話題の音声SNS『Clubhouse』上で多チャンネル入力かつ高音質に配信を行う方法を公開!

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2021年02月10日

※当記事はまだ試行錯誤を続けている途中のレビューとなります。使用する端末によって結果が異なる可能性が御座います事をご承知おき下さい。また、高音質化と題しておりますがClubhouse自体の音質が現状AMラジオ程度に留まっているようですので、その中で比較的クリアに出来る方法として本記事をご紹介しており […]

※当記事はまだ試行錯誤を続けている途中のレビューとなります。
使用する端末によって結果が異なる可能性が御座います事をご承知おき下さい。
また、高音質化と題しておりますがClubhouse自体の音質が現状AMラジオ程度に留まっているようですので、その中で比較的クリアに出来る方法として本記事をご紹介しております。超ハイレゾ高音質サウンド!というワケには参りませんことをご承知おきください…。

その他、万一表記している情報や文言に誤り等が御座いましたらご指摘を頂けますと幸いです。


皆さんこんにちは、島村楽器名古屋パルコ店の立浦(たてうら)です!
今、話題の音声SNS『Clubhouse(クラブハウス)』、もう皆さんスタートされていらっしゃいますでしょうか?
私も最近Clubhouseデビューし、日々時間を見つけてはアプリを開いております。

Clubhouse上では“ROOM”という様々な人々の交流の場が幾多も開かれており、数タップで著名人や有識者による興味深いROOMに参加し面白いトークやアーティストさんの生演奏を聴けたり、時には自分も会話に参加出来たり、はたまた自分の開いた趣味性の高いROOMに全く知らない人が来て繋がれたり。
新世代のSNS、なんだかとっても面白そうです!!
そんな中で「これってもっと高音質にしたり、自分の声以外にも楽器とか音楽とか接続して楽しく配信できないのかな?」と思い、色々と試行錯誤してみた結果、色々と分かってきたことやおススメの機材を発見したので、本日はそのメソッドを共有したいと思います!!

そもそもClubhouseって?

様々なところで「Clubhouse」って何なの?
という点について公開されているかと思いますので詳細は割愛しますが、Clubhouseはアメリカ発のSNSサービスで大きな特徴として“文字”ではなく“音声”を軸とした新世代のSNS。スタートしてまだ1年足らず、日本に上陸したのは2021年の1月中旬とまだまだ超フレッシュ!
また、ツィッターやフェイスブックと違い、既にClubhouseを始めている人からの“招待”が無いと参加できないという、初期のmixiを思い出させる仕様。そんな招待制ながらこの数週間で国内でも爆発的にユーザー数が増え始めています!

上記の通り音声でのやり取りを軸としているため、一般的なSNSや配信サービスのようなコメント欄やメッセージ投稿は出来ません。また、動画のやり取りもなし!
まるでラジオを聴いているかのような感覚の楽しいSNSなのです!

現状はiOSのみの対応のようですが、これからAndroidなどへも対応していくのではないでしょうか。

どうやって音声のやり取りをするの?

当たり前ですが、シンプルに使うのであればスマホやタブレットが1台あればOK!
アプリを開いてROOMに参加すれば、ラジオのように人々の会話の様子が聞こえてきます。
今回の表題の一つに“高音質”と書きましたが、フツーに会話するだけであればもう全然スマホだけでも問題ないレベルです。

しかしながら今回の意図でもある

「様々な入力も一緒に!」

となると話は別。

iPhoneの内蔵マイクで声と楽器の音、また声と音楽プレーヤーからの音を拾う、というのでは限界があります。
何かしら音を纏めたり、音量バランスを調整する手法が必要となります。

一般的なSNSや配信サービスで使えるUSB-Lightning接続のオーディオインターフェイスが現状使用できない

この手の一般的なSNSや配信サービス、例えばYoutubeやFacebook、インスタグラム、はたまた国内の17Liveなどのライブ配信において、複数の入力をバランスを取りながら高音質に配信を行うにはUSBやLightning接続のオーディオインターフェイスや配信ミキサーなどの音声の入出力が出来る機器を使用します。
しかしながら、このClubhouseにおいてはこれらが使用できない模様。

色々と実験してみた結果、iPhoneではClubhouseでUSB-Lightning接続のオーディオインターフェイスや配信用ミキサーを端末側が認識してくれず、音声のやり取りを行うことは現状出来ませんでした。(機器によっては1対1での使用だったり、相手の声を聴くだけなら可能、しかし複数人がROOMに参加すると弾かれてしまったりこちらの声や音声は届かなくなる等で使えないみたいです)
iPadであれば、機種によっては一応使用出来るものもあるようですが、それでも動作が不安定だったり使用する環境下に制限があるようです…。

しかし、4極プラグ、つまりマイク機能を持ったプラグでの接続であればトラブルレスに上手く行くことが判明しました!

