【アコギ】Martin選定レポート

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2024年04月12日

Martinファンの皆様こんにちは。仙台ロフト店Martin担当のM.J.吉田です。 先日Martin国内正規代理店である黒澤楽器店本社へMartin選定に行ってまいりましたので、今回はそちらのレポートを作成いたしました。「どのような点に着目し、どのような個体を選んだのか」を事細かにレポートしてまい […]

Martinファンの皆様こんにちは。仙台ロフト店Martin担当のM.J.吉田です。

先日Martin国内正規代理店である黒澤楽器店本社へMartin選定に行ってまいりましたので、今回はそちらのレポートを作成いたしました。
「どのような点に着目し、どのような個体を選んだのか」を事細かにレポートしてまいりますので、是非ご覧くださいませ。
※前半はM.J.吉田の個人的なよもやま話も含まれておりますので、ご了承ください。
※目次もございますので、お好きなところからご覧ください。

4/2(火)Martinイベント参加

■4/2(火)
「朝一で選定しに行くぞ!」と気合を入れて最寄り駅から始発で出発。「無事新幹線にも乗れ順調な滑り出し、、!」かと思っておりました。

が、ここで早くもトラブル発生。

東北新幹線が途中でストップしました。

そうです、ニュースで報道されていたあれです。
結局運転再開まで6時間車内で待機し、目的地まではDoor to Doorで10時間かかりました、、

本来黒澤楽器店本社へ4/2(火)朝一で伺い、選定後17:00から新宿店で行われる「Martinトークショーイベント」へ参加予定でしたが、急遽選定を4/3(水)へ変更。
4/2(火)は新宿店で以下のMartinイベント参加のみとなりました。

ちなみにこちらのイベント、クリス・マーティン4世が、Martin公式アンバサダーのクレイグ・サッチャー氏の演奏と共にトークショーをしてくれるというもの。Martinファンにとってはたまらないイベント。
クリス・マーティン4世は、本国Martin社の「ファクトリーツアー」に参加したとしてもなかなかお会い出来ない方なので、非常にラッキーでした。
WEBでは得られない情報・歴史までお話いただいたり、サッチャー氏による生演奏も聴けたりと、非常に濃い1時間でした。参加して良かった、、!

サインとツーショットもいただきました。

Martin紹介動画の、以下

でお馴染みの福岡さんともツーショット。

いやー本当に幸せな時間でした。
4/2(火)は以上で終了です。

前置きが長くなりましたが、ここからが選定レポートです!

Martin選定レポート

■4/3(水)

9:15 黒澤楽器店の本社へ到着。途中神田川では桜もお迎えしてくれました。


壁面にはMartinギターとアーティストの写真が飾られており、Martin国内正規代理店という雰囲気が外からも感じられました。

そして何と嬉しいことに、ちょうどアメリカからの入荷便を観ることができました。これでも多いわけではない、とのことです。

1日後ろ倒しになったおかげで、むしろ更に多くの商材を選定できることに。

この時は思いました。

「新幹線に閉じ込められて良かった」と。

9:30から選定開始。これだけの商材をご用意いただきました!総勢40本ほど?

写真はごく一部です。

D-28 Standard

まず最初に選定したのは、D-28 Standard。今回6本から選定しました。

Martinファンからすると壮観です。
今回はMartin Club Japanの方にも同席いただき選定。

まずそれぞれが余計な言葉を言わずに、

①自分で弾いた音
②客観的に聴いた音

それぞれの観点から、1位を発表。
何と2人の意見が合致。それがこちらの個体です。

Martin【選定品】D-28 Standard #2714229

Martin【選定品】D-28 Standard #2714229

選定理由:立ち上がりの良さ、縦ロゴを彷彿とさせる圧倒的鈴鳴り感。最も綺麗な木目。

¥450,000税込

この個体は弾いた瞬間にビビッときました。

他にも良い個体があったため、もう1本選定。同じ傾向の個体を選んでも面白くないため、一番低音が鳴る個体を選びました。
こちらも2人の意見が合致。それがこちらの個体です。

