マウスピースの選び方~木管楽器編~

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2023年07月10日

管楽器を演奏するうえで必要不可欠なマウスピース。何となくで選んだり、付属品をそのまま使い続けている...という方も多いのではないでしょうか?自分に合ったマウスピースに変えることで楽器が吹きやすくなったり、求めている音に近づいたりすることが出来ます‼この機会に自分に合った1本を選んでみませんか? CO […]

管楽器を演奏するうえで必要不可欠なマウスピース。
何となくで選んだり、付属品をそのまま使い続けている...という方も多いのではないでしょうか?
自分に合ったマウスピースに変えることで楽器が吹きやすくなったり、求めている音に近づいたりすることが出来ます‼
この機会に自分に合った1本を選んでみませんか?

どんなマウスピースを選べばいいの?

「自分に合ったマウスピース」と一口に言っても中々難しいですよね。
まずは自分がどのような音や効果を求めているかを考えてみましょう‼
例えば「吹奏楽やクラシックでもっと深みのある音が出したい」「もっと音程を良くしたい」など…
現在使用中のマウスピースと比較してどのようにしたいか、目的を明確にすることで自分に合ったマウスピースを選びやすくなります。

各部のはたらき

①ティップオープニング
開きが広い:豊かでパワフルな音が得られますが、鳴らすのに息の量が必要です
開きが狭い:明るい響きで、音が鳴らしやすいため初心者の方におすすめです

②フェイシング
長い:柔軟性があり、豊かで丸みのある音色になりますがコントロールが難しくなります
短い:コントロールしやすくクリアで輪郭のはっきりした音色になりますが、音に表情をつけにくくなります

③バッフル
厚い(ハイバッフル):華やかで軽い音色になり、ロックやフュージョン系の音楽を演奏する方に好まれます
薄い(ローバッフル):太く力強い音色になり、クラシックや吹奏楽を演奏する方に好まれます

④ティップレール
狭い:ニュアンスを付けやすく音の立ち上がりが速くなりますが、コントロールが難しくなります
広い:音量を出しにくく、ニュアンスもつけづらくなりますが、リードミスは起こりにくくなります

⑤サイドレール
広い:抵抗感が増し、柔らかめの音になります
狭い:明るい音色になり、高音が出しやすくなります

⑥ウィンドウ
大きい:息の抜けが良くなります
小さい:音質がまとまりやすくなります

材質による違い

●エボナイト製
エボナイトとは天然の生ゴムに硫黄を混ぜて焼き上げた素材で、プラスチック製に比べ消耗が少ないのが特長です。
音質も柔らかく艶があるため様々なジャンルの音楽と相性が良く初心者からプロまで幅広く使われています。

●プラスチック製
アクリル製とフェノール製の2種類があり、明るく硬めの音がします。
非常に鳴らしやすいのでマウスピースの扱いに慣れていない初心者の方におすすめです。

●メタル(金属)製
サックスをソロ楽器として使用する方や、硬めでパワフルな音を求める方におすすめです。
ジャズやフュージョン、ファンク、ロック系の音楽と相性が良く、アンプを通す演奏やバンドのホーンセクションを組む方に好まれます。
吹奏感や音色は、使用される金属の種類や表面のメッキの種類によって微妙に変化します。

真鍮製
ステンレス製銀製
レスポンスが良く明るめの音色音の立ち上がりが速く、輝かしい音色芯があり暗めの音色

保管する際の注意点

エボナイト製の新しいマウスピースは硫黄成分が残っていることがあり、銀メッキ仕上げの楽器やリガチャー、キャップを変色させる場合があります。
メッキの変色を避けるためにある程度の期間は、マウスピースが傷つかないようクロスに包んだりポーチに入れたりしてから、ケースカバーのポケット等に収納するなどして楽器と同じ場所に保管することを避けましょう。

自分の楽器で試奏してみよう!

リガチャーとリードもお忘れなく!


クラリネットやサックスの場合、楽器本体だけでなくリードやリガチャーにもマウスピースとの相性があります!
例えば、ティップオープニングが狭いマウスピースに柔らかいリードを合わせると、音が薄くなりリードミスが増えやすくなります。
リードやリガチャーとの相性も大切な判断材料になりますので、現在使用中のものでの試奏がおすすめです。

選ぶ際のポイント

①自分の求める音が楽に出せるか
自分が出したい音を楽に出すことが出来るか、スケールやアルペジオを低音~高音まで演奏してチェックしてみましょう。

②音程のコントロールはしやすいか
楽器の特性上、音程の不安定な音が存在します。音量を変えながらチューナーを見てコントロールしてみましょう。

③タンギングがしやすいか
数種類のタンギングを自分が楽に出せる全音域で行い、音のレスポンスをチェックしましょう。

マウスピースには寿命があります!

エボナイトやプラスチックは柔らかく、口が直接触れる部分やリードやリガチャーが当たる部分が削られ摩耗してきます。
特に先端部分はリードが高速で打ちつけられているため摩耗が進みやすく、細かい傷ができたり欠けてしまったりすることがあります。
摩耗が進むと音に雑音が混じるようになり、音程も不安定になるため定期的な買い替えをおすすめします。
一般的に2~3年(メタル系は4~5年)が買い替えの目安と言われています。

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