4極プラグとは

通常のステレオプラグは3極(L,R,GND)となり音声を聴くだけとなりますが、4極はこの3極+マイク1極が加わったもので、聴くだけでなくこちらからの音声もマイクを経由して伝達出来るようになります。
スマートフォンで使える有線のマイク付きイヤホンなどがこの仕様ですね!

この4極で接続できるオーディオインターフェイスや配信ミキサーであれば、iPhoneでのClubhouse上でも高音質&多チャンネル化が出来るのです!

現状ではIK MultimediaのiRig2が話題

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メーカー 型番 通常価格 ご購入URL
IK Multimedia iRig2 ¥5,500 こちら

先人の皆さんも色々と検証をされていらっしゃる模様で、2/5現在はIK MultimediaのiRig2というガジェットが人気のようです。
こちらも4極プラグでiOSと接続し録音などを行うアイテムで、PAミキサーなどで音をまとめた上でiRig2に入力してやれば問題なく配信が出来る模様。

※海外の方がiRig2を使った手法を動画で公開しているようです


しかしながらiRig2は元々ギター/ベース用のオーディオインターフェイス。
そして複数の音声を纏めるにはiRig2だけでなく、一般的なPAミキサーなどが必要なります。


iPadで使うなら同じくIK MultimediaのiRig Streamも話題!

メーカー 型番 通常価格 ご購入URL
IK Multimedia iRig Stream ¥15,400 こちら

こちらは4極プラグ接続ではなくUSB,Lightning接続になりますが、iPadで使用する際は同じくIK MultimediaのiRig Streamが話題です!
もともとポッドキャスト配信やDJ配信などをしたい方々には絶大な支持を受けていて常時品薄な本機種、今もClubhouse需要で欠品が相次いでいます。

iPod/iPad/iPhoneとの互換性を保証することを示す「Made For iPhone/iPad/iPod=MFi認証」を取っている、いわゆるApple社のお墨付き製品!
iPhone上での動作も他製品よりも安定して動作する事もメリット。

iPad×iRig Stream×Clubhouseでの使用については、音楽機材の業界ではもはや知らない方が居ないのではないかというほど著名なライター藤本健さんのDTM Stationにて実際に使用された時の様子や感想などが詳しく解説されていますのでそちらをご覧頂くのが吉です!

現状、DJ、音楽配信などで音質が最も良いとされているのがこのiPad×iRig StreamでLightningもしくはUSB-Cで接続するというセッティング。

しかしながらiRig Streamも別途PAミキサーが必要、そしてiPhoneでは今現在は使用できない模様。
もうちょっとシンプルかつ安定して高音質や高い機能を持つ機器が欲しいところです。
そんな中でまず、今回検証して無事使える事が確認できたものをご紹介していきます!



ZOOM LiveTrak L-8

メーカー 品番 価格(税別) デジマートURL
ZOOM LiveTrak L-8 ¥39,600 こちら

まず使用が確認できたのがこのZOOM LiveTrak L-8というデジタルミキサー!
既にオンライン配信界隈では一定の立ち位置を築いており、複数のマイクや入力を必要とする人にはぴったりの本機種。
高音質かつ最大14のオーディオ入力を誇り、配信やレコーディングなどのオーディオインターフェイスとして機能する以外にも、なんと本体にマルチトラックレコーダー機能や、事前に用意した効果音・SEなどをポン出し出来るパッドなどもあり、配信をより盛り上げることが出来る人気モデル。
更に電池駆動も出来る為、屋外などでも使用可能という攻守ともにバランスよすぎな機種。

が、多くの場合、このLiveTrak L-8もUSBやLightning端子を介しての配信が普通。
もちろんこちらもUSB-Lightningでの接続では使用できません。

ところがこのZOOM LiveTrak L-8に搭載されている4極端子での接続を行うことにより、十分に“高音質・多チャンネル”出来る事がわかりました。

ZOOM LiveTrak L-8を使って多チャンネル入力&高音質化!