Martin【選定品】D-28 Standard #2750975

Martin【選定品】D-28 Standard #2750975

選定理由:最も豊かな低音。ストロークの際の力強さ。アルペジオの際の温かさ。近年では珍しく、比較的黒い指板。

¥450,000税込

ご存知の方も多いかと思いますが、近年Martinギターには一部シリーズにストライプドエボニーの指板が搭載されております。もちろんストライプドはストライプドで独特な木目が魅力的です。しかし、往年のMartinファンからすると“黒い指板”のイメージが強いでしょう。そこで今回の選定ではⅮ-28に限らず指板の黒さにもこだわりました。

また今回D-28に関しましては「鈴鳴り感のある個体」と「温かな低音豊かなサウンド」の個体の2パターンで選定したため、どちらのご要望にもお応えできる良い選定ができたと自負しております。

HD-28 Standard

続いてはHD-28 Standardを選定。
M.J.吉田の好みなのか、3本とも鈴鳴り感がすごく気に入りました。が、ここから選んでこそ「選定」ですので、泣く泣く1本に絞ることに。
1本はわずかに鈴鳴り感が劣っていると感じ除外。残る2本が非常に悩みどころでしたが、選んだのはこちらの個体。

Martin【選定品】HD-28 Standard

Martin【選定品】HD-28 Standard

選定理由:全体的にバランスが取れつつ、力強く煌びやかさのある音。最も綺麗な木目かつ、最もネック・ボディから振動が伝わってきた個体。

¥480,000税込

D-45 Standard

3種類目はD-45 Standard。

4本から選定。在庫枯渇なD-45を4本から選べるのは非常に贅沢ですね。。
しかも9:30にアメリカから入荷したほやほやの個体です。
もちろん全部良かったのですが、まず1本は泣く泣く木目などから消去法で除外。

残り3本が本当に悩ましい。不思議なことに、箱から開けたときは「綺麗になるなー」という印象だったのですが、弾いていくと“目覚めた”かのように力強いサウンドに変わっていくのが感じられました。長い時間船に揺られて眠っていたのでしょうか。
何度も弾き比べ最終的に選んだ個体がこちら。

Martin【選定品】D-45 Standard

Martin【選定品】D-45 Standard

選定理由:最も豊かな倍音。最も詰まった綺麗な木目。一番の決め手は心に響く低音。アルペジオを弾いた際にどっしりと支えてくれる低音の落ち着きが1本だけ違かったため。

¥1,450,000税込

音はもちろんですが、ご覧の通りトップ中央の木目の詰まり具合が素晴らしいです。癖のあるフシもなく、とても綺麗です。満足のいく1本。

D-35 Standard

4種類目はD-35 Standard。
実はこちらの選定が一番悩みました、、
6本の内2本は音や木目などから選外。残りの4本を音の違いで選ぼうと思うも、全部良い。
今回の選定で一番時間をかかったのですが、その中で選んだ個体がこちら。

Martin【選定品】D-35 Standard #2782911

Martin【選定品】D-35 Standard #2782911

選定理由:D-35らしい芯のあるサウンド。最も黒い指板。最も綺麗な木目。3ピースバックの色味の違いが、カスタム感があって魅力的なため。

¥480,000税込

“これだけ悩んだのに1本だけではもったいない”という気持ちに勝てず、もう1本選定。その個体がこちら。

Martin【選定品】D-35 Standard #2804990

Martin【選定品】D-35 Standard #2804990

選定理由:圧倒的D-35感。立ち上がりの良さ、芯の強さ、最も優れた倍音。

¥480,000税込

今回D-35を選ぶにあたって1つ決めていたのは、“一番35らしい個体を選ぼう”ということ。35らしさでいいますと、最初の個体よりもこちらの方が“らしい”と感じました。倍音が圧倒的にすごかったです。

D-42 Standard

5種類目はD-42 Standard。

こちらは何と5本から選定。贅沢過ぎます、、
早速弾いていくと、途中の1本で“これだな”と思った圧倒的な1本がありました。
しかしこれで終わらないのが選定の面白さです。

