良い音の作り方① ピックアップ交換

ららぽーと新三郷店

ららぽーと新三郷店店舗記事一覧

2020年10月19日

こんにちは。新三郷店エレキギター担当の千葉です。 今回はピックアップ交換についてご紹介します。 **はじめに ピックアップとは、弦の振動を電気信号に変える装置で、エレキギターには必ずくっついています。エレキ本体の中では一番音に影響する部分です。弾きやすいけど音がイマイチというギターがあったら、ピック […]

こんにちは。新三郷店エレキギター担当の千葉です。

今回はピックアップ交換についてご紹介します。

はじめに

ピックアップとは、弦の振動を電気信号に変える装置で、エレキギターには必ずくっついています。エレキ本体の中では一番音に影響する部分です。弾きやすいけど音がイマイチというギターがあったら、ピックアップ交換をすると、ギターが生まれ変わる可能性があります。

基礎知識

ピックアップタイプ

ピックアップには大まかにいくつかの形状があります。形状によって音が違います。ギターを加工すれば形状が違うピックアップを載せることもできますが、かなり大掛かりになるうえに元に戻すのも大変なので、基本的にもともとついていたピックアップと同じ形のもので交換するのが楽です。

シングルコイル

ストラトキャスターなどに搭載されている、パワーが弱く透明感のある音が特徴のピックアップです。

ハムバッカー

シングルコイルを2つくっつけたタイプのピックアップで、ギブソン系のギターに搭載されることが多いです。

P90

分類上シングルコイルですが、ハムバッカー並みに太い音です。

最近では、シングルコイルサイズのハムバッカーや、ハムバッカーサイズのP90などもあるので、ギターを大きく加工しなくても選択肢は広いです。

マグネット

詳しい原理は難しいので省きますが、ピックアップには磁石が入っており、それに使われる素材で、音が変わります。主に、アルニコという合金かセラミックが使われます。アルニコは混ぜる金属の割合でパワーが変わります。アルニコの数字は大きいほどパワーが強いですが、一部例外もあります。

アルニコ3

パワーの最も小さい部類のタイプです。大昔のギターのピックアップで使われていることが多いです。枯れたという表現がぴったりな音で、ハムバッカーでもシングルコイルみたいな音になります。ニュアンスは出しやすいですが、パワーがかなり低いので、パワー不足に感じられる場面もまれにあります。

アルニコ2

アルニコ3よりもわずかにパワーがあり、扱いやすいです。こちらもヴィンテージのギターのピックアップに使われることが多いです。ヴィンテージ系のピックアップのリイシューではよく使われるタイプです。ブライトな音です。

アルニコ5

音とパワーのバランスが良く、一番多く使われているタイプです。

セラミック

アルニコよりもパワーのあるタイプで、アグレッシブな音です。

アクティブ/パッシブ

ピックアップの駆動方式の違いで、音作りの幅が変わります。

アクティブ

プリアンプと呼ばれる装置でパワーを稼いだり、音質を調整したりできるタイプです。ノイズにも強く、メタル系のギタリストがよく使います。

パッシブ

プリアンプがついていないタイプです。こちらのほうが一般的です。

有名メーカー

セイモアダンカン

ヴィンテージ系からハイパワー系、シングルコイルから8弦用ハムバッカーまでかなり広いラインナップで、ギターのリプレイスで使われることも多いです。

SH-1 '59 model™

ヴィンテージのギブソンのピックアップの音の特徴をとらえたモデル。ヴィンテージを再現するだけでなく、現代の機材にも合うように調整されているため、あらゆるジャンルで使えます。マグネットはアルニコ5。

ディマジオ

アイバニースのギターに搭載されることの多いメーカーで、ハードロックなイメージがありますが、ヴィンテージ系のピックアップもあります。

DP100 Super Distortion®

70年代に登場したハイパワーピックアップの走りで、真空管アンプをしっかりと歪ませられることからエース・フレイリーなどのハードロックのギタリストたちに愛用されていたモデルです。マグネットはセラミック。

EMG

アクティブタイプのピックアップで有名なメーカーです。メタル系ギタリスト御用達です。

81

ハイゲイン且つ低ノイズなアクティブピックアップで、カーク・ハメットやケリー・キングも使用しています。マグネットはセラミック。

フェンダー

エレキメーカーのフェンダーが作るピックアップです。フェンダーの音そのものです。

TEXAS SPECIAL™

カラッと透き通たサウンドで、ブルースにピッタリ合います。マグネットはアルニコ5

ギブソン

ギブソンが作るピックアップです。ギブソンの音がします。

’57 Classic Pickup

本家ギブソンがヴィンテージのピックアップを再現したモデル。ウォームかつすっきりした音です。マグネットはアルニコ2。


交換作業

電子工作の基本的な知識があって、はんだごてを使えれば、自分でピックアップ交換を行うことも可能です。ただし、はんだ付けを間違えると、断線しやすくなったりノイズが増える危険があります。さらに、ピックアップのサイズが微妙に合わないこともたまにあるので、リペアマンに依頼するのが一番確実です。

島村楽器新三郷店では、ピックアップ交換も承っています。お預かりしたギターは、リペアマンのいる部署にお送りし、そこでピックアップ交換を行います。お預かり後1週間ほどで作業料金と工期のお見積りをさせて頂きます。

基本技術料

基本技術料になります。その金額に、更にパーツ代、送料、弦代などが加算されます。ピックアップによっては、本体の加工が必要になったり、ジャックやスイッチの交換が必要になる場合もあります。

修理内容 基本技術料金(税抜)
ジャック交換 ¥2,750~
スイッチ交換 ¥4,950~
ピックアップ交換(一個) ¥4,950~
ピックアップ交換(二個) ¥6,050~
ピックアップ交換(三個) ¥6,600~
ピックアップ交換(テレキャスタータイプ) ¥7,150~
EMGのピックアップ交換(一個につき) ¥8,360~
ピックアップ四芯加工 ¥6,050~
ポット交換 ¥3,630~

※記事中に販売価格、在庫状況が掲載されている場合、その情報は記事更新時点のものとなります。店頭での価格表記・税表記・在庫状況と異なる場合がございますので、ご注意下さい。