管楽器リペアTweet Vo.3

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2014年04月17日

管楽器リペアTweet Vo.3

管楽器リペアマンがTweet(つぶやき)を書いていきます

過去記事
Vol.1 リペアでよくある質問は?
Vol.2 メイン修理と交換パーツ

4月も中旬になり暖かくなってきましたね。最近はMARK ISの外にあるベンチで昼食を取っている管リペの平井です。

皆様どうもお久しぶりです!Vol.2からだいぶ時間が経ってしまいまして申し訳ございませんでした。
不定期ではありますが更新していきますので呼んで頂ければ幸いです。
今回はフルートのお話。


Vol.3 フルートの実は大事な調整

ヘッドコルクってご存知ですか?修理対応の中でお話すると意外と知られていないので、今回はヘッドコルクについてご紹介します!

ヘッドコルクってどこにあるの?何の為にあるの?

頭部管をジョイント側から覗くと自分の目が鏡のように映って見えると思います。
(古い楽器だと汚れや傷などで見えないかもしれませんが)ジョイントから覗いた反射板

その部分を反射板と言います。反射板はフルートの音程を決める重要な部分です。
その位置を固定する為に反射板の裏側にコルクが付いています。

頭部管から反射板とヘッドコルクを外したところ

これがヘッドコルクです。

ヘッドコルクの調整と交換見極め方法

まずヘッドキャップに緩みがないか確認します。

楽器購入時に付いてきたクリーニングロッドのお尻にラインが入っています。メーカーによりラインの位置が違うので純正のものを使いましょう。

クリーニングロッド(上:ムラマツ製 下:ヤマハ製)

これを反射板に傷を付けないようゆっくりと奥まで差し込むと、唄口からラインが見えます。
ラインが唄口の中心にあるか片目で確認します。(両目だと遠近感でズレる事がある為)
3本ラインの場合は真ん中のラインを基準としてください。
正しい反射板位置

ジョイント側にずれている場合→ラインが中心に来るようにヘッドキャップを時計回りに回します。
ヘッドキャップ側にずれている場合→ヘッドキャップを軽く緩めてから押し込み、中心にラインが来るようヘッドキャップを時計回りに回し位置を調整します。

丁度いい位置からさらにヘッドキャップが回ってしまう場合、コルクが緩んでいる為交換が必要となります。

ヘッドコルクの交換による効果

あまり気にされない方が多いこのヘッドコルクですが、実は反射板の位置決めだけではないんです。
緩んで萎んでしまったコルクは息漏れの原因にもなり音の響きも悪くなります。
買ったときよりも音質がカスカスになった・・・って経験がある方はまずヘッドコルクを疑ってみてもいいかもしれません。
費用は約2,000円以内で出来ます。時間も10分程度で出来てしまうので、買ってから一度も交換してない方や何年も交換してない方はぜひお持込みください。音が太ぉ~くなりますよ!!!



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常駐管楽器リペアマン 平井



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