というわけで、ZOOM LiveTrak L-8を使ったセッティング例が上記の通り!
マイクや楽器、はたまた音楽プレーヤーの音をLiveTrak L-8へ入力、そしてそれらをモニター(聴く)する為のイヤホン、ヘッドホンもしくはスピーカーを接続、最後に4極ケーブル(LiveTrak L-8に付属)でiPhoneに接続してやるだけでOK!
思った以上に簡単に出来るのでおすすめです!

ミキサーなので、マイクや楽器などの各種入力の音量バランスも調整できますし、相手からの声やヘッドフォン、スピーカーへ送る音量も個別に調整できますので、かなり良さげなClubhouse環境を構築できます。

実際にLiveTrak L-8経由で聞いた音もチェックしてみたのですが、音のバランスや音場なども破たんすることなく、もう十分ネットラジオ番組クオリティで可能でした!
検証をご一緒、ご協力頂いた方々には大感謝です!

ちなみに最近のiPhoneはイヤホンジャックを廃止しているので4極を直接接続出来ない場合も多いですで、そういった際は

『Lightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ』という変換プラグを使いましょう。
ポイントとしてはアップル純正のものを使う事でしょうか。
100均などにも売っているようなものですが、その手のものはうまく動作しない事が多いようです。(保証いたしかねますが、そういったサードパーティ製のものの方が逆に上手く行くケースもあるようです)


同社のP4/P8も使用可能!

メーカー 品番 価格(税別)
ZOOM P4 ¥24,750
ZOOM P8 ¥49,500

同様の接続で、同社からリリースされているポッドキャストミキサーP4及びP8も使用出来るようです。
P4ならL-8よりもちょっとだけお財布に優しいし、コンパクトなのでどこかへ持ち出しての配信なんかにもより便利かもしれません!

メーカー 品番 価格(税別)
ZOOM BTA-2 ¥7,920

更に専用BluetoothアダプターのBTA-2を使えば、ケーブルすら接続する必要が無く、Bluetoothワイアレス環境でClubhouseへの参加も可能との事!
これは便利そう!
しかしながら有線4極ケーブルで繋いだ時よりも音質や接続は不安定になる模様。
ここはもっと検証する必要がありそうです!


ちなみに

ROOM内では会話もでき部屋内の全ての権限を持つ『モデレーター』、会話、発言を出来る『スピーカー』と聴くだけで発言出来ない『オーディエンス』という様々なタイプにて参加者が構成されているのですが、どうやらモデレーターやスピーカーでいるよりもオーディエンスの方が流れてくる声や音楽などの音質は良い模様。

海外の音楽配信ROOMなどではモデレーター1人、残りはオーディエンスだけ、しかも部屋内のルールで『No chatting(おしゃべり禁止)』となっているところもある模様。

恐らく通話機能のプロトコルを使用するか否かによるものと推測されますが…どうなんでしょうね?
担当は技術者ではないのでその辺りは造詣が深くありません…詳しい方、ぜひ教えてください!


LiveTrakのユニークな機能

ただ高音質&多チャンネルでClubhouseで音声やり取りをできるだけでなく、このLiveTrak L-8にはユニークな機能が沢山搭載されています。

サウンドパッド

例えばこの『サウンドパッド』という6個のボタンに様々な音声(効果音やジングルなど)を登録しておき、ボタン一発で鳴らすことが可能!SDカードを接続してその中の音を割り当てるのですが、非常に簡単に行えるのも素敵!
みんなで会話してる時に「じゃじゃーん!」とか「ピンポンピンポン正解!ブッブー不正解!」みたいな音ネタを仕込んでおけば、場が沸きそうです!

エフェクト機能

コーラスやディレイ、リバーブなど8種類のエフェクトを内蔵しているのもポイント!
どのトラックにどれだけエフェクトを掛けるのかも勿論調整が可能です!
普通に歌にエコーとか掛けての配信も出来ちゃいますね~!もしかしたらClubhouse発のアーティストも今後出てくるかも?

