まえがき
ギタリスト、ベーシストの皆さん、どうもこんにちは島村楽器イオンモール成田店のアイドル鴇田です。
突然ですが、「乾電池で音が変わる」なんて信じられますか?
僕の予想だと半々くらいで意見がわかれるはずです(当店スタッフ調べ)(笑)
「もしかしたら変わるかもしれない」という純粋な心をお持ちのあなたも、「いやいや、電池くらいで音なんか変わるわけないよ!プラシーボだよ!プラシーボ!耳悪いんじゃないの!(被害妄想込」というお捻くれになられたあなたも(笑)
ぜひ読んで頂きたい!!
ちなみに私は基本的に後者側の人間でございます!!(笑)
そりゃあ多少は変わるでしょうけどねー…。くらいにしか思っておりませんでした!
が、しかし!だかしかし!
やってみなけりゃ分からない!ということで実験をしてみることにしました!(某実験室のパクリ的な企画ではありますが!!)
もう結果が気になってウズウズしてきませんか!?
では前置きはこれくらいにして本編行っちゃいましょう!
実験内容
実験する電池
さて、今回の実験で使用した乾電池は以下の5種類です!
左から順に、
- maxell 6F22(BN)
- maxell 6LF22(T)
- DURACELL PC1604
- Bogner SONICFUEL
- EVEREADY 9Vバッテリー
メーカー名 | 品番 | 価格(税込) |
maxell | 6F22(BN) | ¥124 |
maxell | 6LF22(T) | ¥324 |
DURACELL | PC1604 | ¥540 |
Bogner | SONICFUEL | ¥648 |
Eveready | 9VHeavyDuty | ¥291 |
定番の1,2,3に加え、あの超有名アンプブランドbognerの電池4、今回の企画の発端ともなったダークホース的存在の5と楽しみなラインナップです!
実験で使用するエフェクター
JanRay/VEMURAM
Roger/Leqtique
当店でも非常に人気があり、よりポピュラーっぽい2台をセレクトしました!
異論は認めますが、今回はこれで我慢してください!(笑)
実験で使用するアンプ
JC-120/Roland
当店のスタジオにも常設されている一般的なアンプを使用します!
実験で使用するギター
TRAD 60s Stratocaster/Fender
今回の実験は電池以外は「とにかく一般的なもの」で試したかったのでこのギターをセレクトしました!
では、早速実験開始!!!
maxell 6F22(BN)(マンガン電池) 当店参考価格¥124(税込)
僕だけかもしれませんが、9V電池と言われてパッと思いつくのはこれなんですよねー。
定番of定番な電池だと思います。
価格がリーズナブルなのもポイントですね!
あー、やっぱり定番のサウンドです。
程よいコンプ感と柔らかなミドルがいいですね。
例えるなら昔デパートの屋上階で食べたラーメンのような…。
ノスタルジックなところをチョロチョロっとされるサウンドです。
きっとここに帰りたくなる人も多いはず…。
maxell 6LF22(T)(アルカリ電池) 当店参考価格¥324(税込)
1と同じく、maxell社の乾電池。こちらはアルカリ電池です。
従来のものに比べ、最大40%長寿命。さらに液漏れのリスクを軽減させることに成功したNewボルテージ。
リハ前に「あ!電池わすれたぁぁぁぁ!」なんて言って慌てて買いに行ったコンビニなんかでよく見かけるのはこれなことが多いですね!(鴇田経験談。)
なるほど1と比べると若干オープンなサウンドに感じます!
ローミッドが若干スッキリして今っぽいサウンドですね。
ここで面白いのが"JanRay/VEMURAM"で試しているとスッキリしたサウンドか、ムッチリとしたサウンドかという違いなんですが、"Roger/Leqtique"で試しているとローミッドの密度のせいなのか音圧がまるで違います!!
これも好みなんでしょうが、個人的には1の方が好みだなぁ!
DURACELL PC1604(アルカリ電池) 当店参考価格¥540(税込)
こちらはプロも愛用することで有名な"DURACELL PC1604"多くの人が経験したことですが、僕も学生時代先輩から「この電池は音がいいから!!」と言われほとんど妄信的に「この電池は音がいいんだ!!」と信じ切っていた記憶があります。
さて、その実力やいかに!!
あー、なるほど!!これは一聴してわかるほど個性的な音色ですね!!
めちゃくちゃ元気!前述の2品番と比べると明らかに高音域が強く、ブライトで広がりがあるという印象です!アンサンブルの中で抜けそうなサウンド!
コンプ感も薄く、非常に現代的なサウンドです。"JanRay/VEMURAM"ではアタックの効いたオープンなサウンド。"Roger/Leqtique"においては1よりも若干重心が高く、ジューシーで密度の濃いドライブサウンドを演出してくれました!
なるほどプロ使用が多いという都市伝説(?)があるだけあって価格に見合うだけのパフォーマンスを持ったハイクオリティな電池です!
Bogner SONICFUEL Alkaline 9V Battery(アルカリ電池) 当店参考価格¥648(税込)
さて、あの超有名アンプブランド"Bogner"の名を冠した9V電池の登場です!
Bognerといえば90年代からサウンドメイクの現場を牽引するサウンドの魔術師!!
そのBognerが出している電池とあらば、ギタリストなら誰もが気になるところ…。
しかし、¥648(税込)という価格から躊躇していた方も多いのでは!ということで人柱鴇田いっきまーす!!
