズで、バンドマンのベテランさんにお話を伺っても通じるシリーズ名なのです。

実際に親御さんや先輩からの「最初のうちはJUNOが使いやすいよ」というアドバイスを受けてご来店される方は多数いらっしゃいます。

その位、音色や操作感に安心感がある定番機種なのですね。

むしろその歴史の中で磨かれてきた専用ボタンの配置や質の高い収録音源の歴史があったからこそFAシリーズ生まれたと言っても良いのではないでしょうか。

キーボード選びの基準となる超定番機種ですので、例えばここから予算を上げると更に音色や機能が充実する機種を選べますし、予算を落とすと少し物足りない部分が出てくるかも?と考えてみるのも良いかもしれません。

おわりに

これを選べば間違いない!という3台に絞ってご紹介させて頂きました。イメージに合う機種は見つかりましたでしょうか?

もちろん店頭でも展示しているので、実際の使用感をお試し頂くことも可能です。

分からないことは必ず相談して下さいね!あなたにぴったりの1台が見つかるようにしっかりサポートさせて頂きます!

お問い合わせはシンセサイザー担当:横山まで

軽音楽部でギターを始め、4年ほど主に邦ロック・洋ロックを中心に演奏していました。

ギターのコード感・テンションコードなどが好きなので、シューゲイザー・アンビエントなども。

その後Ableton Liveを導入し、2年ほどDAWを用いたループミュージック、テクノ、ノイズの制作など。

ここ4~5年はシンセサイザーの多彩な出音をより楽しむため、サンプラーやモジュラーシンセ、ドラムマシンに挑戦しています。

スタッフ横山はこんな人!

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