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Roland | SP-404 mkⅡ | ¥59,400 | こちら |
こんにちは、島村楽器名古屋パルコ店の立浦です。
今、2021年11月に発売され今空前の人気誇っているRolandの新サンプラーSP-404 mkⅡ。
そんなSP-404mkⅡの開発者であるRoland開発エンジニアの白土 健生さんが名古屋パルコ店に遊びに来て下さいました!
高校の頃からローランドが好きで、特に、サンプラーのSP-303、SP-404、SP-404SXすべてを入手するほど、SPのファンで、この度新モデルの開発を担当されたとのこと。
短い間でしたが製品開発に関するお話を色々とお伺いする事が出来ましたので、今日はその様子を対談形式でご報告させていただきたいと思います!
RolandのSP-404mkⅡ紹介動画
SP-404mkⅡの概要については当店にて作成致しました上記動画を是非ご覧下さい♪
当店HPでも詳細公開中!
併せてチェックしてみてください!
~Roland SP-404 mkⅡ開発者インタビュー~
立浦:はじめまして、島村楽器名古屋パルコ店デジタル製品担当の立浦です。本日は宜しくお願い致します!
白土さん:宜しくお願い致します!
立浦:SP-404 mkⅡの開発者の方に直々にお越し頂けて光栄です!早速色々お伺いしていきたいと思っているのですが、まずは白土さんのこれまでのキャリアをお伺いできますでしょうか。
白土さん:はい、私は今39歳で、35歳まではとある企業(本記事では伏せますが超有名上場企業)でプリンターの開発などを手掛けていました。
Rolandには2017年に入社して、そこから最初にシンセの開発部署に配属されて担当したのがFANTOMシリーズでした。
立浦:え!いきなりフラグシップシンセサイザーのFANTOMシリーズを?!凄いですね!
私は超文系なのでその辺りが無学なんですが、いきなり違う部門にいってもすぐ開発って出来るものなんでしょうか。
白土さん:それはですね、結構中身の仕組みというかシステムが似てまして。結局組み込み系の話なので、プリンターもシンセもそんなに変わらないんですよ。
なので、すんなり取り組むことが出来ましたね。
現行Rolandのシンセサイザー最上位に位置するFANTOM
立浦:シンセとプリンターが近い位置にいるものだとは…勉強になります。
新しいFANTOMってどこか今までのRolandシンセと違った感じがあったのですが、白土さんという新しい風が入ってきたからなんですね。
なんだか勝手に納得しました!!
そしてSP-404mkⅡも今回開発担当されたと。開発の経緯を簡単にお伺い出来ますでしょうか。
白土さん:SP-404SXは発売してから制作やポン出しの用途など多岐にわたって堅調に売れていたのですが、特に海外ではLo-Fi HipHop文化の隆盛もあってビートメイカーシーンを中心にSPはますます人気を博していきました。
ちょうどそのLo-Fiキッカケでグッと売り上げが伸び始めた時に僕が入社してたんですが、その時点でSP-404SXは発売からある程度時間が経っているのもあって後継機種が市場からも望まれていて。
また、SP-404SXの部品自体の入手性も大分怪しくなってきてて、じゃあそろそろ新しいSPをやりましょう!ということになって今回のSP-404mkⅡの開発の着手に至りました。
lofi hip hop radio - beats to relax/study to LoFi HipHopの立役者的Youtubeチャンネル
立浦:開発の陣頭指揮を執ったのは白土さんなんですね。私の中ではSP404=Roland開発部長の山田さん(※)、というイメージだったので意外でした。
※Rolandの山田謙治さんは前機種SP-404SXの開発リーダーを担当
白土さん:前任の山田は直接という形ではありませんが、本製品にもオブザーバーという立場で携わっています。
出来上がったものを山田に見せて「いや、ここはちゃうやろ!」って結構ダメ出しを食らいましたね(笑)
立浦:なるほど(笑)山田さんのチェックは厳しそうですね…!
やっぱりそんな、前作のSP-404SXを大事にしつつ、っていうのは本製品を開発するにあたって意識していらっしゃったのでしょうか?
