![こんにちは!島村楽器神戸三宮店 DJ担当兼アコギ大好き 玉田です! 今回はギターの[!!インレイカスタム!!]について記事を書きたいと思います! **インレイとは???? いわゆる”はめ込み加工”です。 本来ポジションマークとしてフレット上に貝殻や異なる木材を埋め込んで、フレットポジションを見やすく […]](https://www.shimamura.co.jp/shop/koube/wp-content/uploads/sites/62/2019/12/20220219-1483e5de0f003c18314710142136fa0b.jpg)
こんにちは!島村楽器神戸三宮店 DJ担当兼アコギ大好き 玉田です!
今回はギターのインレイカスタムについて記事を書きたいと思います!
インレイとは????
いわゆる”はめ込み加工”です。
本来ポジションマークとしてフレット上に貝殻や異なる木材を埋め込んで、フレットポジションを見やすくします。
こんな感じで、ヘッドロゴにも使われたりしますね。
☝ちなみにこの写真は私が以前HAWAIIのKoaloha工場にお邪魔した際の工場見学ツアーで見せて頂いた、カット前の貝殻です。
実際に見ると、色彩鮮やかで物凄くキラッキラでした。
さて、今回インレイカスタムにて新たな命を吹き込むギターがこちらです。
かっこいいですねー。
Ayers SJ-05-CXカティサークという型番です。
カティーサーク(Cutty Sark)は19世紀に建造されたイギリスの快速帆船のことで、中国からイギリスまで紅茶を輸送する際に使われていました。
既にヘッドのカティーサークインレイが美しいですが、ポジションインレイを入れた方が弾きやすいとのことでオリジナルインレイを入れて、世界に一本しかないギターをお客様と作ることになりました。
指板もまっさらの状態から始まります。
ちなみに万が一インレイ加工が既に施されていても、大体の場合は、上乗せ加工できます。
デザインを決めるぜ!
まず最初にデザインを決めます。
今回依頼させて頂いた工房はOGAWA INLAY CRAFTという新潟に工房を構える日本屈指のインレイカスタムショップです。早速ですが、小川氏にこんな質問をしてみました。
Q.「技術的にNGのデザインはありますか?」A.「基本的にありませんが著作権などが絡むと。。。。」
ドラ〇もんだったり、無名のギターにギ〇ソンのロゴを入れたり。。。?
Originalのデザインをご用意ください(^O^)/
さあ、何をこの子にデザインしようか。
『釣りが好きなので、ヘッドの帆船とドルフィンもお似合いでいいかなと。』
『日本的要素でジャパンメイプルもいいな』とbyお客様。
さて、お客様が選び抜かれた結果。
「ドルフィン」に決定しました。
お客様が趣味で釣りをよくされ、かつカティサークデザインで海に関するものがよいという経緯でした。
貝殻の種類をチョイスするぜ!
さて、「ドルフィン」に決定したデザインに対しての貝殻の種類をチョイスします。
ちなみに貝殻じゃなくても、木、石、象牙、真鍮、アクリル材、人工石などもはめ込めます。
貝殻の中でも有名なのが、マザーオブパール 日本語で真珠を意味します。
白くに輝き、光が当たると虹色を解き放つ。楽器のインレイで一番よく使用される貝殻ではないでしょうか。
もう一つ有名な貝殻が、アバロン貝。
こちらは私が個人的に大好きな貝殻でございます。先程のKoalohaでも使われている、いわゆるギラギラインレイ。派手さとともに高級感あふれる虹色の色合いがたまらなくカッコいいですね。
今回お客様がチョイスされたのは、マザーオブパールです。ステージ上の演奏の際に照明が当たり一番目立つそうです。そして、12フレットにはマザーオブパールの中でもより、虹色に近いものをチョイスしてほしいとご要望がありました。
どこにインレイを入れるか!だぜ!
さて、今度はドルフィンの配置です。
以下の2つのプランを頂きました。
ちなみにこれは、パソコン上で指板の上にドルフィンを配置したイメージ図です。
この2つをお客様に提示したところ、7フレットのインレイの光の反射が見にくいが、全体のバランスをとる為にはこれぐらいが良いのかな。。。
小川氏に相談してみたところ、C案を提示頂きました。
完璧ですね。
7フレットにそもそものドルフィンをもう1ピース増やしてもらいました。
お客様にご承諾頂き、早速着工です!
実際にインレイを入れてみたぜ!
まずは、貝殻の配置のチョイスです。
全体のバランスや光具合を考慮し、配置を決めていきます。
続きまして、貝殻をドルフィン形にカットしていきます。熟練の技ですね。
お次は、指板からドルフィンの形をくり抜きます。これも熟練の技。
さあ!いよいよ完成まであと少しです!
ここから弦を張って。。。
完成どーーーーん!
完成どーーーーん!➁
完成どーーーーん!⓷
世界に1本だけのギターが完成致しました。
今回私自身も初めての試みだったのですが、お客様に喜んで頂けて幸せです!!!
補足ですが、今回の依頼の総合計額は約7万円でございます。
内訳としましては、デザイン、パーツ、工賃、工房への往復送料です。
もちろんお客様が選ばれる貝殻の種類、デザイン、大きさなどにより料金は異なりますのでご了承くださいませ。
当店にギターの写真のデータ(主にインレイを入れる部位、指板など)、デザイン案を提示して頂ければ概算での御見積書も可能です。御見積は工房に依頼する流れとなりますので、少々お時間を頂戴致します。
今回依頼をさせて頂いたのが、OGAWA INLAY CRAFT。
Ayers日本総代理店の新岡氏も絶賛する技術の持ち主です。
ちなみにAyersは当店で試奏が可能です。宜しければ、ご来店下さい。
私自身はDJ出身ですが、アコギを弾くことが最近の楽しみにもなっています。
世の中にアコギは数え切れないほどあると思いますが、ぜひ当店でご自身のギターを唯一無二のギターにカスタムしてみませんか?
ご来店、ご相談、是非お待ちしております。
この記事を書いた人
島村楽器三宮オーパ店 玉田翔
幼少期から何度も楽器を挫折し18歳の時にDJ、23歳でアコギを始める。
どっぷりはまってしまい、今では自分で弾いたギターの音を録音し作曲をしています。愛用ギターはTaylor 314ce-Koa LTD。
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