ピストンの動きを良くしたい!
たくさんのメーカー・種類が出ているバルブオイル。
どれが自分の楽器と相性が良いのか、何が違うのか悩んでしまいますよね…
そこで、今回は意外と知られていない、オイルの「粘度」の違いについて紹介していきます!
『ヴィンテージ』『クラシック』の落とし穴!
ヤマハやヘットマンは粘度が異なるオイルが出ています。
「ヴィンテージ」や「クラシック」という名前のついたオイルがありますが、
それらは「ヴィンテージ楽器用」=「古い楽器用」という意味ではないのです!
『ライト』のオイルでピストンの動きが軽くなる?
ピストンの動きを軽くしたい!と思って「ライト」を使われている方が時々いらっしゃいます。
ところが、楽器の状態によっては「ライト」を使う事で逆にピストンが重くなってしまう場合があるのです。
ピストンを見てみましょう!
「ヴィンテージ」「クラシック」と「ライト」の違いはオイルの粘度の違いです。
「ライト」と名の付くオイルは水のようなシャバシャバ状で粘度が低く、
「ヴィンテージ」「クラシック」と名の付くオイルはねっとりと粘度の高いオイルになるのが一般的です。
試しにMy楽器のピストンキャップを外してピストンを出してみてください。
縦状にこすれた様な跡はついていませんか?
ピストンとケーシング(ピストンを入れる筒の部分)の隙間は非常に小さく、
丁寧に扱っても楽器を使っていれば自然にこのようなこすれた跡はついていき、
隙間は徐々に大きくなっていきます。
隙間が大きい楽器に粘度の軽い「ライト」のオイルを入れても下へ流れ落ちてしまいます。
つまりオイルの役割を果たしていないのです!
このような楽器には逆に粘度の重い「ヴィンテージ」「クラシック」のオイルを使うと、
ピストンとケーシングの間にオイルが留まってくれるので、金属同士がこすれる摩擦が軽減します。
いつ頃粘度が重いオイルに切り替える?
「楽器を○年使ったら粘度が重めのオイルに」といった目安はありません。
楽器を買って1年位でも、たくさん練習している学生さんの楽器のピストンは結構こすれてしまっています。
ピストンの動きが悪い、動かすとカサカサ鳴るという症状が出ていたら、
ピストンを出してジーっと見つめてみてください。ピストンの状態とオイルの相性が良くなれば、それだけで動きが改善する事があります。
オイルをちょっとこだわって選んでみませんか?
「ヴィンテージ」や「ライト」と表示がなくても、メーカーによるオイルの粘度の違いがあります。
ぜひ、あなたの楽器をお持ち頂いて理想のピストン動作を実現するオイルを探してみてください!
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