白土さん:ええ、それはもちろん!むしろ1番の拘りはそこですね。
404も含め今までのSPのお客様を大切にしたい、という想いがありました。
なので、操作感なんかは結構前の機種と一緒なんです。サンプリング手順もREC押してPAD押してRECして終わり、4回押すと停止する、とかみたいなところですね。
立浦:そうそれ!
我々も初めて触った時にめちゃくちゃ使いやすい!ってなってマニュアルを熟読しなくてもある程度どんどん触れてすごい楽しかったです。これまでのSPユーザーさんには有難い仕様ですね!
ちなみに、ちょっと突っ込んだご質問なんですけど、発売前のリーク(※)については実際どうだったんですか?
一部ではリーク自体がある種のメーカー主導の扇動商法じゃないか、って言われてたりもしましたが。
※SP-404mkⅡは正式の10月14日の約2週間前に情報がリークされてしまったという経緯アリ
白土さん:いや、あれは完全にアメリカのパネル業者さんと小売店さんのやらかしですね(笑)
私もびっくりしましたね。ちょうどその時たまたま深夜にトラックの音が煩くて起きちゃって、WEBチェックしてたら「あれ?facebookに見たことがある画像が?!」ってなって。もう夢かと思いましたね。
もうそこから寝られなくなっちゃって…もう、これどうしよう…みたいな(笑)
立浦:やっぱりRoland社内でもモメた感じですか?
白土さん:まぁ少しだけ…いや、言ってもそんなにモメてはないのですが…(苦笑)
リークが出たのが9月30日か10月1日くらいだったかな?どの道2週間後には正式発表が控えてましたし、待つしかないか…ていうか。
でもその2週間の間、ネット上の意見とか評価とか、かなり色々と自分でも見て回りましたね(笑)
立浦:私も同じく海外サイトを徘徊してましたが、SP-404SXの良さはそのままに必要な部分をアップデートしてきた今回のSP-404mkⅡは概ね高評価でしたね!そうそう、気になったのがサンプリングのビットレートはSP-404SXと同じく16bit仕様のままなんですね。
24bit96bitとか、ハイレゾ化しなかったのにはどんな理由があるのでしょうか?
白土さん:他社さんのサンプラー製品ではすでに対応しているものもありますし、別にハイレゾもやろうと思えば出来たのですが、やっぱりコストとバランスですね。
ハイレゾ化すると扱うデータ量も多くなって、そうするとメモリも増えますし使用するパーツ全体のコストも上がってしまいますし、やっぱりSPのメリットって安いっていうところもあるんで、求められているところの違いを鑑みた上でというところですね。
立浦:十分良い音ですよね!
それに私リーク情報見た時、絶対6万円超えると思ってたんですが、実際の発売5万円切ってて最高だと思いました。
白土さん:そうですね、もうこの価格の部分はかなり重要でしたね。前の機種から操作を変えない、っていうところと価格を抑える、っていうところはかなり拘りました。でも内部のパーツ等はかなり刷新してるので、前のモデルの流用でコストダウンを図っている、とかは無いです。
立浦:そうそう!前のモデルから色々な面が進化してますよね、特にまずこのディスプレイとか!
個人的にこのディスプレイ最高です!もうこれだけで前の機種から買い換える価値があるというか。
白土さん:ここもかなり拘りましたね!
いろんな有機ELを買ったりサンプルを取り寄せたりして「このパーツ凄いいいけど高いよなぁ…」とか(笑色々試行錯誤しました。
で、最終的に品質とコストのバランスがちょうど良いものを使用しました。
立浦:ディスプレイも最高ですけど、搭載エフェクトも最高すぎますよね!Tape SimとかSP-303 Vinlyとか。
白土さん:ありがとうございます。
やっぱり今のシーンに合わせてLo-Fi狙いのも色々入れたんですが、あまりにも偏ると良くないので、そっちに寄せすぎないエフェクトもしっかり入れ込みましたね。是非色々試してみて頂きたいです。
立浦:ちなみに、このエフェクトって今後アップデートなんかで増える予定はあるんですか?
