シモモリが名器Martin Style3Mと島村限定tkitki ukulele AM-C20’sを(ざっくりと)比べてみました!!【新旧ウクレレ比較】

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2022年06月29日

こんにちは!梅田ロフト店のヴィンテージマニア、シモモリです! 今回は島村楽器限定モデルであるtkitki AM-C20'sと、元になったMartin Style3Mをざっくり、ゆる~く、比較していきたいと思います! Martin Style3Mは約100年ほど前にアメリカで生まれたヴィンテージウクレ […]

こんにちは!梅田ロフト店のヴィンテージマニア、シモモリです!

今回は島村楽器限定モデルであるtkitki AM-C20'sと、元になったMartin Style3Mをざっくり、ゆる~く、比較していきたいと思います!

Martin Style3Mは約100年ほど前にアメリカで生まれたヴィンテージウクレレ。対してtkitikiは2022年に日本で生まれて現代版にアップデートされたネオヴィンテージなウクレレ。

スタイルや佇まいはちゃんと再現できているのか?

加工精度は当時と比べてどうなのか?

ヴィンテージと現代に求められているものは何が違うのか?

そして気になる音は?

それぞれ比較してみましたので、是非楽しみながら見て行ってくださいね♪

比較する2本の紹介

MartinStyle3M 1930s

MartinStyle3M 1930s

1916年に誕生した Style 3 Mahogany。
バランスの取れたボディシェイプ、センターストライプ&ダイヤモンド指板インレイ、ボディエンドのオーナメント、等今見ても洗練された美しさを纏う名品です。

¥449,460税込

tkitki ukuleleAM-C20's

tkitki ukuleleAM-C20's

ヴィンテージスタイルを追い求めるSHOP限定モデル。
20年スタイル3Mを突き詰め演奏しやすくアップデート。
やさしくそして限りなく甘いサウンドが堪能できる1本。

¥154,000 税込

スペック比較

~ Martin Style3M ~~ tkitki ukulele AM-C20'S ~
ボディ材ジェニュイン・マホガニー単板アフリカン・マホガニー単板
ネック材ジェニュイン・マホガニーアフリカン・マホガニー
指板材エボニーエボニー
フレット数17F (12Fジョイント)17F (12Fジョイント)
全長約530mm約530mm
スケール約344mm約344mm
ナット幅約35mm約36mm

忠実に再現しているだけあって主要なスペックはほぼ同じ!

Style3Mのボディ材にジェニュイン・マホガニーと記載したのは、正真正銘のマホガニー属であるホンジュラスマホガニーもしくはキューバンマホガニーを使用している可能性がある為です。

(アフリカン・マホガニーはマホガニーに酷似していますがマホガニー属ではなく、あくまで商品名としてマホガニーと呼ばれていて比重もやや軽いです。ややこしいですよね。違うんだ!ということだけ覚えておいてもられば大丈夫です!

ボディオーナメント&インレイ

tkitki ukulele AM-C20's高精度なボディオーナメント

tkitki ukulele AM-C20's高精度なボディオーナメント

ほぼ隙間なくパテ埋めの必要がないくらい高い精度で作られています。
アイボロイドの素材感もあいまって非常に美しいですね。

Martin Style3M職人の息遣いを感じるハンドメイドオーナメント

Martin Style3M職人の息遣いを感じるハンドメイドオーナメント

ナイフとサンドペーパーを使って職人が手で仕上げたということが分かる、良い意味での粗さが見られます。
セルロイドの接着面から沁み出している当時の接着剤も雰囲気がありますね。

←Martin tkitki→指板インレイ

←Martin tkitki→指板インレイ

ここでも、tkitkiは綺麗に寸分の狂いもなくインレイが入っているのに対し、Martinの方は少し粗めで刃物を駆使して手作業で入れていることが分かります。
tkitkiのダイヤモンドは大き目に作られていますね。

プレイヤビリティ

←tkitki Martin→ネック~ヘッド周り

←tkitki Martin→ネック~ヘッド周り

Martinの方が全体的に薄めに作られていることが分かりますね。ヘッド角度も少し違います。
また、最大の特徴はヴィンテージならではの”バーフレット”。

シムをかませてフレット高さを調整できるのがメリットですが、指を滑らせるとフレットの角が当たって痛いため、現代では使いにくさが先行し、人気がありません。

tkitkiでは演奏性に優れたフレットにアップデートされています。

Martin Style3Mギアの入っていないフリクションタイプのペグ

Martin Style3Mギアの入っていないフリクションタイプのペグ

フリクション(摩擦)の名の通り、パーツをヘッドに締め付けて止めることでチューニングの戻りを少なくしている、非常にプリミティブな造りの糸巻きです。
ネジが緩んだり、気温や湿度の変化でヘッドの木が変化するとチューニングが狂ってしまうので不安定です。
メリットを上げるとするならば小さくて軽い…というところぐらいでしょうか。

tkitki ukulele AM-C20'sチューニング性能の高いギアペグ

tkitki ukulele AM-C20'sチューニング性能の高いギアペグ

一見Martinと同じようなフリクションペグに見えますが、中にはギアが組み込まれており弦の張力によるチューニングの戻りもありませんし、チューニングのしやすさも段違いに向上させています。100年前には存在しなかったパーツです。

音の比較

音は全く違いました・・・!!力強く枯れた音を求めるか、きめ細かで繊細な音を求めるか。

音は全く違いました・・・!!力強く枯れた音を求めるか、きめ細かで繊細な音を求めるか。

最後に音の比較ですが、tkitki ukulele AM-C20'Sは綺麗で透き通る端正な音色なのに対して、Martin Style3Mはカランと抜けの良い枯れた鳴りなのに音の芯が太くしっかりと前に飛ぶ甘い音色でした。
ボディをトントン叩いた時点で全く違う毛色の鳴りなのが分かるレベルです。
現代的な楽曲で扱いやすさを追求するならtkitki。カランとした抜けの良いサウンドを追求するならばStyle3Mが最良の選択だと思います。

続きはお店で!

という感じで、ゆる~く比較解説して参りましたがいかがでしたでしょうか?

ご紹介した2本は2022年6月29日時点で両方とも店頭にございますので、気になる方はご自身の目と手と耳で比較・お試ししてみてはいかがでしょうか?!

それでは皆様、是非店頭でお会いしましょう~♪

※記事中に販売価格、在庫状況が掲載されている場合、その情報は記事更新時点のものとなります。店頭での価格表記・税表記・在庫状況と異なる場合がございますので、ご注意下さい。