"JanRay/VEMURAM"で試奏しはじめて一言。「…あれ、大人しくない?」そう、ここまでの実験結果と何となくの先入感から「アルカリ電池=派手」という図式を思い浮かべていたのですが、この電池を弾いた瞬間見事なまでに打ち砕かれました。
そう、「地味!!!」。そんな馬鹿な!と思いもう一つ新しい電池をおろし弾いてみてもやはり同じ音。
1よりも大人しいマンガンっぽい(先入観です笑)音がしている。これには面食らったのですが、しばらく弾いていると「あれ、これめっちゃいい音じゃん」なんて思うわけです。コンプ感と艶やかなトーン。しかも雑味が全く感じられません。
そしてこれはアルカリの特徴なのかわかりませんが、これにも当てはまるのは「ローミッドがスッキリしている」ということ。
この電池に関してはその分どこかを派手にしているわけではなくとても自然な印象です。
「なるほど、こういうこともあるのかと」勝手に納得しながら"Roger/Leqtique"に挿しかえるとビックリ!めちゃくちゃバランスのいいパワー感のあるドライブサウンドじゃないですか!!
1と比べても重心が高いとかではなく、ほどよくローミッドを濾したようなサウンドで、3にも負けないほどのパワー感とモダンな印象です!
これはねー、すごいですわ(笑)
ふくよかなミッドと滑らかなローにどこか"Bogner"の香りを感じました!!
EVEREADY 9v Battery(マンガン電池) 当店参考価格¥291(税込)
さあ!!今回この企画をはじめる発端となった「幻の電池」"Eveready 9V Battery"!
噂によるとかの有名なMichael Landau氏、Scott Henderson氏が愛用されているというじゃないですか…!!
これは一ギターキッズとして試さずにはいられんだろ…!!ということで入荷したわけですが、そのサウンドやいかに!!
「あー!!これいいわ!!」一瞬でそんな言葉が口をついて出ました(笑)
キャラクターとしては4に近いかなぁ。1と4の間。そんな感じの音です。
割と艶っぽい感じのトーンなのですが、コンプ感はそれほど強くありません。
めちゃくちゃ弾きやすいし、聴きやすい…。鴇田的にはどストライクです。
"Roger/Leqtique"に挿しかえてもその評価は変わらず、4よりも少し低音の厚みがあるという印象。
これは、なぜ今まで大流行していなかったのか非常に不思議です!
どのエフェクターに入れても優秀さをいかんなく発揮してくれそうなキャラクターです。
(ちょっとした裏話をすると、実はかれこれ一年ほどこの電池の仕入先様を探していたのですがどこにも情報が無くあきらめ気味だったところ、東京都は港区赤坂にXotipueショールームを構えていらっしゃるPCI様(http://www.xotique.jp/)にお邪魔したところたまたまEvereadyの話になり、卸して頂けることになりました。何をしに行ったのかは後日お楽しみに…♪(笑))
そんなこんなで、Evereadyの9V電池を入荷しているのは数多くある島村楽器の店舗の中でもなんと「イオンモール成田店だけ!!!」。
ぜひ試しに買ってみてくださいね!
総評
電池をこうしてまとめて弾き比べるというのは初めての経験で、「全く変わらなかったらどうしよう」なんて不安もありましたが見事に裏切られました!(笑)
それぞれにハッキリとしたキャラクターがあり、「〇〇が一番いい!」という簡潔かつ暴力的な結果にまとめられなかったのが申し訳なくはありますが、「電池でこれだけ変わるんだなあ」というボンヤリとしたイメージが皆様に伝わっていたら嬉しいなあと思います。
今回は、"JanRay/VEMURAM","Roger/Leqtique"という2品番で試しましたが、TSやDS-1といったもっとオーソドックスな物で試せば結果が変わるかもしれないし、ワウやコンプ、1ノブのプリアンプ系なんかでやっても面白いんだろうなあなんて思いました!
同じオーバードライブやディストーションでも、それぞれの回路、動作原理によって「どの電池と相性がいいか」などは変わると思いますのでご自宅で色々な電池を試して頂きたいと思います。楽器店には流通していないような海外のスーパーとかにある物、100均、国内のスーパー、コンビニの自社ブランド物など色々なものがあるかと思いますので、もしいいものがあったらコッソリ教えに来て下さい!!
「またこんな企画やれたらいいなあ」なんて思ってますので、「自分でやるのはめんどくさいけどこんなのあったらやって欲しい!」などのアイディアお持ちの方も募集中です!共同企画で一緒にやってみましょう!!(顔出しokな方だとなお嬉しいです!(笑))
この記事を書いた人
ギターアドバイザー 鴇田 和弘 (トキタ カズヒロ)
学生時代突如音楽に目覚め、ギタリストとしての道を志す。数々のバンドを渡り歩き22歳の頃プロとしてのキャリアをスタート。
バンドのサポート活動の他、TBS系「ライブB」に出演する等キャリアを重ねる。
現在は自身の所属するバンド「polyfony」でも精力的に活動を行なっている。
腕ありきの音作りをモットーとする。
また、趣味でエフェクター製作も行なっており"単なるプレイヤー"の枠に留まらない解説で目からウロコのリピーター続出中。
この記事の詳細、お問い合わせは・・・
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店名 | イオンモール成田店 |
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TEL | 0476-23-8250 |
営業時間 | 10:00~22:00 |
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担当 | 鴇田 和弘(トキタ カズヒロ) |
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