白土さん:…今は明確には申し上げられませんが、検討はしています(笑)
近年のRoland製品はアップデートでどんどん機能追加が出来たり、Roland Cloudなどとリレーションしてコンテンツを提供したりしてますので、それも売りにしていきたいところです。
立浦:…おぉ〜!!…楽しみにしています(笑)
搭載されているエフェクトで、Ko-da-maとかHa-douとか、日本名のエフェクトも効果もネーミングセンスもユニークですね。
白土さん:SP-404mkⅡの起動画面に、カタカナで「ローランド」という表記が出るんですが、あれがネーミングのキッカケでしたね。
そこ始まりで「日本名のエフェクト入れたら面白いんじゃないかな?」と思って作りました。
社内のエフェクトを担当しているメンバーと色々話をしていて、出来上がったエフェクトに「このエフェクト、効果面白いけどネーミング難しいね…。でも波動っぽいよね。あ、Ha-Douで良いか!」ってなりました(笑)
立浦:なるほど(笑)これって海外でリリースされているモデルにももちろん「Ha-Dou」って表記されてるんですよね?
白土さん:はい、なのでYoutubeで海外の方がレビューしてくれている動画も「Ha…Hadou…?Ko…da…ma…?」と戸惑っている様子が伺えますね(笑)
立浦:あ、確かにそれ見たことありますね!確かに日本人じゃないと馴染みがないネーミングですよね。
起動画面の「ローランド」っていうカタカナ表記も、向こうの人は結構驚いてますよね。
白土さん:実はあのカタカタのフォントってローランドのオフィシャルフォントじゃないんですよ。
よく見るとすごいカクカクしたような字で、TR-808とかRE-201とかの70年代のROLAND製品の銘板(製品名やシリアルなどを彫り込んだ金属の板)から引っ張ってきてるんです。
TR-808の銘板
立浦:えーっ!!うわ、めっちゃツウな拘りですね!!まさに開発秘話っ!!(笑)
白土さん:最初にカタカナにしよう、ってなってゴシックとか色んなフォントを充ててみたんですがなんだかしっくりこなくて。[!!そしたらメンバーのすごい若手のビンテージシンセ好きの子が「こんなの作ってきました!」って持ってきてくれたのを見て「え、なにこれ!なんかどっかで見たことある懐かしい感じする!」って聞いたら「ヤオヤ(TR-808)の後ろに書いてあるやつです!」って言われて採用になりました。
TR-808とSP-404mkⅡの起動画面。並べると確かにフォントが似ている!
立浦:いやぁ、Rolandさんの開発部はめっちゃ楽しそうですね!
そういえば、現在Rolandさんが注力されているRoland Cloud経由ではどんなことができるんでしょうか。
白土さん:Roland Cloud経由では、まずコントロール用アプリをダウンロード出来、またアプリからサンプルをインポートできたりしますが、そのサンプル・音ネタが結構たくさんアップロードされていてます。
ご購入後Roland Cloudにご登録頂くと、半年間無料で公開されている全サンプルをお楽しみ頂くことが出来ます。
立浦:今いくつくらいアップされているんですか?
白土さん:どれくらいだろう…Hip-HopとかLo-Fi系で4パックあるんですが、テクノ・ハウスなどそれ以外も含めると相当な数がありますね。
そして今後もさらに増えていく予定です。もうどれを選んだらいいか迷ってしまうくらいあります。
こちらも是非チェックしてもらいたいところですね。
個人的に色々気になった事を聞いてみる。
前機種SP-404SXの良さはそのままに、着実にパワーアップした今回のSP-404mkⅡ。
多くの機能が追加されたのですが、逆に淘汰された機能なども。
そういった仕様について個人的に気になった部分をお伺いしてみました。
立浦:最大収録時間が16分に縮小されているのは、何か理由があるんですか?
前機種は4GBのSDカードで180分とか出来てたと思うのですが。
白土さん:やっぱり、現実的なところでいうとそこまで必要ないのかなと。
開発にあたって、結構色んなところにヒアリングしたのですが「まぁ10分くらいあれば十分かな…」という意見が多かったので。
あんまり時間が長いと取り扱うのも大変になりますからね。
立浦:では内蔵マイクが無くなったのも…?私、あの内蔵マイクすごい好きだったんです…。
白土さん:それは申し訳ないです(苦笑)
そうですね、あれの内蔵マイクも、ユーザーの使用率、また部品の調達などの観点からも色々鑑みて廃止となりました。
立浦:昨今のサンプラーに基本搭載されているステップシーケンサーがなく、従来通りパターンシーケンサーだけなのは何か理由があるんですか?
