【管楽器】フルートの選び方

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2021年10月22日

*フルートの選び方のポイント 一口に「フルート」といっても素材・キィ形状・Eメカの有無など様々な仕様のものが存在します。]]それぞれの違いをここではご紹介。是非フルート選びの参考にご覧ください。 | [#素材:title=素材] | [#キィ形状:title=キィ形状] | [#Eメカ:title= […]

フルートの選び方のポイント

一口に「フルート」といっても素材・キィ形状・Eメカの有無など様々な仕様のものが存在します。
それぞれの違いをここではご紹介。是非フルート選びの参考にご覧ください。

素材 キィ形状 Eメカニズム 足部管 キィの並び方 トーンホール(音孔)の製作方法 タイプ別担当者オススメフルート仕様

素材

フルートというと銀色の筒の印象が最も強いのではないでしょうか?でも、実は銀以外にも白銅や洋銀・金・プラチナ・木(グラナディラ)のような素材も使用されています。
それぞれの素材の特長をここではご紹介します。

白銅

銅とニッケルの合金で、錆びにくく耐久性があり音を鳴らしやすいのが特徴です。低価格なことからエントリーモデルによく使用されます。

洋銀

銅とニッケルに亜鉛を加えた合金で、白銅同様錆びにくく耐久性があることが特徴です。各音域のバランスが良く明るい音色で白銅同様音を出しやすい素材です。こちらもエントリーモデルに多く使用されています。

他の金属よりも柔らかい音色で音色変化が出しやすいと言われます。現在のフルートの形を開発した19世紀の楽器製作者、ベームが採用した金属も銀で、最も人気の高いフルートの素材です。
同じ金属でも使用されている部分や銀の純度で吹奏感、音色にも違いが出てきます。一般的な部分使用例はこちらです。

頭部管銀製
頭部管のみに銀を使用したタイプ。白銅・洋銀製のものよりも音の響きが豊かになり、音色に深みがでます。
管体銀製
頭部管・管体(キィ以外の部分)に銀を使用したタイプ。頭部管銀製に比べ一気に表現の幅が広がります。(メーカー・モデルによってはキィ台座やキィパイプにも銀を使用している場合もございます。)
総銀製
全てを銀で製作したフルートです。ベームが製作した金属製フルートも総銀製であり、まさに『THE フルート』といえば総銀製のフルートといっても過言ではありません。弱音でも存在感のある音色を奏でることができます。表現の幅も管体銀製より更に広くなります。

吹奏楽部で使用される場合は、幅広い表現力を求められる場面が多いことから、頭部管銀製以上のフルートをお勧めします。

金独特の外観が最大の特徴です。音は金にしか出せない圧倒的な遠達性と独特の響きが魅力です。使用される金の純度(10K、18Kなど)によっても音色に違いが出てきます。

プラチナ

金よりも重量が重いのが特徴です。その質感の通り、ダークで重厚な音色が特徴です。その重さから音を出すには他の金属以上に息を入れる必要があります。

木(グラナディラ)

クラリネットやオーボエにも使用されている「グラナディラ」という木を使用しており、非常に硬く水に沈んでしまうくらい比重が重い木材です。木製らしいあたたかみのある音色になります。

価格帯でみると以下のようになります。

フルート価格帯

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キィ形状

フルートにはキィの形状が2種類あります。

カバードキィ

カバードキィ

キィカップ(穴を塞ぐフタ)が完全にふさがった形のキィ形状です。確実に穴を塞ぐことが出来るためミスを少なくすることが出来ます。これから始める方はこちらの方が演奏しやすいです。

リングキィ

リングキィ

キィカップに穴が開いているタイプのものです。穴の開き具合で微妙なピッチ(音程)の調整ができるので、幅広い表現が可能になります。その反面、確実に穴を押さえてあげないと音が鳴らないことがありますので、ある程度の技術を必要とします。
しかし、これについては各メーカーより穴をあらかじめ塞いだ状態にできる「リングキィカバー」が販売されていますので、初心者の方でも先々を見越してリングキィタイプのフルートを持たれる方も多くおられます。