せっかくなので最後まで進めていくと、、

最後の個体を弾いた瞬間 “あ、これさっきの個体を更に超えている” とM.J.吉田の心にビビビっと来ました。

ということでD-42は割とあっさりと決定。それがこちらの個体です。

Martin【選定品】D-42 Standard

Martin【選定品】D-42 Standard

選定理由:一瞬で決まったほど圧倒的な鈴鳴り感。圧倒的倍音。最も詰まった綺麗な木目。今回全ての選定品の中でと最も手応えのある個体。

¥910,000税込

やはり縦ロゴ、40番台に求めるのは鈴鳴り感。圧倒的倍音と、鈴鳴り感でこれは迷う事なく決定。

裏話ですが、今回選定を手伝ってくれたMartin ClubJapanの方にも、一切私の感想を言わずに同じように弾いてもらったところ、同じように「“これだな”と思った個体を、最後の1本が超えてきた」と発言されておりました。
※私が弾いていた様子も観ていなかったので、私が弾いた際の反応も一切観ておりませんでした。

それほどこの個体は素晴らしかったです。
おまけに木目を見てみると、圧倒的に詰まっていたので、今回の選定の中でも一番手応えのある1本でした。

OM-28 Standard

6種類目はOM-28 Standard。

こちらは特に複数本から選定したわけではないのですが、ご用意いただいたOM-42と比べても鳴りが負けておらず、あまりの個体の良さに決めてしまいました。

Martin【選定品】OM-28 Standard

Martin【選定品】OM-28 Standard

選定理由:OM-42とも比べても劣らないほどの高音の煌びやかさ。OMとは思えない低音の豊かさ。上質な木目。サイドバック材ローズウッドの力強さ。

¥480,000税込

00-28 Standard

7種類目は00-28 Standard。

こちらは3本から選定。
これまで割と煌びやかなサウンドの個体を選びがちでしたので、今回は対象をあえて【部屋でゆっくりとつまんで弾きたいソロギタリスト】など、落ち着いた音を求める方に絞り選定。それがこちらの個体です。

Martin【選定品】00-28 Standard

Martin【選定品】00-28 Standard

選定理由:ソロギター奏法・アルペジオ奏法で癒しの音を求める方向けに、最も温かなサウンドの個体をセレクト。弾いていて落ち着く音色。今回選定したギターの中でもトップクラスに綺麗な詰まった木目。

¥480,000税込

ちなみにこちらの個体は、今回選定した全てのギターの中で、最も木目が柾目で綺麗と感じた1本です。ここまで綺麗な木目はなかなか出会ったことがないため、渾身の1本です。

D-18 Atuthentic 1937 Aged

最後はD-18 Atuthentic 1937 Aged。

いよいよ真打登場です。こちらはNAMM SHOW2023で発表された新商品で、尚且つMartinファクトリーの中でも選ばれた少数精鋭のビルダーにより作られるシリーズなため、まず早々入荷がないです。
そんな中特別に2本ご用意いただきました。
もちろん両方最高峰の鳴りを感じ、甲乙つけがたい選定でしたが、最終的に選んだのがこちらの個体。

Martin【選定品】D-18 Authentic 1937 Aged

Martin【選定品】D-18 Authentic 1937 Aged

選定理由:チューニングから感じる重厚感のある低音。ボディ・ネックから伝わる圧倒的な振動。圧倒的な“鳴り”。所有欲をくすぐる1本。

¥1,400,000税込

こちらはチューニングから楽しんでいただきたい個体です。Authenticはトラスロッド非搭載な点や、ニカワ接着など相まって本当に“ネック鳴り”“胴鳴り”が群を抜いております。是非お試しください。

以上、今回はこちらの8種類10本を選定してきました!


WEB上でお伝え出来なかった魅力も沢山ございますので、是非店頭にいらして体感してみてください。
M.J.吉田出勤日でしたら細かく解説していきますので、是非お気軽にお呼びください。

※遠方の方は選定サービスもご利用いただけます。

全て演奏動画も掲載しております!

今回ご紹介しました選定品は、全て演奏動画も掲載しております。それぞれの商品掲載ページに搭載しておりますので、是非合わせてご覧ください♪

それでは、皆さまのご来店・お問い合わせを心よりお待ちしております。

この記事を書いたのは

店舗名仙台ロフト店
Martin担当M.J.吉田

店舗情報

店舗名仙台ロフト店
電話番号022-264-9333
営業時間10:00~20:00
アクセス仙台駅より直結。中央改札口より徒歩5分。
所在地宮城県仙台市青葉区中央1丁目10-10 仙台loft7F

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