サンプラー=作曲・トラックメイクツールっていうのが一般的な気もするのですが。
白土さん:とりあえず今までと変わらないワークフローを、と考えた結果ですね。
でも実は今、新たにステップシーケンサーも追加実装するのを検討中だったりします。
立浦:これも他社製品によく搭載されているコードモードやスケールモードは実装しないんですか?
白土さん:これもアップデートで対応検討中です!
立浦:新機能のDJ MODEの発想がエグいですね!これはどなたが発案されたんですか?
白土さん:これも僕ですね!DJもやってるので、何か爪跡を残しておこうと思って(笑)今後のアップデートでDJ MODEの機能追加や強化も色々検討しています。
立浦:最後に開発者ならではの推しポイントを簡単に教えてください。
白土さん:やはり今までのSPとそこまで使い方は変わらないけれど、ちょっと掘ると色んなことが出来ます!っていう点ですね。他にも今回のSP-404 mkⅡはUSB-Cが充実しているので、そこはお勧めしたいです。
パソコンだけでなくiPhone,iPadと接続してサンプリングしたり、エフェクトを掛けたり、とかですね。
ビートメイカーさん達の色んな可能性やワークフローが広がると思いますので、是非使って頂きたいところです。
開発者に当店オリジナルメイドのカスタムスキンを見せびらかしてみる。
立浦:…実は当店限定でこんなカスタムスキンも作ったんで、是非見て頂きたいです!
[!!白土さん:おぉ!これはすごいですね!Roland公式HPで公開している[アウトラインのデータ::title=ここに文字]を使って頂いたんですね。こういうのをユーザーさんやお店さんにガンガンやって欲しくて公開してたので嬉しいです。
立浦:ありがとうございます。地元の業者さんにご協力いただき制作しました。
今のところ20種類以上あって、今後も増える予定で、他にもお客様からのカスタムオーダーも受け付けています。
個人的なおすすめはこのヘアラインスキンです!
白土さん:あ!これSP-303じゃないですか!これはSPファンにも受けそうですね。
僕自身もSPの中では303が一番好きです。
立浦:作った後に、しかもメーカーの開発者の方に聞くのもアレなんですが、意匠権的に大丈夫なんですかね?
白土さん:…そこはアウトラインのデータを公開する際にある程度大丈夫なようにしてあります(笑)
よっぽどやりすぎなければ大丈夫だと思いますよ。前のモデルは上面のパネルを何度も取り外ししているとネジ穴が潰れてしまったりというトラブルもあったのですが、今回はそこも補強していますので、何度もリプレイスして頂いて大丈夫なようになっていますので是非色々組み替えて頂きたいと思っています。
立浦:良かったです!(笑)これからもガッツリやっていきます!!
本日は有難う御座いました!
名古屋パルコ店展示中のSP-404 mkⅡ/カスタムスキンやカラーつまみで艶やかにデコってます!
いかがでしたでしょうか?
今回はRolandの開発エンジニア白土さんにお話をお伺いいたしました。
SP-404 mkⅡについては当店でも絶賛展示中!ご予約も受付中です!
気になる方は是非当店までお問い合わせください!
この記事の投稿スタッフ
投稿者 | 立浦 |
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プロフィール | 高校1年からエレキギターをはじめ、大学卒業まで月のアルバイト代の殆どをバンド活動、それに伴う機材に費やしてきた人柱。そして一児のパパ。これまでに買ったギターやベースなどの竿ものは15本以上、エフェクターに関しては30台を超えてからは数えていません…その他にもシンセ、アンプ、DTMソフトetc...一体いくら使ったのか、分かりません。最近はモジュラーシンセやガジェットを買い漁る日々です。でも、でもね!自分で買ってきたからこそ、商品の使い方はもちろん、良いところも悪いところもなんでもご提案出来る自信がありますよ!当店ではそんな経験を生かしてアンプ、エフェクター、シンセサイザー、PA、DTM、DJなど、幅広く担当しております。貴方にピッタリな楽器、是非一緒に探させてください! |
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