因みに愛知県内の吹奏楽部では、リングキィタイプのフルートを採用している学校をよくお見受けします。学校ではどちらのキィ形状を勧められているかを確認してみましょう。

Eメカニズム

Eメカニズム

フルートの構造上、どうしても音を出すことが難しい第3オクターブのミ(E)の音を出しやすくするためのキィシステムです。国内主要メーカーのセミハンドメイドモデルまでの機種にはほとんどの場合搭載されています。上級者でも外してしまうことがあるほど難しい音ですので、ほとんどの方はEメカ付きのフルートをお求めになられます。

足部管

フルートは収納する際、3つのパーツに分かれるようになっています(頭部管・主管・足部管)。口から一番遠いパーツが足部管と言われるものです。この足部管にも2つの種類があります。

C足部管

C足部管

最低音(一番下の音)がド(C)の音まで出せるタイプです。標準的なフルートの足部管はこのC足部管です。
吹奏楽部ではC足部管を使われる方がほとんどです。

H足部管

H足部管

最低音がC足部管の半音下シ(H)の音まで出せるタイプです。ソロで演奏されることが多い方はH足部管タイプをお選びになる方が多いです。管がC足部管よりも長くなる分、より響きが豊かになり、安定した音を出しやすくなります。独特の鳴りに感動される方もいらっしゃいますよ。

キィの並び方

キィの並び方にも2種類あります。

インライン

インライン

キィ並びが上から下まで真っ直ぐに並んだタイプです。キィの構造がオフセットよりもシンプルになっていますので、より素直な音になりやすいと言われています。また、外観上もすっきりした見た目になるため見た目が好きという方もおられます。リングキィタイプと組み合わせる場合が多いです。

オフセット

オフセット

真ん中あたりのキィ(Gキィ)が少しだけズレた様になっているキィタイプです。指の長さに合わせてキィをずらしており、自然と正しいフォームになりやすくて演奏しやすい形状になっています。これから始められる方にはオフセットの方が正しい姿勢・フォームをつくりやすいのでおすすめです。カバードキィタイプと組み合わせる場合が多いです。

トーンホール(音孔)の製作方法

音を変えるための穴(トーンホール)の作り方にも違いがあり、製作方法の違いで音にも特徴が出てきます。

ドローン(引き上げ)

ドローントーンホール

機械でトーンホールを引き上げて、先端をカールさせて製作する方法です。明るく、良く響いてくれるのが特徴です。各ブランド共エントリーモデルからセミハンドメイドモデルまではほぼドローン方式で生産されています。

ソルダード(ハンダ付け)

ソルダードトーンホール

トーンホールの穴に音孔用のリング形状のパーツをハンダ付けして製作する方法です。ドローンよりもしっかりとした重厚な響きが特徴です。国内主要ブランドではセミハンドメイドモデルから採用していることが多いです。

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オススメのタイプ

これから趣味で始められる方
素材 頭部管銀製~ キィ形状 カバードキィ Eメカニズム
足部管 C足部管 キィの並び方 オフセット トーンホール ドローン
中学校吹奏楽部員の方
素材 頭部管銀製~ キィ形状 学校での採用状況をご確認ください Eメカニズム
足部管 C足部管 キィの並び方 オフセット トーンホール ドローン
高校吹奏楽部員の方
素材 管体銀製~ キィ形状 学校での採用状況をご確認ください Eメカニズム
足部管 C足部管 キィの並び方 オフセット トーンホール ドローン
音大受験をお考えの方
素材 管体銀製~ キィ形状 リングキィ Eメカニズム
足部管 H足部管 キィの並び方 インライン トーンホール ソルダード

トーンホール形状は音のお好みで選ばれることをお勧めします。

過去に数年以上のご経験があり、また始めたいとお考えの方
素材 管体銀製~ キィ形状 リングキィ Eメカニズム
足部管 H足部管 キィの並び方 インライン トーンホール ドローン

長くお使いいただいてもその音に満足できるような楽器をお勧めします。

最後の決め手は実際に手に取って、吹いてみることです!

管楽器は一本一本に個性が出ます。価格の高いフルートでも音・見た目が満足できなければ、楽しいフルートライフは送れません。
どんなに吹けなくても一度試奏してみてください。持ってみるだけでも大丈夫です。実際に手にしてみることで自分に合いそうか感覚的に感じられるところがあると思います。気になった楽器があったら、まずは試してみましょう。

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