弦楽器リペア便りVol.1 ~弦楽器の点検って何を見ているの?~

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2018年04月27日


こんにちは! 弦楽器リペア担当の吉村と申します。
弦楽器の豆知識や、お役立ち情報、お得なリペア情報などを定期的に更新いたします♪

Vol.1 弦楽器の点検って何を見ているの?

弦楽器は気温や湿度で状態が変わりやすいものです。お客様に快適にお使いいただくため、当社では一年に一度くらいの頻度で点検(メンテナンス)に出していただくことをオススメしています。
ただ、点検で何を確認しているのかご存じない方も多いのではないのでしょうか?

そこで、今回は当店で行っている全体点検のチェック項目を簡単にご紹介いたします!

①割れ・はがれのチェック

ひび・割れのチェック!

楽器を「コンコン」と軽く叩いてわずかな音の違いを聞き分けます!音の違いで割れやはがれ、ひびなどがないか確認します。
割れや接着面のはがれがあると雑音の原因になり、放っておくとだんだん拡がっていく可能性もありますので、早期発見し接着など適切な処置をすることが大切です。

②ペグ・弦・駒・魂柱の状態をチェック

ペグなどパーツのチェック!

ペグの回り具合、弦のほつれ、駒・魂柱の位置や立ち方(角度)に問題がないか確認します。
・ペグ→滑らかに動いて丁度良い所で止まるか
・弦→ほつれや変色がないか
・駒→駒足がピッタリ合っているか、曲がっていないか、表板に垂直に立っているか、適切な高さか
・魂柱→表板・裏板の面とピッタリ合っているか、基準値に立っているか斜めになっていないか

ペグの調子が悪いと、音程がなかなか合わず調弦に時間がかかったり、弦に余計な負担がかかって切れやすくなったりします。駒の立ち方が悪いと、駒が変形していったり倒れやすくなったりして、駒の寿命も短くなってしまいます。

③調弦(チューニング)した状態で所定箇所の数値をチェック

数値をチェック!

調弦した(チューニングを合わせた)状態の楽器の所定箇所の数値を測り、適切か確認します。大きく基準の数値を外れていると、弾きづらくなっていることがあります。

④実際に音出しする

音出しして最終チェック!

出せる状態の楽器・状況であれば、音を出して異常がないか確認します。弦が劣化してくると音に張りがなくなったり、弦を押さえた感覚がよりふわっとした感じになってていたりします。弦が急に切れると衝撃で駒位置がずれてしまうこともあります。

楽器の点検は10分~15分程度で、点検費用はかかりません。
弦楽器は状態の変わりやすい楽器ですので、是非一度楽器の健康診断にいらしてください。(※尚、リペアはご予約制です。店頭またはお電話(06-6359-2855)にてお問合せ下さい。)
作業の中で問題があれば修理見積もりをお出しし、お客様と相談させていただいた上で、修理の受付をいたします。

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