未経験でピアノにチャレンジ!100日間の練習で曲を完奏した芸人さんが知った、楽器の大きな魅力

 お笑い芸人が真摯にピアノに取り組んだ動画が、たくさんの人の心を動かしています。大人気のお笑いコンビ「コロコロチキチキペッパーズ」のメンバー西野創人さんは昨年4月、“コロナによる自粛期間中に、ピアノでOfficial髭男dismのヒット曲「Pretender」を弾けるようになる”というチャレンジを発表しました。

 ピアノ未経験の西野さんは、電子ピアノによる練習の様子を毎日Instagramでファンに報告。1日目は両手を別々に動かすことがやっとでしたが、50日が過ぎた頃には、たどたどしいながらも曲を通しでなんとか弾けるように。そして、100日目となる7月18日にはグランドピアノを前に、しっかりとした音色で1曲をみごとに弾き切りました。演奏の模様はYouTubeで公開され、133万回以上の再生を記録したのです。なぜ西野さんはピアノにチャレンジしたのでしょうか。そして100日間続けられたモチベーションの源泉とは?楽器を練習する人はもちろん、未経験者にとっても気になる話を聞いてみました。

記事画像:©よろチキチャンネル / OmO

―「100日後にPretender弾けるようになる西野」という企画で、まったく未経験のピアノへの挑戦をスタートしましたね。弾き始めようと考えたきっかけはなんですか?

西野:版画の制作を始めた先輩芸人のニューヨーク・屋敷裕政さんを見習い、自分もコロナによる自粛期間中に家で何かを始めようと思ったんです。せっかくやるんだったら、今までまったく経験したことがないものに挑戦しようと考え、ピアノを弾くことを思いつきました。

―演奏する曲として、なぜ「Pretender」を選んだのですか?

西野:まわりからよく、「Official髭男dismのボーカル・藤原 聡さんに似てる!」と言われることが多かったのがきっかけですね。それで試しにこの曲を聴いてみたら、本当にいい曲だ!と感激したのです。それで自分でも弾いてみたいと思いました。

―Instagramで練習の様子を拝見すると、最初のうちはタブレット端末を見て弾いていましたね。

西野:はい。YouTubeを再生し、鍵盤の上に右手と左手の位置を示す線が表示される動画を参考にして練習しました。その動画をひたすら見ながら弾くことを、何度も繰り返しました。

―チャレンジが終わったあとで「実は13日目くらいにやめたくなった。ちょっと挫折しそうになった」とおっしゃっていました。未経験の方にとって、鍵盤の位置を覚え、曲の進行に合わせて指を動かし続けることは、さぞ大変だったのではと思います。でもそこで止めることなく、100日間練習を続けられたのはどうしてでしょうか。

西野:実際に、すごくしんどかったです。でも練習を続けているうちにだんだん弾けるようになり、一つの曲として完成されていく過程が楽しくなって、それでなんとか続けることができたと思います。100日間毎日練習してやっと弾けるようになり、嬉しかったです。

―西野さんにとって、「Pretender」は思い出に残る曲になりそうですね。

西野:練習期間中は、ちょうど、奥さんが息子を妊娠している時期と重なっていたんです。僕の演奏をお腹の中で聴いていたのか、生後5ヶ月(※)の息子がこの曲を聴くと嬉しそうにするので、今も「Pretender」は大好きな曲です!

※2021年2月末取材時点

―ワクチン接種が広がりつつあるとはいえ、「ステイホーム」の時期はもう少し続きそうですね。家で楽器に触れる時間も増えると思いますが、西野さんにとって「楽器に触れる」「演奏する」ことは、どんな意味を持っていますか?

西野:家の中にいることが増え、イベントなど人と接する機会もかなり減っていますね。そんな中でも、楽器を演奏することで「表現する場所」が自分で創り出せるのではないでしょうか。ピアノは人によって弾き方も違えば、音色も違う。自分だけの「表現」を出せる場所が創れるという意味で、楽器はとても素敵なものだと思います。

まとめ

 まったくの未経験から1曲を完奏するまでみごとに上達した西野さん。毎日練習することの大切さ、くじけない気持ちなど、大切なことに改めて気づかせてくれました。西野さんが発表した動画には、「西野さんに影響を受けて曲の練習を始めた」というコメントがたくさん寄せられました。楽器の練習に行き詰まりを感じたときは、ぜひ西野さんの動画に触れてみてはいかがでしょうか。

西野創人 プロフィール

大阪府出身。1991年9月21日生まれ。芸人。
高校時代は野球に打ち込み大阪大会ベスト8まで進出。NSC(吉本総合芸能学院)大阪校33期生。2012年から相方のナダルとお笑いコンビ「コロコロチキチキペッパーズ」を結成し、「キングオブコント2015」でチャンピオン獲得。昨年4月新型コロナウイルスの影響で活動自粛中に、未経験者ながらOfficial髭男dismの「Pretender」のピアノ演奏に挑戦。100日間の練習の様子がInstagramにアップされ注目される。
コロコロチキチキペッパーズ西野Twitter:@nishino_macaron
コロコロチキチキペッパーズ西野Instagram:www.instagram.com/korochiki_nishino/
YouTubeチャンネル「コロコロチキチキペッパーズの『よろチキチャンネル』」
www.youtube.com/channel/UCYQ-KobYn4cxCB2T_n05zEw

この記事を書いた人

丹野由夏

丹野由夏

音楽ライター。管楽器を中心にインタビュー記事などを執筆。大人になってからフルートを習い始めた。今は休んでいるけれどまたいつか!と思っている。最近は急に東海道を歩いてみようと思いたち、とりあえず本だけ購入しました。