フルートお手入れマニュアル

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2023年09月30日

皆様こんにちは、管楽器担当の竹田と申します! 部活動や習い事でフルートを始めたけど、自分のやり方が合っているか分からない。慣れてきたから楽器をより良い状態に保ちたい。これからフルートを始めたいけど、何を注意しないといけないのか分からない。そんな方に向けた情報発信を今後していきます! 第1回目はフルー […]

皆様こんにちは、管楽器担当の竹田と申します!

部活動や習い事でフルートを始めたけど、自分のやり方が合っているか分からない。慣れてきたから楽器をより良い状態に保ちたい。これからフルートを始めたいけど、何を注意しないといけないのか分からない。そんな方に向けた情報発信を今後していきます!

第1回目はフルートのお手入れについてです!

楽器の状態を最善に保つ為に欠かせない作業です。しかし、ここで注意点をおろそかにしてしまうと楽器の状態を悪くしてしまい、最悪の場合修理に繋がります。そんな状態に陥ることなく良い状態を保つためにも、日ごろからの手入れが重要になってきます。

お手入れ道具


ガーゼ(フルートスワブ)、クリーニングロッド、クロス、クリーンペーパー

①置き方

十分なスペースを確保します。
(理想はフルートの直径が収まるスペース。無い場合は3つに解体するかフルートスタンドを使います)

【注意ポイント】胴部管のブリチアルディキー(赤丸で囲ったキー)を支えにフルートが自立するよう置きます。
(この時グラつくことがあれば置き方が誤っているので写真を参考に置き方をかえましょう。)

②解体の仕方

フルートの設計は非常に繊細で、強い力や誤った方向に力を加えていまうと故障の原因になることがあります。フルートを解体する際は赤い矢印のようにまっすぐ直線で抜くようにしましょう。

【注意ポイント】左右に動かすのは微調整以外やらないようにしましょう。 

③頭部管のお手入れ

用意する物:ガーゼ(フルートスワブ)、クリーニングロッド、クロス


ガーゼで頭部管の中についている水分を拭きとります。クリーニングロッドにガーゼを巻く方法は以下の①~④をご参考下さい。ガーゼを巻く際は、クリーニングロッドの先端部分がむき出しにならないよう注意しましょう。

ガーゼを巻いたクリーニングロッドを奥まで差し込み、水分を残さないようクリーニングロッドを回転させるように動かします。ふき取りが不十分だとさびや悪臭の原因になりますので、しっかりと水分を取り切りましょう。

次に、頭部管の表面をクロスで拭きとります。表面を磨く際、赤丸で囲ってある先端部分にはあまり触らないようにしましょう。先端部分にはコルクが入っていてこれが音程や音のバランスを司っています。調整が崩れるなどのトラブルを避けるため、あまり触らないようにしましょう。

【注意ポイント】胴部管との接続部分は丁寧にふき取りましょう。この時ふき取りが十分でないと組み立て時に過度な力がかかり、故障の原因となります。

④胴部管のお手入れ

用意する物:ガーゼ(フルートスワブ)、クリーニングロッド、クロス、クリーンペーパー

③の手順と同様、ガーゼを巻いたクリーニングロッドで胴部管の中についてる水分を拭きとります。1回通しただけだと拭き残しがあるかもしれないので何回か行いましょう。

次にキー裏のタンポに水分が付着していないかクリーンペーパーで確認し拭きとります。

※クリーンペーパーに水分が付いていないか全てのキーを確認します。水分が付着していた場合、クリーンペーパーをずらして水分が付かなくなるまで確認します。

その後、胴部管の表面を磨きます。キーを磨く際上下に動かすのではなく、画像②の赤い矢印のように、付け根から逆側に向けて一方向に動かします。この時、上下に動かしてしまうと付け根の部分が緩んでしまい、調整が崩れてしまうので注意が必要です。

演奏時に触れないキーも埃が付着している可能性があるので軽く磨いてあげましょう。
頭部管、足部管との接続部分は丁寧にお手入れしましょう!

⑤足部管のお手入れ


用意する物:ガーゼ(フルートスワブ)、クロス、クリーンペーパー


ガーゼで足部管の中についている液体を拭きとり、クロスで表面を磨きます。次にキー裏のタンポに水分が付着していないか確認、拭きとりをします。
【注意ポイント】クリーンペーパーを使う際、普段押さえない丸い方ではなく小指で押さえているキーを使う様にしましょう。設計上、想定している力より強い力が加わると故障の原因になります。

※足部管内部のお手入れは胴部管と同様になります。キーを押さえつけないよう気をつけましょう。

足部管と胴部管接続部分は丁寧にお手入れしましょう。クロスを持ている手を固定して足部管を回すように動かすと楽にできます!

足部管表面をお手入れする際、演奏時に押さえないキーは優しく磨いてあげましょう。

※足部管のタンポに液体が付いていないか確認する際、赤丸で囲ったのキーのみを押して確認しましょう。丸い方のキーを押さえると想定より強い力が加わり故障の原因となります

以上がお手入れのポイントになります。
今回は毎日できるお手入れについて解説致しました。ぜひ実践してみて下さいね!

次回はお手入れに使用する道具のご紹介をしていきます。

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