Paul Reed Smith 2019年Wood Libraryオーダーツアーレポート

静岡パルコ店

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2020年12月23日

静岡パルコ店 店長の平林です。2019年に京都河原町オーパ店 久保(画像左、当時梅田ロフト店)と共に、PRSファクトリーオーダーを行ったWood Libraryモデルに関するオーダーツアーレポートです! 長文ですが、現場のリアルさと、一緒にオーダーしている気持ちになって頂ければ幸いです。 今回のWo […]

静岡パルコ店 店長の平林です。2019年に京都河原町オーパ店 久保(画像左、当時梅田ロフト店)と共に、PRSファクトリーオーダーを行ったWood Libraryモデルに関するオーダーツアーレポートです!


長文ですが、現場のリアルさと、一緒にオーダーしている気持ちになって頂ければ幸いです。

今回のWood Libraryは、2種の異なるコンセプトでオーダーしています。

PRS Wood Libraryとは

PRSの最高峰である”Private Stock”に準ずる高品質な木材を保管する木材ルームから、目当ての木材を選定して作成するシリーズ。様々な選択肢の中から指板、ネック材、ボディ材、ピックアップなどのパーツ類、インレイデザインなどを組み合わせてオーダーすることができるシステムです。

高品質な木材を使いながら、実際の生産をプライベートストックからレギュラーラインに変更することでコストパフォーマンスを向上させています。

↓PRSオフィシャルチャンネルでWoodlibraryプログラムに関して解説しています。

それでは、本題の島村楽器2019年Wood Libraryオーダーの詳細に迫ります。

(2019年のオーダーで当初は2020年初旬入荷を予定しておりましたが、昨今の情勢によりこの時期の入荷です。)

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PRSファクトリー訪問~オーダーの様子

成田空港を出発!

ここから約13時間のフライトでアメリカ東海岸のダレス空港へ向かいます。

長時間フライトの末、ダレス空港に到着!入国審査で今回のパートナーである久保が長時間出てこないという、PRSの洗礼?を受けました!

星条旗を見ると、アメリカに来たという実感が沸きますね。

いつも気さくなPRSスタッフ「ティム」と合流し、スティーブンスヴィルにあるPRSファクトリーを目指します!

途中、アメリカと言えばハンバーガー!ということで有名なハンバーガーショップ「ファイブガイズ」でランチ。

お腹も満たされ再出発!海外出張の際は、しっかり食べていれば何とかなる!と信じています。

この橋を渡るとファクトリーはあと僅かです。

ホテルにチェックイン!このロケーションもPRSに優美さをもたらす一因でしょうか。

遂にPRSファクトリーへ到着!ここからが本番です!

玄関を通りPRSファクトリーへ入ります。

有名なイーグルが出迎えてくれます。

入館証を受け取り、オーダーを開始します!

ここがモデル名の由来になった木材保管庫「Wood Library」です。厳選されたマテリアルがストックされていますが、実際に見るまでどんな木材があるか分からない為、臨機応変さが求められます。

ここで、日本にいる町田店石田とオンラインでミーティングをしながら内容を決めていきます。今で言うリモート会議ですね。

大体のオーダー数、スペックのベースを共有した後、木材を選定していきます。

ギターの顔となるトップ材も、オーダーするカラーを想定しながら、1枚1枚全ての木材が持つ色、杢の出方や深さ等を確認していきます。同じメイプル材でも個性は様々です。トップ材の選定に最も多くの時間とスタミナを使い、コレは!という木材をセレクトしていきます。

そんな中、ボディトップ材をセレクトしてく過程でフィギュアドメイプルに特徴的な杢が入った1枚を発見しました。

PRSと言えば美しく整った杢をもったモデルを想像される方が多いと思いますが、Paul’s Dirtyや近年人気だったリクレイムドモデル等、一見するとダーティーな素材の良さを引き出すことが得意なメーカーである為、その場で他にこういったトップ材が無いかPRS側へ打診し、必要数確保出来た為、思い切ってオーダーする事を決めました。木材には芯材(ハートウッド)、辺材(サップウッド)があり、センターの特徴的な杢目はHeartwood(心材)の特徴です。

杢目を堪能いただける様にこちらは全てナチュラルカラーでオーダーしています。

今回の、Wood Libraryオーダーは、1モデル目を数種類のカラーを指定してCustom24 Roasted/Maple Neck、2種類目はCustom24 Semi-Hollow/Heartwoodとして、分けてオーダーすることをここで決め、トップ材以外の仕様と木材を考え、選んでいきます。

今回のファクトリーオーダーツアーで最注目とも言えるマテリアルは、3ヶ月前からUSAファクトリーでも取り扱いを始めたTORRIFIED MAPLE(TORRIFIED=ローストした、乾燥した)です。一般的にはローステッドメイプルと呼ばれる木材です。このフィギュアドローステッドメイプルを当社でも使用しますが、出ている材だけでは無く、奥にストックしている材を追加で持ってきてもらい杢目、タップトーンでサウンドを吟味します。

Custom24 Semi-Hollowのネックにはコリーナをチョイス。アルダー、アッシュ、マホガニーの良いとこどりをした音響特性を持つなどと評価されるコリーナですが、希少な銘木を惜しげもなくネックにも採用。全帯域でバランスが良く、程よく抜けたサウンドを奏でます。

ローステッドメイプルネックにはアフリカンブラックウッド指板を選択。アフリカンブラックウッドはブラジリアンローズウッド(ハカランダ)と同じマメ科のツルサイカチ属の木材ですが、比重が重くローミッドレンジが豊かな為、ローステッドメイプルとの相性も非常に良いです。

続いて、Custom24 Semi-Hollowのフィンガーボードには、ココボロ材をセレクト。ココボロはマメ科の広葉樹で橙色、赤褐色が特徴的です。ストックの中から黒い縞や班を有するワイルドな指板材をハンドピックしました。

PRSスタッフが選んだ木材にサイン!

ヘッドストックにはサップ入りの突板を可能な限り選んでいます。

今回のWoodLibraryオーダーで選んだ木材です!

見積もりにサインをする際、ローステッドメイプルネックモデルのバック材には、アップチャージ無しでライトウェイトのリボンマホガニーを使用して頂けるという嬉しいサプライズ!

見積書にサインをして、今回のオーダーは終了です。

オーダー後、完成に向けてPRSが下記の様に1本1本丁寧に仕上げていってくれます。

2020年末より順次入荷致します!

※記事中に販売価格、在庫状況が掲載されている場合、その情報は記事更新時点のものとなります。店頭での価格表記・税表記・在庫状況と異なる場合がございますので、ご注意下さい。