【ピアノインストラクターブログ Vol.15】楽譜について知ろう!Part1

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2024年08月26日

皆さまこんにちは!ピアノインストラクターの芝田佳子(しばたかこ)です。 お盆が終わり8月半ばですが、皆さまお盆休みはどのように過ごされましたでしょうか?帰省された方、旅行に行かれた方、家でのんびり過ごされた方、様々だと思います。私は8/14・15が通常通りお休みだったのでお家でのんびりしていました。 […]

皆さまこんにちは!ピアノインストラクターの芝田佳子(しばたかこ)です。

お盆が終わり8月半ばですが、皆さまお盆休みはどのように過ごされましたでしょうか?
帰省された方、旅行に行かれた方、家でのんびり過ごされた方、様々だと思います。
私は8/14・15が通常通りお休みだったのでお家でのんびりしていました。この暑さでは外に出ていくのも体力を使います(笑)

今回のテーマは『楽譜』です。演奏する上で必要不可欠ですよね!
私が演奏することが多い、クラシックの楽譜について語っていこうかなと思います。

楽譜について

島村楽器名古屋則武新町店でも沢山の楽譜を取り扱っていますが、見ての通り沢山の色、種類の楽譜が存在しています。
同じ曲でも多数の出版社から楽譜が出ています。出版社によって『解釈の違い』があるので多くの楽譜が存在しています。

そこで!
解釈の違いがあるのならどの出版社の楽譜が良いの?と疑問に思う方もいらっしゃると思うので楽譜を選ぶときに知っておきたい知識をお教えいたします!

出版社の違い

大きく分けて2つに分類されます。それは原典版校訂版のどちらかです。
その2つの代表的な出版社を紹介していくので楽譜を選ぶ際に役立ててみてください。

原典版

原典版とは、作曲家の意図を出来る限り忠実に再現した楽譜のことです。実際に作曲家が書いた譜面をもとに、なるべくそのまま再現しているので作曲家の意思が一番よく反映されています。作曲家が書き残していない強弱記号、アーティキュレーションなどは基本的に書かれておらず、指番号も全く書かれていないものが多いです。
作曲家の意思を理解するためには、まず見ておく必要がある楽譜になります!

ヘンレ版

良く目にする青い楽譜です。少し高価ですが、ヘンレ社のモットーは、構成の解釈を交えず作曲者による本来の意図を示す楽譜であることなので、非常に信用度が高い楽譜として普及しています。

ウィーン原典版

とても目立つ赤い楽譜です。曲家の直筆譜や筆写譜、初版本、版下を比較検討して、確実な出典に基づいて校訂・編集されています。世界的な演奏家が、解説を加えています。日本の音楽之友社が版権を買って日本製の楽譜として売り出されているので原典版の中では比較的に安値な楽譜です。

ベーレンライター版

作曲者によって様々な色の表紙になっている楽譜です。ドイツの出版社で、その作品の作曲者の最終的な意図がどこにあるのかを探求しクラシック音楽業界に広く周知されています。

校訂版

楽譜の研究者や演奏家などの専門家が、より良い演奏が実現出来るように書き換えた楽譜の事を校訂版と言います。
指番号や強弱記号、曲中のスラーを足したり、演奏する際の表現をどのように行うかなど、演奏に関わる様々な指示を書き加えた楽譜のことを指します。
原典版よりも安価で手に入れることができ、演奏上の指示が加わっているので、表現の方法、奏法を知りたいという時に役立ち、曲の理解をより一層深められます。

春秋社版

ピアニスト、ピアノ教育者として有名な井口基成さんによる校訂版で日本で最も歴史ある楽譜出版社のひとつです。カバーに入った重厚な存在感が特徴で、指使いが手の小さい日本人用に書かれています。ヘンレ版など、原点版と併せての使用をおすすめします。

全音楽譜出版社

よく見るのでご存知の方が多いこの青を基調とした楽譜です。1931年に創業された日本の出版社で、ピアノ曲集や1曲だけで販売しているピアノピースなどがあります。安価で手に入れやすい楽譜が多いことから、広く親しまれている人気の出版社です。

コルトー版

ピアニスト・音楽教育家のアルフレッド・コルトーが独自の解釈を加えて校訂・編集した楽譜。楽譜下部にはコルトー自身による演奏への助言や練習方法が記されているのが特徴です。

【作曲家別】推奨される出版社

ドイツ系の作曲家
(バッハ、ベートーヴェン、モーツァルト、シューベルト、ブラームス、シューマンなど)
ヘンレ版
フランス系作曲家
(ドビュッシー、ラヴェルなど)
デュラン版
ロシア系作曲家
(ラフマニノフ、バルトーク、プロコフィエフ)
ブージー&ホークス版

また、リストだったらブダペスト版

ショパンはエキエル版がポーランドの国家事業として制作された原典版で、その信頼性の高さからショパンコンクールの推奨楽譜に採用されています。その次によく使われているのがパデレフスキ版です。私もショパンのエチュードはパデレフスキ版を使っていました。が、今後購入するのならばエキエル版をお勧めします。

まとめ

今回は楽譜について取り扱いましたが、私たちが弾いているクラシック曲は、作曲者が生きていないのでどのように弾くのが正解なのか実際に聞くことはできません。なので楽譜の研究者や専門家によって出されている楽譜をもとに作曲者の意思を汲み取って表現しています。なので用途によって多数の楽譜を見比べながら自分に合った楽譜を探してみましょう。楽譜選びのご相談も受け付けておりますのでお気軽にお問合せください。

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