あと、このLiveTrak L-8にはミキサーを経由している音をSDカード内に録音出来る機能もあります!
…がClubhouse側はルールでROOM内で行われる会話を禁止していますので、ここはご注意ください。


YAMAHAの4極接続出来るSC-02というアイテムも使えました!

メーカー 品番 価格(税込) ご購入URL
YAMAHA SC-02 ¥9,900 こちら

これは盲点でしたが、YAMAHAのコンパクトサイズのiOSスマホ・タブレット向けモバイルデバイスSession Cake SC-02も使用可能でした!

マイク入力とステレオ音声入力の2系統を搭載し、これらを4極プラグで接続することによりClubhouseでも綺麗に音声やり取りを行うことが出来ました。実機検証時に会話用のマイクとBGM用の音楽プレーヤーを接続し再生しながら会話をさせて頂きましたが、音質は他のスピーカー、オーディエンスの方からも高評価でした☆

接続図的には上記のような感じ。
SC-02には4極ケーブルが付属していますので、SC-02本体とiPhone,iPadを接続。
そして、マイク、音楽プレーヤーもしくは楽器など任意で入力するだけで結構高音質に出来ちゃいます!
自分からの音声は相手側へはもちろん自分用のヘッドフォン・スピーカーにも聴こえますし、ルーム内の他のスピーカーの方から返ってくる声の音量もSC-02側のつまみで自由に調整できるので便利!
音楽を流したりながらお喋りしたり、電子ピアノを弾きながら歌ったりを一括して出来そうです!

懸念点としてはこのSC-02は電池駆動のみ(単三×2本、最大連続10時間前後)外部電源等は使えません。
毎回アルカリ電池を使うのはコスパが悪そうなので、充電電池を数本用意してローテするのが良さそう。

また、こちらはファンタム電源が付いていませのでコンデンサーマイクはお使いいただけません。(ダイナミックマイクは使用可能)

実際の接続方法を動画にてご紹介!


TASCAM iXZ

メーカー 品番 価格(税別) デジマートURL
TASCAM iXZ ¥3,960 こちら

TASCAMのiXZという低価格かつシンプルなモデルでも使えました。


こちらはマイク、もしくはギターなどのモノラル楽器のみの入力となります…が、乾電池を使えばコンデンサーマイクも使えるので、ちょっとでも高音質なルーム通話、配信を模索している方には良い…かも?

他にも

こういう4極-マイク入力・ヘッドホン出力を分岐するケーブルでも一応音声入出力は出来るっぽいです。これならAmazonとかで数百円で売っているのでリーズナブルですね!
こちらも今後検証してみたいと思います!

メーカー 品番 価格(税込) デジマートURL
ALPEX HSE-A2000PN-G(ガンメタリックブラック) ¥3,600 こちら
ALPEX HSE-A2000PN-P(ピンク) ¥3,600 こちら

他にも、単純に通話だけ高音質にしたい!という方ならマイク付きのイヤホンがオススメ!
特にこのピエール中野氏が開発に携わっているALPEXのHSE-A2000PN-P、通称ピヤホン2もオススメ!
手軽な価格と高品位なサウンド、通常の通話はもちろんWEB会議などでの使用も想定した高感度マイクを搭載、またコードを胸元などに固定できるオリジナルクリップ付いておりスマートに使用することが可能です!

当社北海道地区担当のカタシオによるレビューもご参考ください!

他にもわかったことがあれば、このページで随時共有していきます!

この記事の投稿スタッフ

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投稿者 立浦
プロフィール 高校1年からエレキギターをはじめ、大学卒業まで月のアルバイト代の殆どをバンド活動、それに伴う機材に費やしてきた人柱。そして一児のパパ。これまでに買ったギターやベースなどの竿ものは15本以上、エフェクターに関しては30台を超えてからは数えていません…その他にもシンセ、アンプ、DTMソフトetc...一体いくら使ったのか、分かりません。でも、でもね!自分で買ってきたからこそ、商品の使い方はもちろん、良いところも悪いところもなんでもご提案出来る自信がありますよ!当店ではそんな経験を生かしてアンプ、エフェクター、シンセサイザー、PA、DTM、DJなど、幅広く担当しております。貴方にピッタリな楽器、是非一緒に探させてください!

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店舗名 島村楽器 名古屋パルコ店
担当 立浦(たてうら)
電話番号 052-264-8316

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