![すごくお久しぶりの更新になりました。 どうも、Tobbyです。 さて、こういう記事を書くメンバーも増え、内容が似ても面白くないかなと思いまして、ちょっと毛色の違う事をやっていこうと。 いろいろと作ってみたり、気になることを調査してみたりと、まぁ、要するに好き勝手に面白そうな事をやってみようかなと。 […]](https://www.shimamura.co.jp/shop/nagoya-repair-guitar/wp-content/uploads/sites/172/2021/10/20211029-s-img_0330.jpg)
すごくお久しぶりの更新になりました。
どうも、Tobbyです。
さて、こういう記事を書くメンバーも増え、内容が似ても面白くないかなと思いまして、ちょっと毛色の違う事をやっていこうと。
いろいろと作ってみたり、気になることを調査してみたりと、まぁ、要するに好き勝手に面白そうな事をやってみようかなと。
というわけで、久しぶりのしょっぱなはDIYをしていこうと思います。
トーンは10でも効いている。
まず最初に、ギターのトーンはいわゆるパッシブフィルターです。
それもそれも最も基本的な教科書通りのシンプルな、コンデンサと抵抗だけの。
一番安価で確実、かつ、そんなに精密である必要でもないため、これで十分なのです。
しかし、抵抗とコンデンサがフィルタの構成要素だということは…、
そう、トーンが付いているだけで効いています。
トーンを絞ると効くのは当たり前ですが、トーン10でフルだと思っていても、フィルタ回路が付いている=少しは機能している=トレブル成分が少しはカットされているわけです。
ですので、歪ませてよりエッジの効いたサウンドを目指したいモデルではトーンが設けられていなかったりするモデルが存在するわけです。
そうなると、プレイヤーとは欲深いものでして、トーン全開だとフィルタの効いていないよりリアルガチなサウンドを、でも、トーンも使いたいので無くすのは嫌だと思うわけです。
スイッチで切り替えるという手もあるわけですが、そういうプレイヤーのための良いアイテムがあります。
いわゆる、No-Loadトーンポットや、フルアップトーンポットというものです。
トーンとして使える、しかし、トーン10だとフィルタが完全にかからなくなるという優れものです。
市販でそういう商品も販売されていますが、今回はこれをDIYしてみましょう。
実は削るだけ。
用意しました、何の変哲もないポット。
強いて言うなら、CTSポットですが、ミリ規格のシャフトということくらいでしょうか。
それはまぁどうでも良いのですが、まず、やることは、ポットの分解。
こういうポットは実に前時代的なとてもアナログな構造でして、簡単に分解できます。
ここの爪を4個所グイっと持ち上げると、
カバーが外れました。
CTSの場合は、これだけでばらばらに外せます。
ポットによって、どう分解されるかは違いますが、構造は同じです。
ここで、一番重要なパーツと個所はここ。
これがポットの抵抗体です。黒いところがカーボン抵抗になっています。
で、赤丸の部分。
全開に回し切った部分にポットの内部端子はここで止まります。
そして、2番端子と3番端子がダイレクトで接続されるわけですが、抵抗体がぐるっと付いていますので、抵抗を介して1番端子とも繋がっています。
通常はこれで間違いない構造なのですが、前述の通り、トーンの場合はこれがちょっと困るわけでしたね。
フィルタを効かさないためには、全開の時の内部端子の位置で、内部端子が抵抗体から切り離されれば良いのです。
そのためにすることは一つ。
この位置の抵抗を削る!!
まさかのアナログ!!力技!!
ということで、削りました。わかりにくいですが、赤丸部分の色が変わっています。
抵抗体はとても薄いので、削るのは簡単です。
あとは、元通りに組み立てて行けば作業は完了です。
念のために、最後に確認です。
全開の時に2番端子と1番端子間の抵抗値は…
∞ (インフィニティ)。
大成功です。
これで、全開の時は抵抗から絶縁され、少し絞ると普通にトーンポットとして使用できるポットになりました。
あとは、普通に配線すれば良いだけです。
あ、ちなみにですが、削る位置がずれると普通に導通して意味なくなりますし、削りすぎるとトーンの効く範囲が狭くなりますので。
(最初削って、これでいいだろうと組んだら、バリバリ導通してたのは内緒です…。)
ということで、DIYの第一弾はこれまでです。
いろいろ知ってみて、自分でやってみてというのもギターの面白さの一つです。
こういうのに触れてみて、実際にやってみて、また新たな楽しさを発見していただけたら幸いです。
※DIYとしての紹介になりますので、このカスタマイズ依頼をお受けするという事ではありません。
※ポットの分解、改造は自己責任で行ってください。ご自身で行われた際のトラブルに関しては補償いたしかねますので、予めご了承ください。
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